スイスアルプス

【2日目】 2004年7月18日
[天気 : 晴れ]
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宿泊:グリンデルワルト ホテル・ヒルシェン
ホテル・ヒルシェン
 今日はいよいよスイスアルプスのトレッキングだ。
 ユングフラウ3山を眺めながらのトレッキング、アイガーの山腹を貫いて走る登山電車に乗り、ヨーロッパ最高地点にある鉄道駅のユングフラウヨッホに行く。帰りも1時間程度のトレッキングが予定されている
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 《本日の行程》

 ホテル〔8:20〕 〔8:53〕 グルンド 〔9:04〕 〔9:34〕 メンリッフェン 〔9:52〕 〔11:32〕クライネシャイデック〔12:30〕  〔13:30〕 ユングフラウヨッホ〔15:45〕 〔16:11〕アイガーグレッチャー 〔16:21〕 〔17:05〕 クライネシャイデック〔17:40〕 〔18:23〕 グリンデルワルト 〔18:23〕 〔18:35〕ホテル


写真にカーソルを置くとキャプションが出ます


 疲れているはずなのに5時前(カミさんはもっと全然早かったらしい)には目が覚めてしまった。
教会の向こうにアイガー

 東京と較べ暮れるのがかなり遅く、明けるのも遅い感じだ。テレビをつけて訳の分からないドイツ語を耳にしているうちに外が段々明るくなってきた。
朝食は7時半なので、6時前に散歩に出た。アイガーの頭にはまだちょっと雲が掛かっていたが、天気は良さそうだ。

 外に出てみると、時を同じくして他のメンバー達も出てきて一緒になった。散歩しているうち、アイガーの雲も取れてきて青空が広がってきた。今日は天気がいいぞ!

 朝食はハムとチーズの簡単なものだ。みんなは何種類かのチーズを美味しそうに食べていた。私は無論ハムだけの質素なものだった。フルーツはリンゴが丸ごと出ていたが、 こっちのリンゴは小さい。一人で食べるには丁度いい大きさだ。

 朝食後は慌しくホテルを出発。グリンデルワルト駅方面に進み、左に曲がり牧場の脇を通ってバスターミナルの先を右に行くと、グリンデルワルトグルントのロープウエーの乗り場に着いた。 アイガー(ロープウエーから)

 ここから約30分、牧草地帯をロープウエーに揺られていく。牛が三々五々草を食んでいる。カウベルが澄んだ音色で遥か下にいるのに良く聞こえる。まったくのどかだ。

 メンリッヒェン駅はメンリッヒェン(2,342m)とチュッゲン(2,521m)の鞍部にある広々とした草原だ。反対側の谷にはウェンゲンの町が遥か下に見える。この谷はV字ではなく典型的なU字谷で氷河に削られて出来た谷だそうだ。
 ここまで来るとアイガー(3,970m)、メンヒ(4,107m)、ユングフラウ(4,158m)の白い頂を連ねたユングフラウ3山が見渡せる。
 ユングフラウのやや下にはホントに真っ白なシルバーホルンの小さな頂がある。その白さは印象的だ。

 しばらく松本さんの説明を聞いたあと、いよいよクライネシャイデックまでのトレッキングを開始した。
 良く整備された歩き易いハイキングコースを、前方にアイガー、メンヒ、ユングフラウ三山を、左手にはヴェッターホルンと眼下には遥かグリンデルワルトを見ながらのトレッキングだ。 アイガー、メンヒ、ユングフラウ(左から)メンリッヒェンで

 道端には赤、青、黄色の花が今を盛りに咲き競っている。特に青い(それも鮮やかな)花が目についた。
 スイスの3大名花のうち濃い青色のゲンチアナ(何種類かあるが)とツツジに似たアルペンローゼも咲いていた。

 チュッゲンを左に巻きながら進むと、前方が開けた展望のよい休憩ポイントに着いた。

 眼前には1,000mはあるアイガー北壁が垂直に立っている。山腹をくりぬいた登山鉄道のアイガーヴァント駅の窓が岩肌に見えますとガイドの松本さんが言うのだが、私には残念ながら確認できなかった。カミさんは見えたそうだ。残念!

 ラウバーホルン(2,472m)の巻き道を下って行くと登山鉄道の駅クライネシャイデックに着いた。

 ここにはアイガー北壁の登山ルートが何本か記された標識があって、今井通子さんの日本隊のルートも書かれていた。他のルートは曲がりくねっていたが、日本隊のルートは真っ直ぐに山頂を目指していたのが分かる。
ゲンチアナ
アルペンローゼ

 お昼は近くのホテルのレストランで食べた。鶏肉のカレー味ソテーにものすごく細長いご飯とサラダ。まあまあの味だった。天気が良かったので屋外のテーブルで景色を眺めながらの食事だと良かったのだが、室内のレストランだったのが残念だった。

 食事後はいよいよユングフラウヨッホ(3,454m)へ向けて出発だ。
 ターミナルから登山電車に乗り、先ずはアイガーグレッチャー駅へ。帰りはここからトレッキングの予定だ。

 ここから登山電車はアイガーとメンヒの山腹へ突入していく。途中2ヶ所に駅があり、外を眺めることが出来る。
 最初のアイガーヴァント駅ではメンリッヒェン方面が、次のアイスメーア駅ではアイガー氷河が それぞれ見られる。よくも作ったものだ。

 ユングフラウヨッホ駅に着くと、エレベーターで展望台に上がった。 目の前長大な氷河が広がっている。ふと足元を見ると、金網を 通して下は岩と雪で真っ白。急に心臓も真っ白になった。

 展望台からエレベーターを下り、出口から外へ足を踏み出すと、そこは一面の雪景色だった。ここから「氷の宮殿」に入った。

 周りが氷というのは経験があるけど、ここは足元も氷! みんな手摺りに?つかまって慎重に歩いている。でも氷が濡れていないのでそれほど滑らない。
 中には氷の彫刻がライトアップされていてきれいで、名前のとおりちょっとした宮殿になっていた。

マウスカーソルを置くとユングフラウヨッホの拡大写真
 氷の宮殿を出ると先程のスフィンクス展望台の反対側の展望台に行った。こちらはガスが掛かってきて展望がないので写真を撮って退散。

 一度建物内に戻り、もうお土産を買ったり、絵葉書を日本に送ったりして自由時間を過ごした。

 ユングフラウヨッホからは再び登山電車に乗り、アイガーグレッチャーまで下りた。

 ここからクライネシャイデックまでトレッキングだ。駅に降り立つとちよっと雲行きが怪しい。と思っているうちに雨がパラパラ落ちてきた。電車は行っちゃったので予定通り歩くことにする。

 みんながカッパを着終わりいざ出発という頃、折角日本からわざわざ来た遠来の客に敬意を表してか雨が止んだ。私はすぐ止むだろうと勘を働かせカッパは着なかった… エヘン。
アイガーグレッチャー駅(マウスで登山電車)


 再び天気も良くなり、アイガー氷河の突端から遥か下方にクライネシャイデックを見下ろしながら良く整備された登山道を下った。
 途中振り返ってメンヒを仰ぎ見たり、花を観賞しながら楽しいトレッキングをする事ができた。ガイドの松本さんが好きだというバターカップの群生も見られた。

 クライネシャイデックに戻ると、それぞれ自由時間を楽しんだ。我家は早速お土産を購入。私は角笛のミニュチュアと登山靴の筆立てを、カミさんは?

アレッチ氷河を背景に  最後はみんなでビールを飲んでから登山電車に乗り、グリンデルワルトに戻った。途中歩いているグループも結構いて、お互いに手を振ったりして国際親善?に一役買った。

 グリンデルワルトには6時半を過ぎた頃到着。
 シャワーを浴びたあと食堂に集い、ワインを飲みながらビーフストロガノフ(私の好物)がメインの夕食を楽しんだ。

 今日がスイスでの実質初日、天気が良く楽しいトレッキングを楽しめた。この調子で明日からも良い天気であるように、気持ちよくベッドに倒れこんで1日を終えた。

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