今回は栃木県・足利市と群馬県・桐生市の県境にある「仙人ヶ岳」に行った。我家としては珍しい方面に行ったものである。O−DOGに投稿された山行報告を読んで興味を持ち、ネットで調べ機会があったら行きたいと思っていた。
標高は低いけど岩場あり、やせ尾根ありのなかなか面白そうな山なので楽しみだ。ここのところ運動不足の上に、3月中旬の「大山三峰山」以来の山歩きなのでちょっと体力が心配だが・・・ |
仙人ヶ岳 663m |
2007年4月15日 |
|
天気:晴れ |
|
到着時間 |
出発時間 |
区間時間 |
休憩時間 |
総合時間 |
岩切登山口 |
|
8:40 |
|
|
|
猪子トンネル登山口 |
8:50 |
8:50 |
0:10 |
|
0:10 |
猪子峠(深高山分岐) |
9:06 |
9:06 |
0:16 |
|
0:26 |
猪子山(511m) |
10:00 |
10:15 |
0:54 |
0:15 |
1:20 |
犬帰り |
10:44 |
10:44 |
0:29 |
|
2:04 |
宗の岳(530m) |
11:15 |
11:30 |
0:31 |
0:15 |
2:35 |
熊の分岐 |
12:00 |
12:05 |
0:30 |
0:05 |
3:20 |
仙人ヶ岳 |
12:30 |
13:20 |
0:25 |
0:50 |
3:50 |
熊の分岐 |
13:35 |
13:35 |
0:15 |
|
4:55 |
生不動 |
14:07 |
14:07 |
0:32 |
|
5:56 |
岩切 |
14:45 |
|
0:38 |
|
6:05 |
合計時間 |
4時間40分 |
1時間25分 |
6時間05分 |
|
猪子峠の道標と石の祠 |
2月まではいいペースだったけどフリーになった3月からの1ヵ月半、出掛けてはいるのだが山には1回しか行ってない。少々欲求不満になっていて、おかーさんと「山に行きたいね」と言っていた。という事でめでたく今回久し振りの山行きが決まった。
実は前日までのおかーさんとの話では「生藤山」か「御前山」もしくは「坪山」、そして前日には結局「坪山」に行くことにしていた。ところが、私の頭には「仙人ヶ岳」がこびりついていたのか、4時半に起床したとき「今日は仙人ヶ岳に行こう」とおかーさんに言っていた。
現役時代より明らかに厚みを増したお腹を気にしつつ、寝不足だけでも防ごうと前夜は9時に就寝した。それもあわてて寝たため支度もしないで。結果、2時前に目が覚めてしまった。これではいけないと眠ろうと努力?したが、うつらうつらすれど眠れず。しようがないので本を読んだりしているうち4時半におかーさんが起きた様子に私も起きだした。
ヨーゼフとクーも起きてくる中、急いでパッキング。天気予報は晴れ、それでもカッパだけは入れる。暖かくなったので大分着るものが少なくて助かる。
|
自然林の尾根道 |
6時には出る積りだったけど、早起きのお陰で予定より早めの出発となった。我家には珍しい出来事だ。
ジムニー君に乗り込みナビに目的地を設定。登山口の岩切はダメなので通過する両毛線の小俣駅を設定して出発した。
所沢ICから関越道に入る。車は出ているが順調に流れている。ジムニー君は3車線の一番左の走行車線を80`から100`でゆっくり走っていく。
東松山ICから一般道で「森林公園」沿いに熊谷方面へ進み、荒川の手前で国道407号線に合流。後はずっと407号線をひたすら走る。荒川を渡り熊谷を通過後「妻沼道の駅」で一休み。
利根川を渡りレガシィの故郷太田市では富士重工の工場(町名もスバル町)の塀に沿って進む。やがて渡良瀬川を渡ると小俣駅はすぐだった。
|
岩場その1(マウスでその2) |
小俣駅で岩切への道を聞こうと思ったが生憎無人駅。事前の調べでは登山口にはトイレがないようので駅のトイレ(外からも入れた)を借りてから出発。踏み切りを渡って小俣川沿いの道に出て岩切へ向かった。
小俣駅からは10分ぐらいで8時20分ごろ岩切に着いた。ここには有料の駐車場もあったが、バス停と付随した転回場がありその前後に10台前後停められるスペースがあって片側に3台、合計4台駐車していた。私も3台の並びに駐車しているとすぐ、隣にもう1台が滑り込んできた。。バスも停まっていたけど何も言われなかった。周りを見ると道路を挟んだ有料駐車場に2台、路肩に3、4台の車が駐車していた。
ヨーゼフたちの支度をしている間に私は登山口を探しに道路を渡って行った。その先に林道が伸びている。ちょうどお婆さんがいたので聞いたらその林道を行くと教えてくれた。プラス「今日は随分人が入っているよ」とも教えてくれた。
仙人ヶ岳へは、ここ岩切からとこの先の猪子峠から登山道があり、山頂まで20分ほどの熊の分岐で一緒になる。
最初は岩切からの往復を考えていたけどどうせなら景色のいい尾根を登る猪子峠から行くこと
|
犬帰り(左の木下から登る) |
にした。それに尾根コースには最大のポイント「犬帰り」のクサリ場がある。カンガルー袋を持ってきているし、巻き道もあるのでぜひ見ておきたかった。
猪子峠へは駐車場より先へ猪子トンネルへ向かう。車道を登って行くとトンネルの手前に右への道があった。この道を行くとトンネルの手前あたりに仙人ヶ岳・深高山登山口の案内板が道端に置いてあった。
ここは道が二手に分かれていた。右は未舗装の林道、左には雑木が生えている山道らしきものでガードレールも付いている。どっちか分からないがコースはトンネルの上を通っているので、とりあえずトンネルの方へ行く左の山道らしき方へ進んだ。すぐにヤブ漕ぎ状態になったので戻ろうとしたが、おかーさんが先の方を見て来ると言って一人で先へ進んだ。呼びかけても答えがないので私もヨーゼフとクーを連れて行くとトンネルのそばでおかーさんがちょっと無理と戻ってきた。
結局先ほどの分岐に戻り林道を進んだ。ロスしたけどそれ程の時間ではなくて済んだ。
林道を行くと右に工事現場があり、左側にはコンクリートの段々になった用水池のような小さな貯水池があった。あまりきれいな水ではないが良く見ると鯉が泳いでいる。結構大きなものいるから養殖でもしているのかも知れない。
林道はその先で終わり山道になった。右に小さな沢が流れていた。
|
巻き道を駆け上がるヨーゼフ |
沢と分かれて道は杉と檜の混在した山裾を左に回っていく。徐々に登って行くとやがて十字路に着いた。
ここが猪子峠で、真っ直ぐ行けばトンネルの先の林道へ出る。右に深高山、左に「仙人ヶ岳」とある。仙人ヶ岳まで2時間15分とも書いてあった。12時までには山頂に着くだろうとこの時点では思っていた。←大誤算でした。
少し行くと右に小さな祠があった。手を合わせて無事をお願いして先へ進む。最初から急登ですぐに汗ばんできた。今日は昨日ほどではないがそれでも18度ぐらいと予報ではなっていた。
5、6分ほどで急登も終わり緩やかな道になってきて周りが開けてくる。トンネルの上に出たらしい。木々はカラマツやナラの雑木林に変わっている。
緩やかな道もまた直ぐに尾根の急登になってきた。足元には紫の小さなスミレがいっぱい咲いている。
|
岩場その3 |
山肌にはまだ所々に桜が咲いていたり、ミツバツツジや山吹も咲いている。足元にはヤブレガサも見られた。尾根道は急登があるけど、明るく開放的で木々の若葉が気持ち良く道も歩きやすい。スミレも種類の違うものが咲いているので、おかーさんと「これは何スミレかな」などと話しながら写真を撮ったりして進んで行った。思ったほど暑くなく、ヨーゼフとクーも気持ちよさそうに歩いている。
分岐から30分ほど歩いた頃から岩が出てきた。右手下には松田湖が見えてくる。仙人ヶ岳の春の見所、アカヤシオもちょっと遅いかなと思ったけど咲いていてくれた。
4、50代と思われる男性4人のグループが休んでいた。このグループとは後先しながら下山まで一緒だった。ヨーゼフとクーをみてビックリしていた。ちょっと話をして先に進む。
岩を登ったり下ったり、時には巻いて進んでいく。ヨーゼフはほとんどクリアしていくがクーは大きな岩はどうしても抱き上げたり降ろしたりする機会が増えてきた。でも景色がいいのであまり苦にならない。前方の山並みの上にちょこんと真っ白な頭を出している山があった。私たちは男体山ではないかと思った。先ほどの4人グループの一人は白根山だと言っていたけどどっちだろう?た
|
540mピーク |
だおかーさんが言うにはその左にも真っ白な山が見えたのでそれが白根山ではないかと言っていた。
最初に登り甲斐のあるピークを越えた後も2つほどピークを越え、やっと511mのピーク「猪子山」に着いた。ここまで分岐から1時間弱掛かった。ここで一休みした。いつもは1時間歩いたら休憩を取るのだが、今日はザックも軽いし調子も良かったので大分歩いてしまった。全員で水分の補給をした。それにしてもここまでちょっと時間掛かり過ぎてしまった。まだまだ先はながーい。
15分ほど休み次の目標地点「犬帰り」を目指して出発。ここから先もアップダウンを繰り返す。
|
540mピークから振り返る |
岩場を下ると突然登山道が左右に分かれていた。眼前には岩が立ち塞がっている。左の道へ踏み出すとクサリ場だった。そう「犬帰り」だった。
見上げると10mほどの岩場だ。クサリが一本ぶら下がっている。どうしよう、おかーさんと話し合う。見ると岩はかなり凸凹しているので手足は引っ掛けやすい。私は行くことにした。
問題はヨーゼフとクーをどうするかだった。クー(約5.6s)の方が重いのとじっとしてないので私が連れて行くことにした。3mぐらい登った所にクーがいられるような小さな棚があるのでそこに一旦クーを置くことにして片手で抱えて登り始めた。
|
やっと着いた山頂 |
思ったとおり岩は掴むところがあるので両手を使えば特に難しくないけど、やはりクーを抱えているとちょっと厳しい。小さな棚にクーを置いた。クーに「動いちゃダメだよ」と言うといつもヤンチャなクーもじっとしていた。ここからはカンガルー袋に入れようと思ったけど、狭い岩の上でザックを降ろして袋を出すのはこれもまた厳しかった。下ではおかーさんが「気をつけてー」と声を掛けてくる。結局不安定だけどクーを抱えて最後まで登ることにした。
クーもおとなしくしていてくれたので何とか2点確保で(片手はクーを抱えてるので)上まで行き着いたけど、最初から袋に入れればよかったと反省。おかーさんは私とクーが登り切ったのを確認して巻き道へ行った。
巻き道との合流点に行くと「犬帰りの」標識があった。5分ほどでおかーさんがやって来た。巻き道も木段を下って登り返すので大変そうだった。合流点にいたらおかーさんの姿が見えたので「ヨーゼフ」と呼ぶと、リードを外して貰ったヨーゼフがすっ飛んできた。ヨーゼフも心配だったのかもしれない。
|
「こわいな〜」−マウスを置いてみて− |
無事?に全員揃ったので先へ進む。
ここからまた小さな上り下りを繰り返して530mのピーク「宗の岳」に到着、写真を撮っているとクーが珍しくウンチをした。ザックから容器を出してウンチの片付けた。ついでだから休憩することにした。ヨーゼフたちに水をあげる。
休んでいると仙人ヶ岳方面から登山者がやって来た。熊の分岐までどのくらいですかと聞くと、まだ30分ぐらいあるだろうとのこと。仙人ヶ岳は前方に見える稜線と言っていた。明確なピークではないらしい。
宗の岳からまた下る。行く手には抉られたように樹木がなく、岩と土だけの斜面が立ちはだかっている。登山道はその端に細く続いている。一旦下ると平坦な道になる。やがて斜面に取り付き登り始める。途中で振り返るとおかーさんとヨーゼフが並んで歩いてくる。ちょっと疲れたようだ。登り切ると3、4人のグループが食事をしていた。お腹が空いたけど山頂はまだまだ先、休んでいるわけには行かないと先へ進んだ。
ここが地図にある560mのピークだろう。
熊の分岐まではもう大した下りはなく急登もなかった。途中お腹が空いて力が入らないのでメロンパンを食べながら歩いた。熊の分岐には宗の岳から30分、ちょうど12時に着いた。左から岩切からのコースが合わさっている。
ここからは標高差100mを登り切ると広場に出た。何組かのグループが休んでいた。でもここは山頂ではない。「ここは山頂ではありません」の表示板が立っている。
ちょっと下り登り返すと本当の山頂に着いた。
やっと着きました。12時までに着きませんでした。そんなに疲れた感じはなかったけど思いのほか時間が掛かってしまった。
ここには大勢の登山者がいたので写真を撮って先ほどの広場に戻って昼食にした。ヨーゼフクーが余程お腹が空いたのかとてもよく食べた。
下山は熊の分岐まで戻って岩切コースを下った。
分岐から一気に沢まで下る。沢といっても源頭なので水はない。そのうちチョロチョロ水が流れ始める。路傍にはニリンソウの群れが続いている。そのうち沢の水量も増え、丸太の橋を何回か渡る。ヨーゼフは足を踏み外しながらも渡るが、クーはすくんで歩けない。
|
|
|
|
ミツバツツジ、アカヤシオ、ヤブレガサ、ニリンソウ −マウスを置いてみて− |
30分ほどで「生不動」の社に着いた。何人かの人達が休んでいた。ヨーゼフとクーは休みたかったようだけど、まだ半分しか下ってないので写真を撮ったりして一服してすぐ出発。
社のそばには岩切まで25分と書いてあったが40分ほど掛かって岩切の集落に着いた。途中にはカタクリの群生地も標識もあった。
仙人ヶ岳、思ったより手強い山だった。
登山口の岩切は標高約210m、山頂は663mなので標高差は約450m。上り下りがあるので累積標高差はもっとあるにしても登り甲斐のある山だった。
でも楽しかった。特に尾根コースは・・・。天気も良くて清々しい一日でした。
大勢の人達と山中で出会いました。皆さんヨーゼフとクーに好意的で可愛がって貰いました。良かったねヨーゼフ、クー。
帰りの道も渋滞がなく順調に走り、妻沼道の駅で一回休んで2時間半ぐらいで帰宅できた。ヨーゼフとクーは疲れたのか車中では後席でおとなしくしていた。
東雲ハイキングクラブの4月例会で「小仏・城山〜高尾」を歩いて来ました。
城山〜高尾は何回も行っているけど今回は今まで行った事のない蛇滝コースを歩くので楽しみだったのだけど・・・ |
小仏城山 670m |
2007年4月21日 |
|
天気:晴れ |
|
到着時間 |
出発時間 |
区間時間 |
休憩時間 |
総合時間 |
小仏バス停 |
|
9:00 |
|
|
|
舗装路終点 |
9:18 |
9:18 |
0:18 |
|
0:18 |
小仏峠 |
9:43 |
9:55 |
0:25 |
0:12 |
0:43 |
城山 |
10:18 |
11:28 |
0:23 |
1:10 |
1:18 |
一丁平 |
11:49 |
11:54 |
0:21 |
0:05 |
2:49 |
紅葉台 |
12:19 |
12:19 |
0:25 |
|
3:19 |
展望台 |
12:56 |
13:07 |
0:37 |
0:11 |
3:56 |
お稲荷さん(旭稲荷) |
13:30 |
13:35 |
0:23 |
0:05 |
4:30 |
清滝駅(ケーブル駅) |
13:38 |
|
0:03 |
|
4:38 |
合計時間 |
2時間55分 |
1時間43分 |
4時間38分 |
|
旧甲州街道を行く |
先週久し振りの山、それも岩場の上り下りで結構きつかった。その疲れがまだ残っていたけど5時には起きられた。
6時半に出る予定だったけど今回も早めの出発となった。
昨日に引き続き今日も天気は良さそうだ。ヨーゼフとクーを連れて解散地の高尾山口駅着いたのは7時半ごろだった。東雲HCの皆さんが新宿に集合した頃だ。道路も空いていたのでちょっと早すぎてしまった。
駅の駐車場に車を停めて、リーダーに電話して待ち合わせ場所を確認した。まだ時間があるので係りの人とひとしきり話したり、ヨーゼフとクーを散歩させて時間をつぶした。
軽い朝食をとって、さて時間があるので電車で集合場所の高尾駅に行くかどうしようか考えたけど直接待ち合わせ場所の小仏へ行くことにした。タクシー会社に電話して8時20分に駅に来てもらった。15分ごろにタクシーが来て小仏に向かった。
|
リーダーを先頭にいよいよ山道に入る |
運転手さんもダックスを飼っていたので車中は犬の話で盛り上がった。
小仏のバス停に着くと、駅を早く出た事もありまだ8時30分ごろだった。もっと先まで行かれるのでどうしようかと思ってメンバーに電話したら、タクシーがいないのでバスで行くとの事だったので結局バス停で待つことにした。
バス停に着いて直ぐ2台のバスが着いた。これには大勢のハイカーが乗っていた。しばらくヨーゼフたちと遊んでいると20分ぐらいで次のバスが到着してメンバーが降りてきた。大学受験でずっと参加出来なかった拓くんの顔もあった。
9時ちょうどにバス停を出発。旧甲州街道の舗装路を花の話をしながら歩く。中央高速小仏トンネル上、景信山の登山口を過ぎるとやがて舗装路は終わり、いよいよ山の中に入って行く。
最初は広い砂利道だが、次第に細くなり山道らしくなってくる。
|
マウスで我が家族 |
九十九折の山道にはスミレがいっぱい咲いている。マムシ草も咲いて?いた。時々踏み跡のついたショートカット道を通って登って行くとやがて左側が開けてくる。ほどなく小仏峠の広場に出た。右に行けば景信山だ。山歩きを始めた年(この年は3回)1994年、高尾から陣馬高原を歩いた時の辛かったことが思い出される。あの時、まだやっていた(今は廃屋)茶店のおばさんに「これからが急な登りだから頑張って」と言われた景信山の登りを。
休憩なのでヨーゼフとクーに水をあげた。10分ちょっと休んで城山へ向かった。我家は写真を撮っていたのでちょっと遅れた出発になってしまった。
木段を登ると南が開けた茶店のある場所に出る。ここは相模湖、道志・丹沢の山並み、そして富士山のビューポイントだ。
|
ヨーゼフとクー(マウスで) |
しばし写真を撮ったりして5分ぐらい時間をとった。
ここからしばらく勾配の緩い道を登って行くと分岐に出る。左は城山を巻く高尾山への縦走路だ。ここを右の木段を登って行く。
登り切ると道が何本もある斜面をジグザグに登る。やがて前方にアンテナ小屋が見えてくる。小屋に沿って右にカーブするとすぐに「小仏城山」の山頂広場に出る。
山頂広場には茶店があり椅子ややテーブルも数多く用意されている。いつ来ても、特に桜の季節は人でいっぱいだ。
まだ時間は早かったけれどここで昼食休憩となった。
|
丹沢山塊(マウスで大山) |
広場の一角に場所をとり、お花見の仲間入り。広場の桜はまだ何本か花を残していてくれた。その他にも桃や木杭で囲った花壇?にはスイセンなんかも咲いていた。
リーダーはガスストーブ(コンロ?バーナー?)を出して持ってきたけんちん汁を温めている。我家もお湯を沸かしてカップ麺とカップスープに注ぐ。ここは茶店のコンロ使用許可を貰わないと火気使用禁止。我グループも許可証を貰って使用しました。
ヨーゼフとクーには水とビーフジャーキーやお昼用に持ってきたソーセージをあげた。クーは相変わらず食べっぷりがいい。
皆さんはビールやお酒も入って楽しそうに歓談している。我家は全員アルコールに弱いので(私も?)山では飲まないのだけど(私だけ下界では呑みます)どうも旨そうなので私だけコップ一杯だけ頂いてしまった。うん、うまい。
1時間ちょっと休んだ後、高尾山へ向かった。
|
小仏城山で |
城山からは下って行く。登山道脇にはヒトリシズカやイカリソウ、スミレなど咲いていて観賞しながら歩いた
一丁平にも沢山の人でいっぱいだ。こぶしの木が一本白い大きな花を咲かせていた。ここでトイレタイムをとって再び下って行く。下り終えたところにはミツバツツジが咲いている。ちょっと寄り道して写真に収めてくる。
平坦な道を進むとまた分岐に出る。紅葉台を通る道と巻き道だ。
みなさんは巻き道を行ったけど、そちらは樹林帯の道なので我家は紅葉台へ向かった。紅葉台へは木段を登って行く。桜の時期はここもきれいだ。紅葉台の茶店のそばには特にきれいで富士山のビューポイントでもある。今日はもう桜は終わっていたけど、シャガやツツジ、スミレ(スミレは種類が多くてどれがどれだか・・・)が美を競っていて楽しい。
|
旭稲荷 |
茶店から下ると高尾山直下の三叉路に出る。
左は山頂を迂回して薬王院方面へ、真ん中の木段を登ればビジターセンターのある高尾山へ、右は山頂を巻いて稲荷山コースや琵琶滝コースへ出られる。
予定では蛇滝コースを下るので高尾山を越えなければ行けない。
ここでルート変更になった。蛇滝コースへ(このコースは旧甲州街道へ出るので帰りがちょっと不便)は行かないで稲荷山か琵琶滝を下ることになった。私は蛇滝コースは初めてなのでちょっと残念だった。またくればいいや。紅葉の頃にでも来てみよう。
高尾山を巻いてベンチのある分岐に来た。稲荷山と琵琶滝のどちらかでは尾根道の稲荷山コースを行くことになった。
先ずは木段を下る。たまに平坦なところもあるけどほぼ下る一方の道をヨーゼフとクーも元気に下って行く。
コースの中間やや下ったあたりに稲荷山展望台がある。ここからは遥か新宿方面をはじめ市街地が見渡せる。天気が良く空気が澄んでいれば筑波山も見られる時がある。なかなかの展望台だ。
東屋で一休み。ヨーゼフとクーに水を飲ませる。
展望台から再び下り始める。途中人の途絶えたところで2回ほどノーリードで歩かせた。喜んでいたけどでもすぐに登ってくる人がいるので長くは続けられなかった。
稲荷山コースの名の由来の旭稲荷まで来るともう山麓のもみじ広場は近い。お稲荷さんの近くにはチゴユリが咲いていた。
ちょっと休んで下山した。ここからは5分足らずでケーブルの清滝駅前に着いた。
皆さんは八王子のお風呂に入って反省会をやるので我家は失礼して帰路へついた。前回、近くの蕎麦屋さんで反省会をした時は失礼したので今回は参加しようと思っていたけど残念。でもヨーゼフとクーには良かったようだ。車で留守番しなくて済んだから・・・
昨日「小仏城山」の下山路で明日は「坪山」に行こうかなと思っていた。それと言うのも前から行こうと思っていたし、ネットで調べるとイワウチワの見ごろが5月上旬までとなっていたので早く行きたかった。昨年は盛りを過ぎていたので今年はぜひ群生を見たかった。天気予報では23日の週は天気が悪そうなので昨日帰宅してから行くことに決定した。 |
坪 山 1,103m |
2007年4月22日 |
|
天気:晴れ |
|
到着時間 |
出発時間 |
区間時間 |
休憩時間 |
総合時間 |
飯尾(八田)駐車場 |
|
7:40 |
|
|
|
八ツ田向登山口(トイレ) |
7:47 |
7:57 |
0:07 |
0:10 |
0:07 |
第2ベンチ |
8:50 |
8:57 |
0:53 |
0:07 |
1:10 |
坪山 |
9:35 |
10:20 |
0:38 |
0:45 |
1:55 |
分岐(遊園地?) |
10:58 |
10:58 |
0:38 |
|
3:18 |
西・東ルート分岐 |
11:26 |
11:26 |
0:28 |
|
3:46 |
登山口 |
11:40 |
11:45 |
0:14 |
0:05 |
4:00 |
駐車場 |
11:55 |
|
0:10 |
|
4:15 |
合計時間 |
3時間08分 |
1時間07分 |
4時間15分 |
|
登山口のお地蔵さんたち |
家から出発する2日続きの山歩きはちょっときついかな。特にヨーゼフとクーがどうかなと思ったけど、良く考えたら一昨年、昨年とヨーゼフは東北で3日間連続登山をしているし、クーも昨年は3日連続で蔵王山、西吾妻山、磐梯山と歩いているのでいけるだろうと結論した。いざとなればカンガルー袋に入れればいいだろう。
2日続きの早起きはなまった身体には辛かったけど、今日は昨日より30分早めの4時半に起床、昨夜は早く寝たのであまり眠くない。ヨーゼフとクーは「エッ、今日も出掛けるの?」てな顔で、それでもうれしそうに起きてきた。
今日はレガシィで出掛けるのでヨーゼフとクーはカーゴルームのクレートに入ってもらう。クーはクレートに入るときは「ハウス!」の声であまり抵抗なく入るけど、ヨーゼフは抵抗する。
|
西・東ルート分岐点 |
最初はこちらの声が聞こえない振りをする。その次には入る振りしてクレートの上に飛び乗ってしまう。
何とか準備ができて5時半前には出発できた。よく寄る近くのコンビニで朝食のおにぎりと昼食兼非常食の菓子パンや飲み物を買って中央高速の八王子ICへ向かった。
昨日走った道を多摩川を渡ったところで右折、宇津木団地内を通って滝山街道を経て16号線から八王子ICから中央高速へ入る。ここまで来て気が付いたのだが、クーがおとなしい。やっとクレートに慣れてくれたのだろう。
高速道路には車が出ていたけど順調に流れていた。朝食のおにぎりをパクつく。
|
ヨーゼフ、クー速いよ! |
藤野PAでヨーゼフとクーをクレートから出して散歩させてあげた。再スタートして相模湖に近付くとナビは相模湖東ICで出なさいと案内するが無視する。すると次の相模湖ICでも出なさいと言う。これも無視して上野原ICへ車を進める。
7時5分ごろ上野原ICを出て、20号線をちょっと走り県道33号線を北に走る。この道は市街地を抜けると広くて走りやすい。
やがてナビの案内に従い県道18号線へと鶴川に沿って左へ曲がる。小菅方面の案内板も出ている。ここから道路は曲がりくねって所によってはすれ違いにも苦労するような道になる。定期バスが走っているのだが運転手さんは大変だな。
|
清々しい尾根歩き(でもマウスをあてると) |
飯尾・八ツ田の6キロぐらい手前、初戸の集落近くに昨年「坪山」の帰りに寄ったお蕎麦屋「もみじ庵」がある。今日も帰りに寄ろうねと、もう昼食の心配をしながら店の前を通過し、5キロぐらい行くと「羽置の里びりゅう館」が左手にある。ここまで来ると登山口の飯尾はすぐそこだ。やがて右手に神社があり、その前の「緑の直売所」を過ぎると鶴川に沿った駐車場に着く。
駐車場と言っても道路脇にスペースをとってあるだけだけど、普通車なら15台ぐらい置ける広さだ。
もうこの時間に4、5台駐車していた。「仙人ヶ岳」もそうだけど国土地理院の25000分の1の地図にも登山道が載っていない、しかも仙人ヶ岳は表記があるが坪山は山の名すら記されていない。この山がこんなに人気があるのは仙人ヶ岳同様、
|
山頂で |
やはり花なのかなー。登山ブームもあるけど・・・。
車から降りて支度をしていると、隣の山梨ナンバーの人に「登り口はどこですか」と聞かれてしまった。こちらは多摩ナンバーなんだけどな。まっ、去年来ているので教えてあげられて良かった。そうこうしているうちに小型バスがやって来た。中からは登山者が降りてきた。藤野PAで見かけた人達だった。
登山口へは駐車場から民家のある方へ進み、八ツ田向橋を渡る。橋の下に釣り人が一人ルアーを飛ばしていた。
川を挟んで県道と並行に進むと真新しいトイレがあり、その先にお地蔵さんが数体祀ってありここが登山口だ。元々はこのお地蔵さんたちは坪山登山道に点在してたものをここに集めたものと碑文に記してあった。何でも厄請地蔵と言うらしい。
|
|
|
|
左から奈良倉山、三頭山(上段)雲取山、大菩薩(下段) |
ここのトイレは去年の4月から使用されたもので、去年4月30日に来たときは出来たてのホヤホヤだったんだ。しかも個室が2つあり、1つは温水洗浄付きの洋式トイレで豪華なものだ。地元の人(上野原市?)が力を入れているのが分かる。ありがたく夫婦ともに使わせて頂いた。
お地蔵さんに無事をお願いしてさぁ出発。
お地蔵さんとトイレの間を山に向かう。道端にはスミレがいっぱい咲いている。ふと見るとスミレじゃないのが咲いている。花びらがクルンと巻いてないのでちょっと分かり難いけどカタクリだった。ここでカタクリをしかもこの時期に会えるとは思ってもみなかった。ただ花びらが横に開いているのでどうにもカタクリらしくない。
|
下山もきつい!(マウスをあてて) |
すぐに道は右に曲がり橋を渡ると畑に沿って元々の登山口のある御岳神社の方へ進む。この畑の周囲にはミツバツツジや桜、桃などが咲いていて気持ちのいい里山風景だ。
畑にはご夫婦が働いていた。で思い出しました、去年も会って話をしたんだ。それで今回もちょっと話して行って来ますと挨拶した。この先で御岳神社からの道を合わせて進むと分岐がある。左は東ルート、右が西ルートでどちらも尾根ルートだが西ルートの方がヒカゲツツジやイワウチワが群生している。前回と同様西ルートを登る。ここを過ぎるといよいよ山の中に入って行く。
|
振り返ると坪山が |
道が左に曲がり杉林に入ると左に大きな岩、右は深く切れ落ちている谷で、大分下に鶴川の流れが見える。ロープが張ってあるがそれ程危険ではない。
岩を回り込むと丸太橋が掛かった沢を渡る。沢は滑りそうな平板な岩の上を滑滝のように流れている。左岸の湿った登山道を行くとすぐに沢と離れて右の山腹をジグザグに登り始める。杉林の鬱蒼とした気持ちが良いとは言えない登山道を黙々と登って行く。
山腹を10分ぐらい登ると突然前が開け広場に出る。以前は畑があったようだ。ここを突っ切り再び樹林帯に入る。
|
里山風景 |
やがて登山道は尾根を登りようになる。ここからは急登の連続だ。汗が吹き出して来た。こんなに汗が出るのは今年初めてだ。この尾根の登りは鷹ノ巣山の稲村岩コースを思い出す。もちろん鷹ノ巣山の方がもっときついけど。あそこは尾根をジグザグに行かなければ登れない。長くてやんなっちゃう。ここは距離が短いし最初はそんなに急じゃないし、所々に平坦なところがあるので息をつけられのでまだマシだ。
それでも昨日高尾を歩いているのできつい。それでも周りが杉・檜からブナやナラに少々のカラマツになったので鬱蒼としたところを歩くより全然気持ちいい。尾根を歩き始めて5分ほどで突然クーが止まった。あれれ珍しやウンチをしている。普段家の近所の散歩でもウンチはもちろんオシッコも外ではしないのに。こんな大自然の中でウンチをするとは贅沢な犬だなー。
|
下山後の二人、疲れたね(マウスをあてると反省会?) ヨーゼフ、「クーちゃん抱っこされてたろ」 クー、「ボク足短いからしょうがないよ」 |
ウンチをちゃんとタッパー(これが一番いい)に入れて先へ進む。第1ベンチ(ベンチと言っても丸太が置いてあるだけ、去年私たちが勝手に命名しただけ)を過ぎた頃から「イワウチワの群生地」や盗掘防止の看板が出てきた。登山道にはロープが張られて踏み入らないようにしてある。そのうち白や薄ピンク色した小さなイワカガミに似たイワウチワが登山道脇に現れ始めた。昨年は所々にそれも少ししか咲いてなかったけど、今年は群生と言う言葉に相応しい数のイワウチワが其処彼処にその可憐な花を咲かせている。ヤッタネ、今年はバッチリ時期が合ったみたいだ。写真を撮りながら(今日は一眼レフを持ってきている)ゆっくり観賞しながら先へ進む。そのうち15、6人のグループがやって来た。
去年も休んだやはり丸太が置いてあるだけの第2ベンチで(私たちが勝手にそう言ってるだけ)休憩をとった。そのグループも一緒に休んだので広くもない場所は人でいっぱいになってしまった。
山に咲いていた花たち |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
この他にもヤマブキやスミレ、ヤブレガサなどいっぱい咲いていました |
ヨーゼフとクーに水をあげ、私たちも水分補給。
グループの人がヨーゼフたちに着ているTシャツに書いてある文字を見て、オッ大文字だってと言っていた。ホンとは犬文字って書いてあるんだけどな。どうも大の右肩にある点が犬の絵なので点に見えず大文字と読んでしまうらしい。これはあとで山頂でも他の登山者に言われていた。でもヨーゼフとクーは全然知らん顔、そりゃそーだわな。
一休みして山頂を目指す。ここから急登に加えて岩場やロープの張ってあるところが続いて出てくる。クーは抱き上げることが多くなってきた。ヨーゼフも時々抱き上げないとダメなところもある。
そろそろヒカゲツツジの群生地なのだが、今年は時期を外したのかイワウチワはずっと観られるのだけどヒカゲツツジの白い花が咲いてない。ピンクのミツバツツジは咲いているのだけど。
去年は登山道の両側、ヒカゲツツジの白い花に迎えられて歩いたものだが・・・。それじゃ今度はイワカガミと思ったけど昨年わずかに咲いていた場所にも咲いていなかった。イワカガミも時期を外したようだ。
最後の急登を夫婦2人ふうふう言いながら、ヨーゼフとクーは軽やかに登りきると山頂に到達した。
広くない山頂は登山者でいっぱいだった。平らなところが少ない上に大勢の登山者で座るところが少なかった。それでも何とか斜面に場所を確保して先ずは水。それからカメラを持って写真を撮る。山頂にはアセビの木が一本花を咲かせていた。
高い木がないので360度の眺望が得られる。北西には目の前に富士山のビューポイントのある「奈良倉山」が、ほぼ北には「三頭山」が南西に笹尾根を引いて結構立派な山容を見せている。その間には遠く「雲取山」、その左にギザギザの「飛竜山」が続いている。西には長い稜線を持つ大菩薩、南眼前に「権現山」が大きな姿を、谷あいを隔てた笹尾根の先には「生藤山」と遮るものなくぐるーっと見渡せる。権現山の右には富士山が見えるはずなのだが、春霞で残念ながら確認できなかった。
さすがにまだ早いので食欲がない。菓子パンを食べようとしたけど一口食べて二口目にいかない。おかーさんが見ていて「やめた方がいいよ」と言って仕舞った。次から次と登山者が到着するので下山することにした。
下山コースはこれまた去年と同じで東ルートを行くことにした。
里に咲いていた花たち |
|
|
|
|
|
|
この他にもいっぱい咲いていました |
山頂からは急斜面を下って行く。この東ルートも急斜面で狭い。滑り落ちないよう慎重に下りて行く。クーは自分で下りられないので抱いて下る。空いた手で木を掴んだりして下って行く。大きな岩が張り出した歩きにくい所もある。おかーさんがロープを握って行くところもヨーゼフは平気で歩いていく。時に「おかーさん、大丈夫?」てな顔をして振り返ったりしている。こういうところは頼もしい限りだ。まっ甘えて抱っこを催促いることもあるけどね。
40分ほど下ったところで尾根を外れ左に大きく曲がる地点がある。真っ直ぐ行く道(但し木が置いてあって今は使われていない?)もある分岐になっている。道標が道端に倒れているけど文字はまだ読める。それによると一方には飯尾、真っ直ぐの方には遊園地書かれていた。山腹をトラバースして斜めに下っていく。この辺りは杉林になってきた。再び尾根に出ると西ルートとの尾根との間に何本か桜が咲いていた。相変わらずスミレが咲いている。ヤブレガサやヒトリシズカも見られた。
途中、西ルートにも見られたようにやや開けたカヤトの原を通る。ここには柵がありワイヤーが張ってあった。再び杉の樹林帯に入りしばらくすると西・東ルートの分岐に出た。
畑に通りかかると旦那さんだけが畑仕事をしていた。無事に帰りましたと声を掛けると「またいらっしゃい」と応えてくれた。
|
|
カタクリの朝(左)と昼(右) |
往きに見つけたカタクリを見ると、朝と違って見事に花びらをクルンと巻いていた。うん、これでこそカタクリと頷き写真に収めた。
登山口に戻りお地蔵さんたちに無事に戻った御礼を言い、その後トイレを借りてから駐車場に戻った。時計を見ると12時前だった。
今回はヒカゲツツジは少なかったけどイワウチワの群生に出会え、その他にも色々な花に出会えた大満足の山歩きだった。
ヨーゼフとクーも2日続きにも関わらず元気に歩いて楽しい山行だった。
|
もみじ庵(マウスで案山子?) |
帰りには「もみじ庵」に寄って美味しいお蕎麦を食べた。ご主人と奥さんが2人でやっているのだが、話し好きで他にも一組のお客がいるのに私たちの側に来て話していた。奥さんが言うには「何で坪山に登るのかね?私は地元だけど登ったことがない。」「今度は権現山に登ったら、家のすぐ側から登れるよ」などと言っていた。そう言えば笹尾根にも行けるし、槇寄山直下の西原峠にも出られる。びりゅう館の側には西原小学校や中学校もある。「今年はヒカゲツツジがあまり咲いていなかった」と言うと「4月に雪が降って咲きかけた花が大分ダメになった」と言っていた。それだったのかな思った。
18号線の西原地区には、道路脇に誰が作ったのか人形(案山子?)が3ヶ所飾ってあったのが印象的だった。
上野原−小菅線、県道18号を紅葉の頃にも走破してみようか。
平日に行こうと思っているのだが、今週は飲み会があったりおかーさんが出掛けたりで結局また土曜日の山歩きになってしまった。今回はおかーさんが柳沢峠を通るたびに気になっていたと言う「鶏冠山」に行った。石楠花はまだ早いだろうけど、もしかしたらツツジは見られるかも・・・ |
鶏冠山 1,716m |
2007年4月28日 |
|
天気:晴れ |
|
到着時間 |
出発時間 |
区間時間 |
休憩時間 |
総合時間 |
柳沢峠 |
|
8:45 |
|
|
|
梅ノ木尾根(周回路と分岐) |
9:13 |
9:13 |
0:28 |
|
0:28 |
六本木峠 |
9:30 |
9:30 |
0:17 |
|
0:45 |
泉水谷林道 |
9:44 |
9:58 |
0:14 |
0:14 |
0:59 |
横手山峠 |
10:09 |
10:09 |
0:11 |
|
1:24 |
黒川山 |
10:35 |
10:35 |
0:26 |
|
1:50 |
鶏冠山 |
10:50 |
11:05 |
0:15 |
0:15 |
2:05 |
見晴台 |
11:24 |
11:44 |
0:19 |
0:20 |
2:39 |
横手山峠 |
12:05 |
12:05 |
0:21 |
|
3:20 |
林道 |
12:16 |
12:16 |
0:11 |
|
3:31 |
六本木峠 |
12:34 |
12:42 |
0:18 |
0:08 |
3:49 |
柳沢峠 |
13:20 |
|
0:38 |
|
4:35 |
合計時間 |
3時間38分 |
0時間57分 |
4時間35分 |
|
行ってきまーす |
5時に起床、6時に家を出発した。コンビニで食料と飲み物を買って青梅街道を西に進む。
前回の「坪山」の時もそうだったが、ヨーゼフとクーは最近やっと慣れたのかクレートの中でも静かになった。ヨーゼフはフムフム甘え声を出すだけだったけど、クーはワンワン吠えて騒々しかったのがおとなしくなった。心を鬼にして我慢していたのが功を奏したみたいだ。ヨシヨシ。
それは良いのだが、天気予報では午前中晴れだったのに奥多摩を過ぎた辺りからパラパラ雨が降り出してきた。
鴨沢の駐車場で一休み。ヨーゼフとクーを外に連れ出すが雨は止む気配がない。
気のせいか西の方はこちらより何となく明るい気がする。柳沢峠に着いてもまだ降っていたら帰って来ようと、とにかく柳沢峠に行ってみることにした。
そのうち雨も小降りになってきた。ネットで調べたところ落合からも登山道があるが、その先に林道横手山泉水谷線というのがあり、未舗装だけど良く整備された林道で横手山峠まで入れるとあった。
|
最初は笹の道を |
地図で調べたところまだ未完成で、大菩薩の北牛首谷で丹波山からの泉水谷林道と繋がるらしい。今後のために林道入り口を確認した。
柳沢峠には8時半前に着いた。広い駐車場には3台しかいなかった。1台は私たちが出発する前に出て行った。
雨は止んでいたけど車から出ると外は結構寒い。柳沢への途中に標示板があって、そこには気温が4℃と出ていた。どうりで寒いわけだ。
とりあえず車の外でどうしようか考えていると、隣の車からも人が出てきた。空模様を見ていると雲が流れている。南西の空は明るい。何とか持ちそうと判断して我家は出掛ける準備をした。カンガルー袋をザックに入れ、雨が降ったら即引き上げる積りだった。
私たちが支度していると隣の車の人が話しかけてきた。丸川峠から大菩薩を目指すそうだ。私たちの支度を見て隣の人達も行く事にしたようだ。
準備が整ったところでいよいよ出発。
|
周回路の案内板 |
駐車場から国道を横断して向かい側の「六本木峠を経て丸川峠へ」の道標のある登山口から山へ入っていく。15、6段の階段を登ると登山道が始まる。
少し行くと雨の影響か道がぬかっているところがあったのでヨーゼフとクーを抱っこした。
すぐに両側に丈の長い笹が覆い茂った道になる。脚に当たりズボンが雨露で軽く濡れる。
10分ほど行きやや下ると、「ブナの道・ナラ坂」の道標がある。ここで左から花の木尾根からの道を合わせ、3人並んで歩けるような広い整備された緩やかな道を行く。
おかーさんが歩きながら「熊出没注意」と書いてあったよと言ったので、周りに人はいないし、先に入った人もいなそうなのでザックから鈴を出して鳴らしながら歩き始めた。
しばらく行くと突然上の方でガサガサという音が。一瞬熊か?と思い立ち止まって様子を見た。その後音はしないので声を出しながら進んだ。熊か鹿かそれともサルか分からないけどあれは動物の音なのは確かだろう。
|
|
登山道には新しい道標が |
周りはブナやナラやカバの木が生い茂っている。展望はないけど自然林の気持ちよい緩やかな登り道だ。大きなブナのそばに東京都水道局の設置した案内板、「ブナのみち案内板」があった。それで分かったのだが、この道は柳沢峠のやや落合よりの柳沢口を起点にした周回路だったのだ。
先ほどの分岐からさらに10分ほどで再び分岐に出た。「ブナの道・梅ノ木尾根」とある。ここで周回路を左に分け、六本木峠に向かった。案内板で知ったのだがここから周回路をややブナ坂方向へ行ったところにベンチのある見晴台があるようだ。
|
梅ノ木尾根を後にして |
相変わらず広い快適な道を進んでいく、足元には枯葉がいっぱい落ちている。一ヶ所、そこだけ苔むした岩のある場所があった。岩の陰にはまだ雪が残っていた。この先で樹間越しに「黒川鶏冠山」が見えてきた。ここから見ると、東西に伸びた台地状の山だ。
分岐からは下り主体の道になり、20分足らずで大菩薩方面との分岐、六本木峠へ着いた。
予定ではここで一休みする積りだったけど、ここまで緩やかな上り下りはあるものの散策路を歩いてきたのと、まだ1時間も経っていないので先へ進むことにした。ヨーゼフとクーもここまで岩場もないので二人とも余裕だ。あと20分ぐらいで林道に着くはずだ。途中、左上から降りてきた作業道を合わせる。そちら側は杉・檜の林だ。帰りに間違えないようにしよう。
|
苔むした石と残雪(切り込み) |
六本木峠からやや登ると、先ほどよりはっきり黒川鶏冠山が見渡せた。ここから再び下りになる。
下り続けて15分ほどで林道に出た。未舗装だけどフラットな良く整備された林道だ。ここまでちょうど1時間。日が当たっていて暖かいので一休みした。
ヨーゼフとクーに水とおやつをあげた。
15分ほど休んで先へ進んだ。林道向かいにある登山道?に入っていく。ここも広い道で車の轍も残っている。多分林業関係の車が入っているのだろう。ここからは登山道下は杉・檜の林になっている。
林道から下って行くと新横手山峠への道を左に分け、ほどなく「黒川金山」との分岐に着く。黒川金山跡にはまだ坑道口があるそうだ。ここから3.4キロもある。
|
黒川鶏冠山と鶏冠山山頂(切り込み) |
ここを鶏冠山・落合集落方面へ行くと再び分岐に出る。今度は落合方面との分岐だ。ここを道標に従い鶏冠山へと右に行く。
下調べでここから登りになると分かっていたのでおかかーさんに「いよいよここから登りだよ」と声を掛ける。
杉・檜とお別れして南側が見渡せる登山道を登って行く。傾斜はさほど急じゃないけど今日初めての本格的な登り、今まで楽していた分きつく感じる。目の前には大菩薩がでーんと構えている。遠くから見る稜線の続く大菩薩と違って意外と三角錐の急峻な山だ。山肌には残雪が見える。
大菩薩を見ながら南斜面を登って行く。なかなか尾根に着かない。振り返ると六本木峠からちょっと登った鞍部が見える。
ネットで読んだある山行記によると「横手峠(道標には横手山峠とある)から、緩やかながらようやく登りの道となる。登りは長く続かず程なく黒川山頂に達する。」とあった。でも私たちには急登とは言えないもののながーい登りに感じた。
|
鶏冠山、左側は絶壁 |
それでも30分も掛からず見晴台、黒川山と鶏冠山との分岐に出た。道標には見晴台と鶏冠山は方向指示板があるが、黒川山は支柱に書いてある。実際の山頂は1分ぐらい登った小高いところだから、黒川山と書かれた道標は山頂ではなく肩?
見晴台は後回しにして先ずは鶏冠山に向かった。
一旦下り鞍部に出る。左に落合方面、右に黒川金山の道を分け、山頂への登りに取り付く。男性の下山者が一人来たので挨拶したが無視された。別に犬が嫌いな様子はなかったので人嫌いのかな?
シヤクナゲやイワカガミがあるが葉だけで花のはの字もなし。
「これから岩場になります。足元に注意」の札に気を引き締めて、木の根の張り出した狭い尾根を通り、岩場を登るとピークがあったがここは山頂ではなかった。
|
|
鶏冠山と見晴台で(下) |
「鶏冠神社奥宮へ→」に導かれ、またまた木の根の張り出した滑りやすい、どこがルートか分かり難いところを下って岩場を左に回って反対側から登ったところが山頂だった。
山頂は狭く、一段高い場所に鶏冠神社奥宮の祠が鎮座していた。
山頂の開けた南側は深く切れ落ちた断崖絶壁、そーっと下を見るとゾッとする。おかーさんは腹這いになって下を覗いていた。
神社の左、断崖絶壁の向こうには黒川山が、山腹には黒川金山への道が巻いている。
10人以下(5、6人が・・・)が許容範囲の狭い山頂に、それでも15分ぐらいいて退散することにした。登りはまだ良いが岩場、木の根の張り出した下りは犬連れには厳しい。慎重に下る。
一旦鞍部に下り、黒川山分岐へ。黒川山の山頂は木があって見晴らしなしとのことなので、西側の巻き道を見晴台へと向かった。
分岐から5分も掛からず「黒川鶏冠山」西端の見晴台に出た。ここだけ岩を積み上げたようなところだ。
雲取山や飛竜山の山並みが見える。ここで昼食休憩をとった。
ノンビリしたいところだけど風が出てきて、雲行きが怪しくなってきた。雨が降ってきそうな感じがしたので下山することにした。
再び巻き道を通って分岐に戻り、下山開始。
変化のない山道をひたすら下る。大菩薩が段々後になってくる。左側が谷になった道を下って行くと登ってくる単独行の男性が登ってくるのとすれ違った。ちょっと話をした。「山頂は乾徳山みたいですか?」と聞かれたので、「山頂は狭いけどあんなに岩がゴツゴツしていないですよ」と答えた。どうも岩場のゴツゴツした宝剣みたいなのを想像してきたらしい。ただ断崖絶壁はすごかったけど。
横手山峠を通過、林道から緩やかに登り六本木峠で一休み。ここから再び緩やかに登り梅ノ木尾根に。ここから周回路をブナ坂経由で戻ろうかとも思ったけど結局来た道のナラ坂経由で柳沢峠に帰った。
|
春まだ遠し |
柳沢峠には1時20分に着いた。
朝いた車2台のうち1台はいなかった。隣りの大菩薩へ行った人はまだ戻ってきてなかった。
ヨーゼフとクーの足を洗っている(山に行くときはいつも洗面器と水を持って行く)とクーの顔に何やら黒い物が。見ると虫みたいだ。虫は顔に2匹、首に1匹いた。すわっダニが取り付いたかと思いおかーさんとよく見る。おかーさんの判断はダニではなく、葉っぱについたアブラムシのようなもの。そういえば食いついてもいないし、毛の表面にいたことからそう結論した。それでも気になるのでヨーゼフも一緒に良く調べたが、あの3匹以外は見つからなかった。ホッ!
車に乗り込み国道411号線を走り始めるとフロンとガラスにポツポツと雨が。何とツイテルことか山に入っている間だけ雨が降らないどころか晴れ間まで見せてくれて。朝来たときの標示板では気温10℃と表示されていた。
風も強くなり奥多摩あたりを走っているときは山の杉が大きくうねっていてまるで山が揺れているような感じだった。家に着く頃にはもう雨は上がっていたが、途中で娘に電話するとやはり雨と強風が吹いていたそうだ。
|
ただいまー |
「鶏冠山」は国土地理院の地図には鶏冠山(黒川山)とあり、備考に黒川鶏冠山と記してある。甲武信の近くにも鶏冠山があるので区別して黒川鶏冠山と呼ぶ説もある。あるいは黒川山と鶏冠山を独立した山というにはあまりに近く、一つの山として黒川鶏冠山で黒川山と鶏冠山はその峰の部分と言う説。私には分からないので、この山行記では全体を黒川鶏冠山、ピークをそれぞれ黒川山と鶏冠山と記しました。
今回の山は全体的には平凡なコースで、特徴のないあまり印象に残る山ではありませんでしたが、良く整備された道と自然林は気持ちの良いものでした。それと鶏冠山の絶壁は見事(怖かった)でした。ただ新緑の頃やシャクナゲが咲いている頃に来ればまた違ったでしょう。今回私たちが訪れたときは春まだ遠しで、まだ木々が裸で寒々としていました。それが逆に山中で出会った人がたった2人、静かな山歩きができたと思います。
|