【5日目】 |
2004年7月21日 |
[天気 : 晴れ]
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宿泊:ツェルマット ホテル・ビジョウ |
スイスアルプスのトレッキング4日目はいよいよマッターホルンに会いに行く。
ホテルのそばのヴィンケルマッテン駅からゴンドラ、ロープウェーを乗り継いでクライン・マッターホルンまでいき、
帰りも再びロープウェーとゴンドラを乗り継いだあと、ツェルマットまでのトレッキングがある。
天気が良ければ最高なのだが。
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《本日の行程》
ホテル ヴィンケルマッテン駅 〔7:58〕 フーリ トロッケナー・シュテーク 〔8:54〕
クライン・マッターホルン 〔9:57〕 トロッケナー・シュテーク フーリ 〔10:57〕シュヴァル
ツゼー 〔11:07〕 ツムットで昼食 〔15:00〕 ヴィンケルマッテン駅 ホテル
[写真にカーソルを置くとキャプションが出ます]
昨日は折角リッフェルベルクのホテルに泊まったのに、マッターホルンには雲がかかりその全貌はついに見ることができなかった。モンテローザもあんな目の前まで行ったのにこちらもまた見ることができなかった。
今日こそはとの思いからか、5時前には目が覚めてしまった。最初のうちは部屋の中にいたのだが、我慢できずにまだ薄暗いのにベランダに出た。
隣を見ると田原さんもしっかりベランダに出ていた、と思っていたら他の部屋もみんなベランダに出ていた。
そのうち空が徐々に白んでくる。マッターホルンの頭のほうには雲があるが、風が強いのかどんどん右に流れていく。
6時前から明るくなり始め、雲が切れたところを狙い、とにかく頭まで姿を現したマッターホルンを写真に収める。
6時を過ぎただろうか、頭のすぐ下肩辺りが帯状に紅く染まり始めた。このチャンスを逃さないようカメラとビデオを両手に持ち、そりやもう戦場のような忙しさだった。
あちこちで歓声があがり、みんな興奮していた。朝食時にはこの話題でいっぱいだった。
今日は昨日と違って良い天気が戻ってきた。
7時30分ごろホテルを出発、坂を下ってゴンドラの駅に集合した。駅にはスノーボードを持った日本人の若者が4、5人いた。聞くと1ヶ月ぐらい滞在するそうだ。うらやましい!
ゴンドラに乗り、先ずはフーリへ。ここはゴンドラ2本とロープウェーがある。間違えないようにロープウェーに乗り、トロッケナー・シュテークへ向かう。
森林帯を抜け高度が上がるに従い右前方にマッターホルンが、左前方には幅広なブライトホルン、左には昨日見たゴルナー氷河、そしてその先にどうしても見たかったモンテローザが惜しげもなく二つの頂を現す。
トロッケナー・シュテークに着くと、氷河の向こうにこれから行くクライン・マッターホルン(3,883m)が小さいけどしっかり切っ先を天に向けているのが見える。
再びロープウェーに乗り、クライン・マッターホルン駅に行く。走り始めてすぐの峰を越えると、あとは駅までまったく支柱がない。それもそのはず下には氷河が横たわっているのだ。テオドール氷河だ。氷河の表面にはシワがいっぱいある。
クライン・マッターホルン駅に着き外へ出るとそこは真冬の世界だった。雪が凍りついた階段を登って展望台へ。この展望台はヨーロッパで一番高いとのこと。富士山より高いのです。
風が強く寒いので手が凍えてしまう。カメラの操作がし難いがやむなく手袋をする。
それこそ360度の大展望だ。遠く西の彼方、雲の上に飛び出したモンブランも展望できた。
松本さんが周りに見える山の名前をガイドしてくれるのだが、ほとんど忘れてしまった。マッターホルンだけが尖がった山なのかと思っていたが、こうして360度見渡すとあるはあるわ、マッターホルン以外にも氷河に削られて尖がった山がいっぱいある。残念だがここからはモンテローザはブライトホルンの陰になって見えない。
そのブライトホルンには10人ぐらいのパーティーが雪の斜面を一列になって登っていた。ここからは頂上まで2時間ぐらいの行程だそうだ。スキーを担いで行き、頂上直下にデポしておき、帰りは滑って下りるそうだ。一度やってみたいものだ。
展望台から退散すると「氷河の洞窟」に入った。松本さんによればこの洞窟は氷河の中だそうだ。中にはいろいろな氷の彫刻がライトアップされてきれいに輝いていた。
しばらく氷の世界を楽しんだあと、外に出て雪の上でマッターホルンをバックに写真を撮った。その後駅のティールームで休んだ。ここでは時岡さんがお茶を点ててくれ。こんなところで抹茶を頂けるとは、みんな感謝々々。
今日はこれからツェルマットまでの長いトレッキングがあるので少し休んで身体が温まったところでロープウェーに乗った。ホントはここにはもっと居たかった…。名残惜しい。
ロープウェーを乗り継ぎ一旦フーリへ戻り、今度はゴンドラに乗りシュヴァルツゼー駅に行く。
ここからマッターホルンを見上げると、マッターホルン本体の手前に白い一軒の山小屋(ホテル?)が見える。これがマッターホルンに一番近い山小屋のヘルンリヒュッテだ。
ゴンドラ駅からちょっと下った所に小さな湖(池?)シュヴァルツゼーが深い色をたたえている。湖畔には小さな教会が静かにたたずんでいた。
さあ、ここからツェルマットへのトレッキンが始まる。マッターホルンの麓を歩き、シュタッフェルからツムットを通り、ツェルマットのヴィンケルマッテンへの長い道程だ。
ブライトホルンに別れを告げ、シュヴァルツゼーを後にする。最初は車が2台並んで通れるような広い道を行く。時々左にマッターホルンを見上げなが
ら行くと、羊の親子がのんびり寝そべったり草を食んでいた。
そのうちお花畑を通過、さらに小さな池を過ぎたところで前を歩いていたメンバーが集まって道端に屈んでいる。何事かと覗くと、ありました!「エーデルワイス」です。石の間に2輪だけ寄り添うようにあくまで可憐に、しかし誇り高く。
ここまでまったく道端では見ることがなく、諦めていた矢先でした。みんなで写真に撮りまくったので、多分恥ずかしかったろうな。
しばらく行くと道は沢沿いに森林地帯に入る手前にワタスゲが咲いていた。ここでついにマッターホルンと別れ、木々の間を緩やかに下って行く。
やがて目の前が開けると赤い屋根が見えてきた。シュタッフェルのレストランだ。テラスにはお昼を食べている人たちがいた。ここで私たち
も昼食かと思ったらまだ先だと言うのでちょっとがっかり。
ここから山道を少し歩き林道に出る。林道を下って行くと左にダム湖が見え隠れするようになる。フーリへの分岐を左、ツェルマット方面に道をとる。橋を渡り左岸に出て、牧草地帯になると小さな集落に着いた。ツムットだ。やっと昼飯にありつけるぞ。
倉庫みたいな建物にはネズミ返しの木製円盤が付いている。
レストランは結構混んでいたが、何とか20人がビーチパラソルの下のテーブルに着く事が出来た。
私はソーセージとハム、そして相変わらずポテト&ニンジン満載の料理を頼んだ。ビールとワインでのんびりとした昼食だった。
ここからはもう一本道なので自由行動になった。私はワインで心地良いホンワカ酔いだったが、町に出たかったのでカミさんと2人、結構ハイピッチでツェルマットを目指した。
ホテルに着くと急いでシャワーを浴び、サッパリしてからツェルマットの町に出た。明日は朝からチューリッヒに向かうので、子供達へのお土産などを買い込み、駅からはバスに乗ってホテルへ帰った。
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