2007年6月の山行記録です


 先々週、袈裟丸山(前袈裟丸)行った後、今度は後袈裟丸に登りたいと思っていた。前袈裟丸ではアカヤシオを見てきたけど、こちらはシロヤシオとシャクナゲが期待できる。
 今回も最近の傾向どおり天気の良い日を狙って急遽行くことになった。
 
後袈裟丸山  1,908m    2007年6月2日(土)
天気:晴れ/曇り
到着時間 出発時間 区間時間 休憩時間 総合時間
 後袈裟丸山登山口 9:00
 八重樺原 9:58 10:10 0:58 0:12 0:58
 石の祠 10:36 10:36 0:26 1:36
 休憩 11:13 11:22 0:37 0:09 2:13
 後袈裟丸山 12:10 12:40 0:48 0:30 3:10
 石の祠 13:31 13:31 0:51 4:31
 八重樺原 13:48 14:00 0:17 0:12 4:48
 登山口 14:40 0:40 5:40
 合計時間 4時間37分 1時間03分 5時間40分
 
登山口

 事前の天気予報では今週はあまり芳しくなかったので出掛けなかったけど、結果的には晴れが続いたのでちょっと失敗。でも来週もあまりいい予報ではない。土曜日はそこそこ晴れそうなので行くことにした。

 5時半に出発。ヨーゼフとクーは眠いのかおかーさんの膝で寝ている。
 前回の前袈裟丸同様、関越で本庄児玉ICまで行き、伊勢崎を抜け大間々から国道122号線を渡良瀬渓谷に沿って草木湖方面に向かった。
 草木湖の手前、小中から「小中大滝」の案内板に従い県道268号線(林道西山小中線)へと左折。
 小中の集落を過ぎると次第に林道らしくなってくる。そのうち未舗装の石がゴロゴロした
登山口から丸太の階段を登って行く
悪路になる。でもジムニーはこれぐらいのダートは何の問題もない。再び舗装路になるが落石が道路に転がっている。雨が降ったりしたときに落ちてくるのだろう。

 登山口にはトイレがないので、小中大滝の駐車場でトイレを済ます。
 この先でT字路になる。右に行くと前回の折場登山口、今回は郡界尾根を登るので左に道をとる。
 また未舗装路になったけど、今度は砂利道と言ったところであまり凸凹はなく割とフラットな道だった。
 やがてカーブする道路脇のスペースに4、5台ぐらいの車が停まっていた。だけど登山口が見当たらないので先へ進んだ。
一列に並んで

 左カーブを曲がった先の右側に登山口があった。その向かい側に駐車スペースがあり、4台停まっていた。その他に路肩に3台駐車していた。私たちも路肩に停めたが、先ほどのカーブのところの方がスペースは広かった。
 準備をしている間にも1台やって来た。後袈裟丸でもこれだから前袈裟丸はすごいだろう。

 案内板には後袈裟丸まで4.4kmと書いてある。準備整い登山口で写真を撮りさぁ出発。
 私の苦手な丸太の階段だ。でも丹沢みたいに段差が大きくなく、抉れてもいないのでまだ歩きやすい。しかも新緑が気持ち良い。
 最初緩やかな尾根の階段もだんだんきつくなってきた。しかも長ーい、いつまで続くのだろう。
八重樺原(前方に袈裟丸山が)

 今日は歩き始めてすぐにヨーゼフとクーのリードを外してあげた。リードをつけていない方がクーも甘えず自分で登って行く。

 私たちのちょっと前にでたご夫婦が途中で休んでいた。ヨーゼフとクーが登ってくるのを見てビックリ、次に感心していた。
 この階段は何度か途切れるけど、最後の方にあったハシゴ(ここが大岩?)も含め、結局全部で約600段あった。長かった!何しろ最初のだけで約230段あったのだから。

 やっと階段が終わって少し行くと道標があり、道は大きく右にカーブする。
 下生えに笹が茂るブナ、ナラ、樺など自然林の中を緩やかに登って行く。ミツバツツジが所々に咲いている。
 しばらく進んで行くとカラマツ林になる。右側が開け「前袈裟丸山」が見えてきた。
八重樺原を行く


 20分ぐらいで笹原の尾根に出た。
 右側(東)が大きく開け、前方に袈裟丸山の峰々が横たわっている。ここから見る袈裟丸山は前袈裟丸の方が後袈裟丸山より断然高く見える。それに全然立派だ。
 それにしてもまだまだ先だ。あれっ、あそこまで行くの?まだ半分も来ていない。
 靄っていて遠望がきかない。赤城さえ前回ほどハッキリしていない。足元には笹の間に紫のスミレが咲いている。
 ここが八重樺原と言われているところで、郡界尾根コースでは一番開けた気持ち良い場所だ。弓の手コースの開けた尾根を思い出す。

 コースは一回樹林に入るが再び開ける。この先はまた樹林帯になるのでここで休憩した。
八重樺原で休憩

 ヨーゼフとクーも喉が渇いたらしく水をあげるとゴクゴク飲んでいた。一個だと順番になるので、いつも食器は二つ持ってきている。私たちも水分補給して一息つく。微風が心地良かった。

 10分ほど休憩してから出発。
 少し下ってから樹林帯を登り始めた。ブナやナラ、樺の間にミツバツツジとシロヤシオが点々と見られる。
 今回の山行目的は、一番シロヤシオ、二番にシャクナゲの群生を見たかったのでシロヤシオの出現に興奮、後から来るおかーさんに「おかーさん、シロヤシオだよー」と声を上げていた。

 薄赤と白の競演が見事です。少しだけどアカヤシオも見られる。
シロヤシオ(マウスで拡大)

 まだそれ程急登ではないけど、段々きつくなってきた。それでもシロヤシオの清楚な白い花が和ましてくれる。

 この時間にもう下山してくる3組のグループとすれ違う。みんな6時ごろには登り始めたのだろう。ユキワリソウも咲いているよと言っていた。
 20分ぐらいシロヤシオが目を楽しませてくれると今度はシャクナゲが現れてきた。
 丈の長い笹を掻き分けていくとシャクナゲの回廊の中を進む。まだ蕾の真紅から花開いた薄紅、役目を終え黄みがかったものも。
 ウグイスが鳴いていたので目を凝らして探したら、いました。初めて山の中でウグイスを見ました。写真を撮ろうとしたら飛んでいってしまった。つれないね。

 30分ほどで小さな石の祠があった。ここに道標があり、「登山口2.7km、後袈裟丸山1.7km」と書いてある。
ミツバツツジ

 おかーさんたちを撮ろうとカメラを構えていると、クーが最初に来た。まだまだ元気だ。ちよっと遅れておかーさんとヨーゼフが来たのでクーには戻ってもらい一緒に来るところを写真に撮った。カメラマンとしては演出が大変だ。

 ここからはヤセ尾根もあり、しかも真ん中に木があって通りにくいところや滑りやすい岩の上を歩くところもあった。クーは落ちると危ないので抱いて通ったりした。木の間から前袈裟と後袈裟の鞍部、八反張のコルが見える。
 木の根が露出したところが多い。段差の大きくなってきたけどクーも頑張ってお腹をこすりながらも果敢に登って行く。
 やがて登山道の左側に岩塊があったので休憩した。
 ちょっと気になったのは、私の右脚の脹脛下側(アキレス腱にかけて)が痛くなったことだ。やはり普段の運動不足が響いてきたのか?これから登山前にはストレッチした方が良いのだろう。
アカヤシオ


 10分ほど休憩して出発した。
 一旦下ってからいよいよ山頂への最後の登りが始まった。
 ここからの尾根登りは結構きつかった。クーを抱き上げることも多くなった。
 30分ちょっと登ると左側(北西)が見渡せた。下山してきた二人の女性グループに「あの山は何ですか?」と尋ねられた。どうも山容から上州武尊ではないかと思った。

 ニセピークを一つ越え、傾斜が緩くなると山頂はすぐだった。2度目の休憩から小一時間かかり、シャクナゲの隙間を通ってやっと山頂に到着した。
 山頂には2組の登山者が休んでいた。それ程広くはないけど私たちも笹の間に陣取って昼食にした。
シャクナゲ(マウスを置くと)
 休んでいる雲行が怪しくなってきた。そのうちガスが掛かってきて、目の前の前袈裟丸も見えなくなってきた。最近晴ればっかりだったので久し振りだ。
 山の霧も情緒があるけどちょっと寒くなった。八反張まで行こうかと思っていたが雨が降ってくると面倒なのであきらめた。
 我家にしては少なめの30分で雨に降られないうちに下ることにした。

 今日は往復コースなので来た道を戻ることになる。
 我家は登りは遅いけど下りは歳の割にはまあまあ速い。急なところはクーを抱いて下りたけど、もう写真も撮らないし先に下っていった2組を追い越して快調に下った。

 往きに休んだ八重樺原で一休み。この辺りではもう太陽もあたり山頂の寒さがうそのようだ。
山頂で(マウスを置くと)

 機会があったら山頂にいかないで、ここ八重樺原で陽射しをいっぱい浴びてのんびり昼寝もいいかなと思わせる。

 ここから樹林帯に入り、例の長ーい木段を延々下り登山口には2時半過ぎに戻った。
 もう登山口には車はジムニーの他は2台しかなかった。
 小中大滝の駐車場に寄ったので滝を見ようかと思ったけどちよっと歩くのでやめた。
 帰りも渋滞にはあわずに6時過ぎに家に帰った。

 シロヤシオやシャクナゲが迎えてくれた郡界尾根は期待したとおりだった。
 袈裟丸山への最短の郡界尾根コースだったが、思ったよりもきつかった。
 ヨーゼフとクーは今日、危険なところを除いてほとんどノーリードで歩いた。ヨーゼフはほぼ自力で、クーもほとんど自分で歩いた。二人とも張り切って歩いたので帰りは爆睡かと思ったけど意外とそうでもなかった。でも帰宅してシャワーを浴びた後は完全に爆睡だった。


   

 私が50の声を聞くころから山に行き始めてもう(まだ?)11年になる。
 山に行く楽しみの一つに色々な花と出会えることがある。
 でも我家が花に詳しいかというとそうではない。おかーさんは花を買ってきては小さな庭や2階のベランダに置いて悦に入っているが、私は花と言うか植物の知識はからっきしだ。山に行くと周りの人がこれはなになにと教えてくれるが未だに覚えられない。でも心を和ませてくれる花々は大好きだ。私は特に白い花が好きだ。それも小さめな花が。
 
三窪高原  1,650m    2007年6月7日(木)
天気:晴れ
到着時間 出発時間 区間時間 休憩時間 総合時間
 柳沢峠 10:20
 柳沢ノ頭 10:58 10:58 0:38 0:38
 ハンゼノ頭(1,681m) 11:16 11:20 0:18 0:04 0:56
 三窪高原 11:28 11:28 0:08 1:08
 NTT無線局 11:32 11:36 0:04 0:04 1:12
 アンテナ塔 11:40 11:40 0:04 1:20
 三窪高原 11:48 11:48 0:08 1:28
 ハンゼノ頭 11:56 13:00 0:08 1:04 1:36
 柳沢ノ頭 13:18 13:18 0:18 2:58
 柳沢高原 13:40 0:22 3:20
 合計時間 2時間08分 1時間12分 3時間20分
 
少しだけ咲いてました

 このところ高速道路を使う山行が多かった。だからと言う訳ではないけど、今度はちょっと近場でしかも距離少なめにしたかった。でっ、奥多摩も考えたけど結局甲州市(塩山)まで出掛けてしまった。
 大菩薩方面に行くと気になっていた三窪高原の「レンゲツツジ」を見たかったからだ。
 花は時期が難しい。今回は様子見、満開だったらラッキーてな感じで行ってみた。

 今週は天気が良さそうな予報ではなかった。毎日天気予報を見てピンポイントで今日を選んだ。
 実は今日も東京は曇りがち、でも山梨県甲州市は晴れのち曇の予報だった。ぎりぎり前夜に山行を決めた。
先頭に行ったけど・・・

 今回は歩く距離も時間も少ないのでゆっくり出ることにして7時に家を出発した。
 青梅辺りでちょっと雨がパラツキちょっと心配したけど降り続けることはなかったが、新青梅街道の渋滞は予想外で16号線を越えるのに1時間掛かってしまった。。
 ドラム缶橋のある留浦で一休み。

 登山口の柳沢峠には10時に到着。予定より遅くなってしまったけど三窪高原にはお昼前には着くだろう。
 茶店裏の駐車場に車を停め、10時半前には駐車場奥の三窪高原入り口の道標脇から出発。
ただいま捜索中?

 木段を登ると林道に出る。右に20mほど林道を行くと左手に道標があり再び木段を登る。
 登りきるとまた林道に出た。今度は左に林道を行くと右に登山道がある。
 ここから樹林帯に入っていくと、朱色がかった花をつけたレンゲツツジが顔を出し始めた。でもまだ蕾の方が多い。

 登山道は平坦でとても歩きやすい。時々木段があるけど段差は少なく、クーもスイスイ進んでいく。このコースならスニーカーで十分歩ける。
 クーは調子に乗って先に行くけど10mも行かないうちに心配で後を振り返る。私たちが歩いていくと安心してまた先に進んでいく。
 緩やかにこの道を登って行く。左に先ほどの林道が山肌を縫って上へ伸びていくのが木々の間から見える。
ハンゼノ頭

 山道に入ってすぐはレンゲツツジがあったのだが、そのうち見られなくなった。道端にはスミレが咲いている。
 30分近く行くと平べったい岩が張り出していた。ここにはミツバツツジが一本満開に咲いていた。

 すぐ先に道標があり右にカーブする。
 それまでよりやや急になり道に岩が顔を出すとすぐに小さな広場に出た。「柳沢ノ頭」の道標と案内板がある。
 甲府盆地が見渡せるが生憎霞んでいる。

 こからミツバツツジが咲く尾根道を登り下りしていく。こなし(多分)の白い花も咲いている。
ミツバツツジのアーケード

 15分ほど歩きクーが苦労した丸太の階段を下ると樹林帯から平坦地に出た。
 ここは分岐路になっていて、ハンゼノ頭を通るのとハンゼノ頭を巻いて三窪高原へと左右に分かれる。雨除けか壁のない小屋も建っていた。中には一応テーブルとベンチがあった。

 もちろん私たちは右へハンゼノ頭へ向かった。柳沢峠のやや東京よりから出ている笠取林道への道を分けこなしの木を回って左の木段を登って行く。
 4,5分ほどで登り切るとハンゼノ頭の広場に出た。

 ここはベンチもあり見晴しも良い。表示板には見渡せる山が記してあるけど今日は生憎霞んでいて見えない。
 甲府盆地を見下ろし、その先には南アルプスの3000m峰や奥秩父の山々、もちろん
マウスを置くと日陰に
富士山も。甲府盆地の反対側には大菩薩の大きな山塊が目の前にあり、その左には4月に登った鶏冠山がある。休憩にはとても良い場所だ。
 周りはミツバツツジが咲いているけどレンゲツツジはまだ蕾。
 今歩いてきた柳沢ノ頭方面の新緑がきれいだ。
 三窪高原から来たご犬好きな夫婦と少し話してから私たちは三窪高原へと向かった。

 ツツジの回廊をくぐってくと正面にNTTの大きなアンテナ鉄塔が見えてきた。
 そのまま下って行くと左から巻き道を合わせ盆地に出た。東屋があり、何人かの人が休んでいる。左側に金網で囲った中に大きな木が一本あった。「鹿の食害からドウダンツツジ防ぐため」と書いてあった。ここも鹿による食害が発生しているのだろう。共生はなかなか難しいものだ。
大菩薩と(マウスで鶏冠山)

 とりあえずNTTの無線局まで行くことにした。4、5分でNTTの建物に着いた。ここまで舗装された林道が通じていた。
 どうしようか考えて、登山道が先に続いているのでちょっと行ってみることにした。
 ちょっと行くとまたアンテナの鉄塔があった。12時近いので今日はここまでで引き上げることにした。
 三窪高原に下り、ハンゼノ頭まで戻った。

 ハンゼノ頭には7、8名のグループが休んでいた。ヨーゼフたちにリードを着けようとしたら「繋がなくてもいいですよ」と声を掛けてくれた。でもやはりリードを着けてから私たちも空いたのベンチに陣取った。
三窪高原の花たち

 昼食を終えてからもしばらく休んだ。天気がいいので眠くなってしまう。ヨーゼフクーは暑いのかベンチの下で陽射しを避けていた。
 久し振りに我家らしく一時間休んで戻ることにした。

 帰りは来た道をそのまま戻った。道がいいので下りも楽だった。ゆっくり歩いても40分ほどで柳沢峠に戻った。
 途中丹波村に寄って川原を散歩してクールダウン?して家路についた。
 何べんも通っていたけど、まだ見たことなかった「おいらん淵」を覗いて青梅まで来た辺りで豪雨にあった。雷が鳴ったので後席で寝ていた怖がりのヨーゼフがおかーさんの膝に即移動していた。

 このところ歩きが4時間を越す山行が続いたけど、今日は楽な行程だったのと天気が良く暖かかったのでヨーゼフとクーは完歩。楽しい一日だったろう。今日は二人ともいい夢を見られたかな?


   

   
 梅雨に入ってしばらく良い天気が続いていたけど、今週は梅雨らしくなってきた。
 前々から湯の丸山に行きたかったのでレンゲツツジの開花状況を見ていた。それによるとツツジ祭りイベント日(17日)も終わった6月末から7月初旬が見ごろと予想されていたので梅雨の最中に出かけることにした。

湯の丸山 2,101m & 烏帽子岳 2,066m   2007年6月28日(木)
天気:晴れ
到着時間 出発時間 区間時間 休憩時間 総合時間
 地蔵峠(リフトに乗る) 8:25
 リフト終点(ここから歩き始めた) 8:35 8:38 0:10 0:03 0:10
 鐘分岐 8:58 8:58 0:20 0:33
 湯の丸山(南峰) 2,101m 9:37 10:00 0:39 0:23 1:12
 北峰 2,099m 10:09 10:13 0:09 0:04 1:44
 南峰 10:20 10:20 0:07 1:55
 鞍部 10:52 10:52 0:32 2:27
 尾根 11:25 11:37 0:33 0:12 3:00
 烏帽子岳 11:57 12:45 0:20 0:48 3:32
 尾根 13:03 13:03 0:18 4:38
 鞍部 13:20 13:20 0:17 4:55
 つつじ平分岐(中分岐) 13:47 13:47 0:27 5:22
 地蔵峠 14:05 0:18 5:40
 合計時間 4時間10分 1時間30分 5時間40分

 杏子に男の子が誕生して(私たちにはさくらに次いで二人目の孫)24日まで我家に来ていたので山どころではなかった。
リフトに乗って楽チンで〜す

 その杏子やさくらと豪琉(タケル)がいなくなると我家は急に静かになってしまった。
 それじゃ山にでも行こうかと「湯の丸山」に行くことにした。天気予報を見ると雨マークのない日は28日だけだった。この日を外すと後はすべて曇りと雨。ちょっと遠い(200kmある)ので泊ることにした。もし降られなければ2日目は「根子岳」に登ることにして早速宿探し。ペットと泊れる菅平のペンション「ありす」に前日電話して宿を確保した。

 朝は4時半に起き眠い目をこすって5時20分には我家を出発した。
 ガソリンを満タンにしてコンビニで食料を仕入れ6時前に所沢ICへ。平日だけど下りの関越道は車が多かった。
 藤岡JCから上信越道に入ると車も空いてきて、甘楽PAで一休みして小諸ICへ順調に走った。
 小諸から浅間サンラインを進み、道の駅「雷電くるみの里」の先で県道94号線を一路湯の丸高原・地蔵峠に向かった。
ツツジ平(奥に湯の丸山)

 湯の丸高原の地蔵峠には予定よりやや早く7時50分ごろ到着した。
 平日なのでガラ空きと思いきや、もうこの時間に車が50台近くはいて、ハイカーや観光客が歩いていた。それでも駐車場は広いので車はまばらだ。
 支度をしているとヨーゼフとクーを見たハイカーがやってきた。話しているとリフトに乗ってつつじ平まで行くと言ったので私たちもリフトを利用することにした。

 チケットを買って乗り場へ行くと係りのおじさんが「可愛いねー。気をつけて乗ってください」と送り出してくれた。
 私とクー、おかーさんとヨーゼフのペアでリフトに乗った。ヨーゼフはおとなしいけどクーはキョロキョロするので危なっかしい。下を見ると牛が2、3頭、草を食んでいる。クーが不思議そうに見ている。
リフトは速度が遅く、まるで歩いているようだ。でもそうは言ってももちろん歩くよりは早い。ゲレンデを歩いている(エライ!)一組の中高年ハイカーを追い越していく。それに楽チンこの上ない。右手の斜面にはレンゲツツジがいっぱい咲いている。
クーちゃん頑張って


10分で終点に着いた。歩いたら倍以上は掛かりそうだが30分は掛からないだろう。
係りの人に「本当は犬は連れて来ちゃいけないんだ」と生態系が崩れ自然破壊みたいなことを言われてしまった。論争しても仕方ないので黙っていた。でもリフトに乗ってきたのでしょうがないと思ったのか「笹ダニがいるから気をつけな」と言ってくれた。

 リフトの係員が見ているのでヨーゼフとクーにしっかりリードを着けて出発。
少し行くと正面にまーるい山頂の「湯の丸山」が見えてきた。登山道の両側にレンゲツツジが目立ってきた。このあたりがツツジ平なのだろうか。右側に何本か道が分け入っている。
花々の写真を撮りながらしばらく行くと一面にレンゲツツジが咲き誇り東屋がある場所に来た。ツツジ平の中心地なのだろう。

 レンゲツツジだけでなくイワカガミやツガザクラなどいろんな花が咲いている。
湯の丸山で(マウスで北峰を望む)

しばらく行くとステンレスのパイプで組み立てた鐘のあるところに出た。ここは分岐点になっていて、左に行くと帰りに通る予定の、湯の丸山と烏帽子岳の暗部から湯の丸山を巻いて来る道に出られる。

 写真を撮って先に進んだ。
 ここまではほとんど登り下りがないほぼ平坦な散策路だったけど、ここからがいよいよ本格的に登山道になる。
 コースタイムは山頂まで45分とある。さぁ山頂へ向かって一踏ん張りだ。ヨーゼフ、クー行くぞ!
 ツツジ平には観光客が大勢いたけど鐘を過ぎると、登山道には私たちを含め前後に数人しかいなくなった。
 ヨーゼフとクーのリードを外してあげて一列になって登り始めた。

北峰へ(マウスでイワカガミの群生)
 登山道に段々石が露出してクーが歩きにくくなってきたけどそれ程段差がないので自分で登って行く。もう山頂は見えなくなっていた。
 曇りの予報だった天気は雲が切れてきて太陽が顔を出し青空が広がってきた。それに伴い気温も上がってきて汗が出てくる。クーは足が短いので余計暑いだろう。舌をダラーっと出して一生懸命歩いている。ヨーゼフもハァハァ言っている。でもまだまだ元気いっぱいだ。
 何といってもやはりワンには自然が一番だ。初めてヨーゼフを奥多摩の「三頭山」に連れて行った時のあの生き生きとしした姿が忘れられない。
 知らない人はハァハァ言ってるのでバテていると思うらしいけど、犬は人間と違って汗でなく舌を出して体温を調節しているので別にバテている訳ではない。家にいる時だって暑いときはハァハァいっている。山を歩いていると、時に誤解されることがあるのは困ったものだ。飼い主の趣味に付き合わせ、虐待とまでは言わないもののそれに近いと思われているかも知れない。ヨーゼフとクーには必要な躾けはしているけど甘やかしている方かも知れないのに。
岩を登る


 それはともかく暑くなってきたのでクーは私が写真を撮るのに合わせて日陰で休んでいる。クーが歩くまで私は待っている。いつも一緒に山を歩いているので様子は分かる。ヨーゼフもクーも甘えているのか疲れたのかは眼や歩き方で分かる。甘えと分かっていても抱いてしまうことが何度もあるけど。
 おかーさんとヨーゼフには先に行ってもらい私とクーはあとからゆっくり登って行った。

 高い木がなくなり、後を振り返ると下のほうにツツジ平にレンゲツツジの朱色がかった赤が一面に見える。風が吹くと気持ちいい。因みに犬は風が当たってもあまり関係ないそうだ。この爽やかな風が感じられないのはかわいそうだ。
 急斜面を登り切ると平坦なところに出て山頂が見えた。ここからは緩やかな最後の登りになる。
 山頂を見るとおかーさんが手を振っている。いい気なもんだね。
北峰に着きました

 おかーさんとヨーゼフが迎えに来てくれてみんなで山頂へ。
 山頂は平たい石が一面にある下から見て思ったとおりの広い山頂だった。
 先ずは標柱をバックに写真を撮ってさぁ一休み。おかーさんに聞いたら私とクーは10分ぐらい遅れたそうだ。
 山頂には二組のハイカーが休んでいたが、私たちが休んでいる間にさらに二組上がってきた。
 この頃靄が掛かってきて目の前にあるはずの烏帽子岳さえ見られなくなった。
 ヨーゼフとクーに水と行動食をあげて北峰へ向かった。

 北峰へは緩やかに下る。石の間にイワカガミが咲いている。平坦なところに出るとそのイワカガミの群生が見られた。すごい数のイワカガミが咲いている。こんなに群生しているのを見たのは初めてだ。
 靄が晴れてきて左側にはその名の通り烏帽子のような山頂が見えてきた。
鞍部へ下降

 のんびり稜線歩きを楽しんで大きな岩がゴロゴロした斜面を登るとそこが北峰の山頂だった。南峰と違って狭い岩場だ。先には角間峠を経て角間山へ続く登山道が伸びている。
 潅木の周りに虫(蜂?)がブンブン群れて飛んでいる。これからまだ「烏帽子岳」に行くので写真を撮っただけで戻ることにした。

 南峰へ戻ると、もうすっかり晴れた空の下、最初に登ってきたときより大勢のハイカーが休んでいた。
 私たちはそのまま道標に従って鞍部に向かって西に下り始めた。
 正面に烏帽子岳の稜線が見える。山頂は右(北)の端だ。ここから見ると稜線は谷を挟んで随分と遠く見える。

 下りは最初平たい石が敷き詰められた?斜面を下って行く。遥か下の方に鞍部の広場が見える。
最後の岩場の向こうに烏帽子岳

 地図で調べたところ鞍部の標高は約1,850mなので250mの下降になる。因みに地蔵峠は標高約1,730m、リフトの終点(ツツジ平辺り)が1,850mぐらいなので、貯金(登った分)を下ってしまうことになる。あ〜もったいない。

 クーは時々止まってどっちに行こうな?なんてやっている。ヨーゼフはもちろんスタスタ下りて行くけど、たまに止まって「おかーさん、まだ〜」といってるようだ。
 ここにもイワカガミがあちこちに咲いている。
 なかなか鞍部に近づかない。途中で登ってくる一人の男性とすれ違った。このひとにも「下でペットはいけないと言われませんでしたか」と言われたので「リフトに乗ってきましたよ」と答えたら笑っていた。
 その少し下におかーさんがクロユリを一輪見つけた。惜しいかなまだ咲いてはいなかったけど。

 随分下ったところで樹林帯に入った。この間は短くて、すぐに樹林帯を抜けると鞍部の広場に出た。
烏帽子岳(マウスでお食事中)

 分岐があり、左に行くと湯の丸山をパスして地蔵峠にでられる。帰りはそっちを通る予定だ。
 私たちが登る烏帽子岳の稜線はここから見ると高い。今下ってきた分を登らなければならない。予定(リフトは利用しない)では鞍部に10:45なので、リフトを使ったけどほぼ予定通りに来ている。

 ここは休まずにとりあえず稜線まで行くことにした。
 なだらかな登山道を進んで行くと小梨の木が一本、白い花を満開にしていた。
 湯の丸山を下ったように真っ直ぐ稜線に向かって行くかと思っていたけど登山道は左へ斜めに向かって行った。直登でなくてホッとする。

 登山道脇には笹の間に紫のグンナイフウロが咲いている。ハクサンチドリも何本か咲いていた。もちろんレンゲツツジも数は少なくなったもののこちらにも咲いている。
 鞍部から南南西方面に進んでいるので振り返ると北峰がほぼ隠れ湯の丸山がお椀を伏せたようにま〜るく見える。
湯の丸山(烏帽子岳稜線から)


 稜線には30分強で到着した。ここまで来ればあとは稜線を歩いて山頂に向かうだけ、もう30分も掛からない。
 ここで一服入れた。ヨーゼフとクーにも水と行動食をあげた。
 烏帽子岳から下りて来た人が話しかけてきてちょっと先にアズマギクが咲いてるよと教えてくれた。

 10分ほど休んで山頂に向けて出発した。
 教えられたようにアズマギクが固まって咲いていた。写真に撮ろうとするけど風に揺られてなかなか撮れない。おかーさんとヨーゼフには先に行ってもらった。

 稜線歩きは快適だった。稜線に出てすぐの石ゴロゴロの小さなピークを越えるとあとはほぼ平坦な道を行く。途中に遭難碑が石を組み上げ固めたケルンに埋め込まれていた。「昭和40年3月3日○○君ここに眠る」とある。
出会った花たち(3秒ごとに変わります)
3月初旬といえばまだ雪深かったのだろう。何を思い死んでいったのだろう。ちょっと感傷的になってしまった。

 平坦な道をしばらく行き岩場?を登ると山頂に出た。
 山頂は遠くから見たのと違って岩だらけだった。大勢の人が休んでいる。私たちも適当な岩を見つけ昼食大休止。
 雲がかかって残念ながら遠望は得られなかった。雲がなければ北アルプスの峰々も望めるということだ。

 50分ほどたっぷり休んで下山開始。
 直下の岩場はクーは抱っこ。あとはクーも自力で順調に進んだ。
 下降地点でおばさんグループと一緒になった。「ワンちゃんの方が早いかな」と言われたので思わず「ハイッ」と答えてしまい先に行かせて貰った。登山道は凸凹もなく歩きやすいので写真を撮りながらもグングン進んだ。すぐにおばさんたちの話し声は聞こえなくなった。

 鞍部までは20分も掛からずに着いた。
烏帽子岳(鞍部から)

 ここから右に巻き道行く。この道はほとんど上り下りがなく平坦な道だった。途中に「水平道」と看板が立っていた。この道でスズランを見つけた。
 しばらく行くと登山道の下草(主に笹)を刈ってくれている人に出会った。「ご苦労様です、ありがとうございます」と声を掛けると、ここでもワンにクレームを言われてしまった。でも笹ダニに気をつけなと注意してくれた。
 しばらく行くと両側にレンゲツツジがいっぱい咲いていた。

 30分ほどで十字路分岐に出た。左に行けばツツジ平に出られるが真っ直ぐ地蔵峠を目指した。
 やや下りカラマツ林を抜けると広い牧場風の場所に出た。少し行くと林の中にバンガローが点々としている。この辺はキャンプ場になっている。
 キャンプ場を抜けると二車線幅の砂利道になり、5、6分も歩くと地蔵峠に着いた。予定の2時半より早めの2時5分だった。

 朝まばらだった駐車場は平日にもかかわらず満車状態だった。
 帰ってきて直ぐにヨーゼフとクーの身体検査をしたが、気になったダニの被害はなかった。
 安心したところで目についたソフトクリームの旗ざおに引き寄せられ、駐車場前の店先のパラソルの下でソフトクリームを食べた。つぶつぶきいちごとすりおろしりんごを食べたが、きいちごに軍配。クーは美味しそうに食べたけどヨーゼフはフンと横を向いていた。
レンゲツツジの中を行く(マウスでクー)

 3時に駐車場を出発して今夜の宿、菅平のペンション「ありす」に向かった。
 ペンションには4時前に着いた。今日の泊り客は私たちだけ。
とりあえずもう一度入念にヨーゼフとクーのダニ検査をしたけど被害なしを確認した。  露天風呂はメンテナンス中で入れなかったけど早速内風呂に入って汗を流した。夕飯時にはオーナーがワインをサービスしてくれた。今日はおかーさんの誕生日、ワインでカンパーイ!
 食後ヨーゼフとクーを軽い散歩に連れて行ったあとは8時前に全員爆睡。

 翌朝5時起床。6時ごろには時々薄日も射していたけど散歩から帰ってきた頃天気予報どおり雨が降り始めた。
 菅平には屋内で特に行きたい所もないので帰路へ着いた。
 道の駅「雷電くるみの里」に寄った。この頃にはもう雨も止んでいたので少し戻るけど「海野宿」へ行ってみることにした。
 「海野宿」は約700メートルに渡り、海野格子と呼ばれる格子戸の家並みが残された旧宿場だ。「夕過ぎの 臼の谺寒さかな  一茶」
 本陣跡のお店で一休み。外の縁台で冷たいものを飲もうとしたけど、お店の人が他の客もいたけど親切に「どうぞ店の中で」と言うので店の中へ。ヨーゼフとクーが静かに足元で座っていたので「いい子だね」と誉めてもらった。
海野宿


 湯の丸山と烏帽子岳は期待に違わぬいい山だった。特に花の多さが目に付いた。
気になった笹ダニも大丈夫でした。
 ただ犬連れにクレームをつけられたのはちょっとガッカリした。
 ヨーゼフとクーを連れての山歩きがもうじき100回になる。今まで山でクレームを付けられたのは磐梯山と国師ヶ岳で各1回、いずれも年配の男性登山者に言われたものだ。それより多い3回とは・・・
 確かにマナーの悪い犬連れもいるだろうとは思う。しかしそれは飼い主が悪いのであって犬じゃない。自然破壊だって人間がやってきたものだ。いつか自然の中で私たち人間と犬をはじめ動物との共生ができるだろう。その日が来るのはいつになるのだろうか。
 いつもそうだが、救われるのは山で出会う多くの人達がヨーゼフとクーに好意を寄せて声を掛けてくれること。今回もクレームをつけた人の何倍もの人達がヨーゼフとクーに好意的だった。中にはわざわざ名前を尋ね「ヨーゼフちゃんとクーちゃん頑張って」といってくれた人たちもいた。

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