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丸山(芦ヶ久保から) |
天気予報とにらめっこして、曇りだけど雨マークのない日は今日だけだった。
前夜、おかーさんと何処に行こうか相談した。久し振りに奥多摩もいいけど、どうも杉が多くてあまり食指が動かない。
犬連れ登山のサイトや日帰り圏内の山行記を探して、中央線沿線の以前一度行ったことがある「小楢山」が第1候補に挙がったけど、結局おかーさんの推薦で「丸山」になった。おかーさんは東雲HCで行ったことあるけど私は初めての山だ。もちろんヨーゼフとクーも初めて。
空模様を気にしながらもヨーゼフとクーの合羽も持って6時前に家を出発。
GSでガソリンを満タンにして、コンビニで食料と飲み物を仕入れ、国道299号線を一路芦ヶ久保へ向かった。ところが飯能辺りまで来ると何やらフロントウインドウにポツリポツリと小さな粒が。ここまで来て引き返すのも癪なので、芦ヶ久保に着いても降っていたら引き返す積りで、とりあえず行ってみる事にした。
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舗装路を延々歩くことに |
芦ヶ久保の「道の駅」には道が空いていたこともあり予定より早く7時半前に着いた。朝早い割には結構車があった。
曇り空ではあるけど雨は降っていない。ちょっと雨が心配だけど゛支度をして出発した。
道路を渡ってやや戻り「果樹公園村」の標識に従って左の舗装道路へ入る。入ったところに大きな案内板が、真っ直ぐの広い道と左への道があったけど、気にせずここ真っ直ぐの道を進んだ。これが後で気が付くのだがちょっとした失敗だった。
たまに車が通る広い曲がりくねった舗装路を進んでいくと果樹園農家が現れてきた。でもなかなか登山道が現れない。心配になって西武鉄道発行のハイキングマップを良く見るとハイキングコースを行くには国道から入ったところで左の道を進むのが正解だった。
いまさら戻れないし、このまま行っても先でハイキングコースとクロスするので少し遠回りだけどしようがない。
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山の花道入り口 |
この広い舗装道路歩きが思いのほか長かった。
何軒もの果樹園(すべてこの道沿いではないけど案内板では全部で17軒あった)を通り過ぎ、25分ぐらい歩いたところで「丸山・県民の森」方面への登山道入り口ががあった。でも私たちは「日向山」を登ってから丸山へ行くのでここは先に向かった。
結局芦ヶ久保から30分以上も舗装道路を歩いて日向山観光農園の脇に日向山への登山道を見つけた。
つる草のアーケードの下を潜って木段を登って行くと、やっと土の登山道になった。ヨーゼフとクーもやっとアスファルトから解放された。
道端にドクダミの花が咲く農道を少し行き、ヒノキの山中に入り10分ほど歩く再び舗装道路に出た。
道路を突っ切ると「ようこそ山の花道へ」案内板があった。見上げると日向山らしきピークも見える。ヤマブキソウに似た黄色い花が(葉が違う)咲いている階段になった道を登って行くとすぐに尾根に出た。
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日向山へ |
ここを左に登って行くと5分ほどで日向山山頂に到着した。
山頂は樹木に囲まれているが南側がちょっと開けていた。正面に武川岳が見える。秩父のシンボル武甲山は雲がかかって見えなかった。方位盤があったのでそこで全員水分補給としばしの休憩をとった。 曇っていて陽射しはないけど温度は高く蒸し暑い。山歩きにはあまり適した日ではないけど、家にいるよりは数段気持ちがいい。ヨーゼフやクーも家にいるとこういう日は一日中ゴロゴロしている時間が多い。でも外に連れてくると見違えるように元気になるのが良く分かる。
10分休憩していよいよ丸山に向かって出発した。
山の花道へ戻りそのまま尾根を進むと、道が二手に分かれる。道標がないのでどちらに行けばいいか分からない。ハイキングマップを見ると一旦林道をへ出るので右の道だろうと思ったけど、おかーさんとクーに待っててもらって私とヨーゼフは東屋が見える真っ直ぐの道を下って行った。
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日向山 |
東屋まで来ると、林道に向かって道があるけど草が茫々で人の歩いた様子がない。しようがないので分岐に戻ってみんなで右の道を進んだ。すぐに舗装道路に出た。この道を左に登って行くと5分ぐらいで「丸山登山道入り口」の標識があった。
登山道に入ると周りは杉・ヒノキの植林帯。道は踏み固められていて木の根も出ていなくて歩きやすい。人もいないのでヨーゼフとクーのリードを外してあげる。
左手に鳥居もある社を過ぎると一瞬林が途切れる。しかしここから再び樹林帯に突入。道は良く整備されて人がやっとすれ違えるぐらいの広さに抉ってある。2、3ヶ所に「この道はトラック協会の援助で整備してあります」の看板が立っていた。
20分ぐらい薄暗い樹林帯を進むと広い尾根道に出た。右から果樹園村からの道が合わさる。写真を撮っていると人の声が聞こえ、一組のご夫婦のハイカーがやってくる。今日人と会うのは初めてだ。
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薄暗い樹林帯を行く |
先にこの尾根道を登って行く。ハイキングマップによると「尾根を渡る心地よい風にほっと一息」と案内されているけど、今日はその心地よい風がほとんどない。それにこの尾根道が結構斜度があり今までで一番きつい。ただずっと登りではなくて登っては平坦、登っては平坦を繰り返しなので息はつける。それに相変わらず杉・ヒノキが多いけど道脇には桜やもみじがあり、何より明るいので気持ちいい。
尾根に出てから20分ぐらいでまた舗装された林道に出た。県民の森に行く道だ。ここを突っ切り山道に入る。ここは明るいのでちょっと休もうかと思ったけどおかーさんかあと少しだから丸山まで行こうと言うのでそのまま歩き始めた。
ナラや楓の自然林に囲まれた気持ちの良い山道を10分ぐらい緩やかに登ると、東屋のある県民の森との分岐に出た。
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県民の森分岐 |
ここから道は下って行く。7、8分下ると林道のトンネルの上を過ぎ再び登り道になる。単独行のハイカーと2度すれ違った。
10分ほど登ると行く手に丸山展望台の建物が見えてきた。登山道脇にギンリョウソウ(ギンリョウソウモドキ?)が群れているところがあった。私はどうもこのギンリョウソウがあまり好きになれない。あの微妙な白さと腐生植物というのが気になってしまうからか。
丸山はコンクリート造りの展望台がありベンチも置かれた小広場になっている。
早速展望台に登ってみた。階段を登り2階建て?の屋上に出るとさすがに見晴しが良いのが分かる。天気がよければだけど・・・
双眼鏡が3台設置されているけど、覗いても壊れているのか全然見えない。方位盤があり条件が良ければ北アルプスまで見えるらしいが今日は武甲山さえ見られない。僅かに薄っすらと秩父市街地が、北西には以前登った堂平山が直ぐ近くに見える。天気が悪いのを承知できたのだからしようがない。雨に降られないだけヨシ!としよう。
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丸山(マウスで展望台に) |
石のベンチに座って休んでいると先ほどのご夫婦が登ってきた。ヨーゼフクーを見て犬の話になった。やはり犬を(柴犬)飼っていて連れてきたかったけどと言っていた。ヨーゼフとクーが行儀いいので(たまたま?)感心されてしまった。私としてはちょっと胸を張りたい気分。ヨーゼフ、クー、君たちは良い子だよ。
みんなで軽い食事をしてあとはゆっくり休んだ。たっぷり一時間休んでいた。
下りは大野峠方面へ向かった。
白いガクアジサイが咲いている道を登り下りして行くと15分ぐらいで白石峠との分岐に出た。ここを右に道をとるとすぐに東が開けた広場に出た。
ここはパラグライダーのスタート地点になっていて、今日も3人いた。そのうち一人がパラグライダーを広げて今まさに飛び立つ準備をしていた。飛び立つところは初めて見るので脇によって見学させてもらった。
トランシーバーでどこかと連絡を取り合っていよいよスタート。慌ててカメラをONし
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パラグライダーが飛んだ |
たけど起動が遅く飛び立つ瞬間は撮れなかった。でもあんな短い(ほとんど無いに等しかった)助走で飛び立つとは。優雅に飛んでいく姿を見てるとちょっとした感動だった。気持ちいいだろうな。私には絶対無理、山に行くくせに高所恐怖症の私には・・・
急傾斜の道を下るとまたまた林道に出た。ホントに林道が多い、それも舗装道路。
ここが大野峠、東屋があり人が休んでいた。
下山コースは道路を横切り山道に入って行く。杉の植林帯の中をどんどん下って行く。結構急傾斜だ。かつておかーさんが丸山に来たときは今日のコースと反対だからここを登ったのだ。こっちからの方がきつそうだ。
ホタルブクロやハンゴンソウ、その他分からない花々が咲く道を下って行く。途中、走って登ってくる人とすれ違った。完全陸上スタイルでザックもなしとはいえ、たいしたもんだ。
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出会った花々 |
沢を2度渡ったりして、大野峠から40分ぐらい下るとやっと傾斜が少し緩くなってきた。
さらに30分ほど下るとやっと赤谷の集落に着いた。里に近くづくにつれきれいな花が咲いている。集落に入るとどの家も庭先にいっぱい花を咲かせていた。
大野峠から1時間15分かかって国道299号にでた。ここから舗装路を1.5キロ以上(車のトリップでは1.7キロぐらいだった)歩いて芦ヶ久保に戻った。
道の駅の駐車場は車でいっぱいだった。おかーさんは例によってソフトクリームを食べていた。
少し休んで帰路に着いた。帰りも渋滞もなく順調に3時には我家に帰れた。
今回は梅雨の合間ということで天気は期待していなかったけど、雨には降られず良かった。眺望は得られなかったのがちょっと残念だった。ヨーゼフとクーには道が良かったので負担が少なかっただろう。
ほとんど人に出会わなかった静かな山行だった。
今回でヨーゼフは99山登った(実質はもう少し多いが)ことになった。99山といってもその中には何回も重複している山もある。三頭山などは8回も登っている。それにしても2002年6月の「三頭山」からちょうど5年に、よく行ったものだ。ヨーゼフ、頑張ったね!
次回は記念の100山目。どこに行こうか悩むけど、やっぱり「三頭山」かな。
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