2月の山は金時山に行きました。
金時山は静岡県(駿河の国)と神奈川県(相模の国)の県境にあり、箱根外輪山の最高峰であり、富士山展望の山で、大昔は「猪鼻岳」と呼ばれた山です。
1000回以上の人が何人もいるそうですが、我が家は今回で7回目。
登山コースは何コースかあり、私はまだ乙女峠からはない(おかーさんは一回ある)ので行きたいのだけど、駐車場がなさそうでまだ行ってません。
結局、足柄峠からのコースにしました。昨年は雪が多く足柄峠から歩きましたが、今年はまったく雪がなく林道ゲートまで車で行けました。今年は暖冬だなぁ |
金時山 1,213m |
2009年2月15日(日) |
|
天気:曇り時々晴れ |
|
到着時間 |
出発時間 |
区間時間 |
休憩時間 |
行動時間 |
林道ゲート(850m) |
|
8:50 |
|
|
|
猪鼻砦跡(丸鉢山)960m |
9:14 |
9:14 |
0:24 |
|
0:24 |
鳥居 |
9:31 |
9:31 |
0:17 |
|
0:41 |
金時山 |
10:00 |
10:55 |
0:29 |
0:55 |
1:10 |
鳥居 |
11:23 |
11:23 |
0:28 |
|
2:33 |
猪鼻砦跡(丸鉢山) |
11:33 |
11:33 |
0:10 |
|
2:43 |
林道ゲート |
11:50 |
|
0:17 |
|
3:00 |
合計時間 |
2時間05分 |
0時間55分 |
3時間00分 |
|
ゲートから出発(マウスで昨年の写真) |
金曜日の夜、土曜日は映画、日曜日に山へ行くと決めた。天気予報では日曜日がこの一週間で一番良さそうだったから。
先月の三頭山以来の5時起床の早起き。
ヨーゼフとクーは前日留守番だったので今日は山支度を見て大喜び。朝早いのに寝起きよく早く行こうと大はしゃぎ。
6時ちょっと過ぎに我が家を出発。
天気予報では、午前中は晴れだったけど空を見上げると薄曇りだった。昨日(2月なのに約24度)ほどではないけど今日も気温は高いそうだ。
東名川崎IC近くのコンビニで食料を仕入れて東名高速へ。
車はいっぱい出ていたけど順調に進む。ジムニーは100キロで左車線を進行する。
|
林道から(マウスで昨年の写真) |
秦野中井を過ぎて、前方に見える富士山が今日は薄っすらとしか見えない。冬は雪を被ってきれいなのだが残念だ。
中井PAで一休みして次の大井松田ICで東名高速を出た。
県道78号線を一路足柄峠へ向かう。
地蔵堂を過ぎ、山に入っても雪はまったくなし。ジムニー君はスタッドレスを履いているのに今年は雪道が全然ないので残念そう。
万葉公園を右に見て足柄峠へ下り、峠から左折して林道へ。
昨年は左折したところで雪で通行止めでここから歩いたけど、今日は林道をそのまま進んだ。
昨年歩いたときに気が付いたのだけど、途中に富士山のビューポイントがある。停車して今日も見たけど雲がまとわり付いてて頭が見えるだけだった。
|
猪鼻砦跡(マウスで昨年の写真) |
ゲートの手前から路肩に駐車していたけど、とりあえずゲートまで進んだ。
ゲート前の駐車スペースは車でいっぱいだったけど、運良くゲートそばに1台分の空きがあったのでそこへ駐車できた。
早速支度をして、予定した9時より早く出発できた。これなら12時ごろに下りて来られそうだ。
雲は多いけど、気温が高いので私は最初からTシャツ1枚で歩き出した。
最初は林道を緩く登って行く。最近の我が家のペースでゆっくり歩いていく。
たまに平坦なところがあるけど、それでも轍が出来た林道は少しずつ猪鼻峠へと登って行く。
25分ほどかかって「猪鼻峠」に着いた。
ゆっくり歩いたのに私はもう汗ビッショリ。久し振りにしょっぱい汗が口に入ってきた。
|
梯子を上る |
ところで、今までこの場所を勝手に「猪鼻峠」と思い込んでいたけど、「猪鼻砦跡」の説明板はあるけど「猪鼻峠」の標柱は立っていないのに気が付いた。帰宅してから調べたら、案の定「猪鼻峠」の記述は見つけられなかった。「丸鉢山」の記述もあった。何はともあれ思い込みとは恐ろしいものだ。
ここで左に夕日の滝からの道を合わせる。夕日の滝から登ってくると一気に前方が開け富士山が目に飛び込んでくる場所だ。
ここは金時山頂より富士山を見るには格好の場所だ。鳳凰三山や甲斐駒、北岳の南アルプスが望める。反対の東には近くの明神ヶ岳が目に入る。
残念だけど今回は富士山も雲が掛かり、ましてや南アルプスまでは到底望めなかった。
|
金時山頂 |
昨年と同じ場所でヨーゼフとクーの写真を撮ったりして先へ行くことにした。
前方に金時山頂を見ながらやや下る。
ちょっと下ったところで金時山を写真に撮り忘れたことに気がついて、ザックを置いて写真を撮りに戻った。
林道を下りきると、金時茶屋の荷物小屋(荷揚げ用のリフトもあるらしいけど使ってるのかなぁ?)が右手にある。
林道はここで終わり。ここからが山頂への急登になる。
この登りはアルミ梯子が10ヶ所以上(12だったかな)掛かっていて、距離は短いけど結構きつい。特にクーちゃんには梯子が昇れない。
昨年は梯子に雪が積もって滑り台のようだった。雪のときはアイゼンがないとまず登れない。
|
芦ノ湖の向こうに三国山 |
丸太の階段状の登山道を登って行くとすぐに尾根道になる。
ここには道標があり、金太郎の人形と鯉のぼりがある。それに小さなカゴが括りつけてあり、その中には飴が入っている。疲れたときに食べなさいと言う事だろう。今下山してきた人もカゴに入れていた。
この先5分ぐらいに鳥居がある。その先にはもう梯子が見えている。
ここから梯子や岩をときに手を使いながら登って行く。大きな岩では「ヨイショ」の掛け声も出てしまう。
梯子も踏板の幅が広くて下がすぐ山肌になってるところは良いけど、狭かったり下が山肌に接していないとクーはもう昇れない。しようがなしに抱いていくのだけど、それを見たヨーゼフも甘え始める。
|
ヨーゼフ |
一ヶ所、右側が絶壁になってるところがあるけど、それ以外はそれ程危険なところはない。もちろん足を滑らせたら滑落してしまうが・・・
林道歩きのときでも3組の下山者たちに会ったけど、この登りになってからは何組もの下山グループとすれ違った。
ほとんどの人たちがヨーゼフとクーを見て感嘆の声をあげていた。
シーズーとミニチュアダックスなので当然脚は短い。でもホントの所は私やおかーさんより脚力があるのだ・・・
犬の能力はまさに万能なのだ。先だってTVである学者が言っていたけど、犬はジャンプ、スピード、耐久力と総合的な面ではいろいろな動物の中でもトップクラスなのだそうだ。こんな小型犬、しかも愛玩犬のカテゴリーに入るヨーゼフやクーもその片りんは十二分にうかがえる。
|
クー |
梯子や岩を乗り越え30分ほど登ると前方に金時茶屋の屋根が見えてきた。
道も緩やかになり、笹の間を抜けていくと山頂だ。
金時茶屋には茶屋の建物の手前にシェパードがいるのでクーに静かにと注意?を与えて横を通り抜けた。でも今日はシェパード君、お留守なのか全然吠えなかった。
茶屋の前を通って山頂に出ると人・人・人だった。さすが人気の山だ。
テーブルは空きがなかったけど、コンロは使用禁止なのでいずれにしても仙石原を見下ろす岩場に席を取った。
芦ノ湖の向こうには昨年末に歩いた湖尻から箱根町へ連なる外輪山がある。最高峰が三国山だ。
暖かいと言っても山頂は風があり寒い。Tシャツの上にシャツを2枚着込んだ。
ヨーゼフとクーに水と食事をあげて、コンロでお湯を沸かしてラーメンを作った。冬は暖かいラーメンがご馳走だ。
|
バリッバリッの音ともに突然ヘリが |
今日は雲が多くて展望はないけど、毎度の事ながら山頂に立つと、つくづく山に来てよかったなぁと思う。
山の楽しみは人それぞれ、山頂だけではないと思う。自然に触れる、花を観賞する、鳥を観察する等々・・・。
山頂に立つのはそのひとつだけど、山頂からの眺望は楽しいものだ。時には感動すら与えてくれる。
最近は高い山にはなかなか登れなくなったけど。レベルは別にして「山高きをもって尊しとせず」(深田久弥)かな・・・
コーヒーを飲み、そろそろ下山しようと支度を終えたとき、一人のハイカーが私たちのところへやって来た。
地元の人で金時山や矢倉岳によく登っているらしい。
何でも登ってくるとき、下山者に「犬を連れた人が先に登ってるよ」と聞いて私たちのところへ来たとのこと。
|
地元の人?と |
「うん、なにやら犬連れを注意しに来たのかな?」と一瞬思ったけど、別にそういうことではなかった。
話も尽きたところでその人は「一緒に写真を撮っていいですか」と聞いたのでカメラに収まった。
11時前の下山なので12時には車に戻れるかもしれない。
金時茶屋の前を通って下山開始。
笹の道を過ぎて岩が出てきたのでクーを抱いて下りる。一回抱くと甘えて、ホントは下りられるのに動かない。しばらく待てば歩き出すのだけどそれでは時間が掛かってしまう。
梯子や岩で結局クーは鳥居のところまでほとんど抱いて下りてしまった。
私たちが下山中にもまだまだ登ってくる人たちが大勢いた。
|
歩いた尾根、右奥に矢倉岳 |
中には抱かれてているクーを見て、「あっ、いいなあ~。あれだったら毎日登ってもいいな」なんて言う人もいた。でも登りはクーも梯子以外はほとんど自分で歩いたんですけど・・・
下りは登ってきた尾根道を見下ろせ、その先には矢倉岳が繫がっている。丹沢も見えるのだけど今日はちょっと無理。
鳥居まで下ると林道はもうそこだ。
クーもやっと自分で歩き始めた。
金時茶屋の荷物小屋から林道を猪鼻砦跡へ登り返し、あとはひたすら林道を下って行く。
途中見通しのいいところでヨーゼフとクーのリードを外してあげた。おとなしく私とおかーさんの間を歩いてくる。
猪鼻砦跡からは20分も掛からずゲートに着き、12時前に戻ることが出来た。
ヨーゼフトクーの足を洗ったりして帰り支度が終わる頃、野球のユニフォーム着た小学生の団体が元気に出発して行った。
|
足柄城址、一の郭(マウスでヨーゼフとクー) |
まだ時間が早いので足柄城址に寄ってみた。
ゲートから足柄峠に向かい、県道78号線に出る手前のスペースに駐車した。
道路を渡って階段を上ると、そこは芝生の広場になっていた。
この広場は一の郭でその先にも(ネット調べたら五の郭まである)繫がっていた。この一の郭は毎年9月に小山町(駿河の国)と南足柄市(相模の国)が綱引きをして、その勝者が次の1年間領地にするとあり、現在は「駿河之国・小山領」の立て札があった。
でも地図ではここは静岡県に入っているけど・・・。確か足柄古道入り口辺りに県境の標識があった。
15、6分ほど見て回ってから帰途に着いた。
時間が早かったので順調に流れ3時過ぎには無事我が家に到着した。
久し振りの山歩きにはこのぐらいがちょうど良いかな。そんな意味でも良い山だった。
|