2011年6月の山行記です
朝4時に起床。5時頃出発するつもりだったけど、おかーさんが勘違いして4時半に起床。最近この時間帯には熟睡中のヨーゼフやクーたちも当然寝坊。 結局5時半ごろ家を出発。 外環道、川口JCから東北道を走って、那須ICで高速から県道17号線を登山口の「峠の茶屋」へ。途中にあったコンビニで食料を調達して峠の茶屋を目指す。 那須湯本温泉を過ぎると道がくねくねしてくる。あまり急ぐとメイちゃんが車酔いするのでスピードを出さずに走る。 那須ロープウエー山麓駅そばの駐車場に入ってしまったけど、すぐ間違いに気付いてすぐ出て先へ行く。 ほどなく峠の茶屋下の大きな駐車場に着いた。8時半ごろだった。
私たちも車を停め支度を始めた。 ヨーゼフとクーも元気いっぱいだけど、何と言っても若いメイが張り切っている。 途中のコンビニで買ったおにぎりを車の中で一個食べたのでお腹もOK。 三本槍岳へはマウントジーンズのゴンドラを利用して中の大倉尾根を登るコースもあったけど、明日そのゴンドラに乗ってシロヤシオを見に行く予定なので、今回は茶臼岳肩から朝日岳肩と歩いて清水平へ降下してそこから尾根に登り中の大蔵尾根と合流して三本槍岳へ向かう短い縦走コースにした。ただ三本槍岳まで体力が持つか?途中で引き返すことも十分あり得る・・・ トイレを済ませ、さぁ出発!
駐車場からちょっと上がると登山カード記入所の事務棟がある。 その先に「那須岳登山口」の柱かあり、その横に赤字で「クマ出没注意」立て札があった。 登山口の柱を過ぎると鳥居があり、小さな橋を渡る。左手に「山の神」が祀ってある。山の神の由来を書いた立て札がある。説明によると、「昔この辺りは那須硫黄鉱山の精錬所があったところで、毎日噴火口へ硫黄採掘に行く鉱夫の安全を守るために祀られた」とあった。茶臼岳あたりで硫黄を掘っていたんですね。硫黄採掘は明治45年から昭和23年までの期間だったらしい。 先へ進むと砂利道の林道と出会った。 2002年5月の茶臼岳・朝日岳も今回と同じ峠の茶屋から歩いたのだけど、この林道はまったく記憶にない。 この先でもう一度林道と出会い、そこからはところどころに丸太を渡した石畳の登山道になる。 みどりの中に紅いツツジの花が見られる。道端の土手にはイワカガミも咲いている。
私は普段の運動不足が祟ってか、ここまで調子が悪い。 なかなかペースが上がらない。 それにひきかえ、おかーさんとヨーゼフたちはまだまだ元気いっぱいだ。ただクーはペースが以前よりは遅くなった。 大分遅いペースで歩いていると中間点の中の茶屋跡の標識に出た。 ここまでで30分以上掛ってしまっている。2002年の時は30分ちょっとで峰の茶屋まで行っている。 この辺から樹林帯を抜けて石や岩の道になる。 中間点の標識に出る直前の土手には一瞬、イワウチワかと思えるような白いイワカガミが咲いていた。 正面の鞍部には峰の茶屋跡の避難小屋が見える。そこまで登山道がず~っと続いている。
左手には那須岳の主峰「茶臼岳」が。避難小屋の右手には剣ヶ峰の東側を巻いてトラバースする登山道が見える。一ヶ所残雪も見える。朝日岳へ続く登山道の先には岩が突き立っているのも見える。 樹林帯を抜けてから20分ほどで峰の茶屋跡の避難小屋に着いた。 ここで小休止。人間もワンたちもとりああえず体に水分を補給した。 計画ではここには9時半ごろに着いてる予定?だったけど大分遅れてしまった。 ただここまで歩いて私も少しは調子が出てきた感じだった。 10分休んで次なる目標地点の朝日岳の肩へ向けて出発した。 先ずは北へ剣ヶ峰方向へ進む。 登山道は剣ヶ峰の東側を巻いて進んでいく。右側は谷だ。 下から見えた残雪は思ったより小さなものだった。そうはいって
左の山側には所々にイワカガミが小さい群れを作って咲いている。 左上を見上げると今にも落ちてきそうな危なっかしい岩が積み上がっている。地震があったらこりゃヤバい! そのうち峰の茶屋で見かけた犬連れの男性が追いついてきた。ワンちゃんはノーリードだけど訓練されているらしく男性のそばからあまり離れないで歩いている。 こちらは三匹いるし、それに写真を撮りながらだから時間も掛る。近くまで来たら先に行ってもらおうと思っていたけど、後方で時々立ち止まり距離をあけてくれている。 剣ヶ峰を巻き終わるとちょっと平らな場所に出た。 先を見ると岩場が待ち構えている。以前来ているのだが、こんな岩場はほとんど記憶にい。 とにかく先へ進む。すぐに鎖場に出た。鎖のどちら側を通れば良いか上を見ながら進む。
蛇紋岩みたいな岩で、濡れていたら良く滑りそうな感じの岩場だ。
登りきると比較的平らな小さな広場に出た。後でネットで調べたらここは恵比寿大黒岩という所らしい。 どれが恵比寿大黒岩だったか分からないけど、周りには脆そうな岩が林立していた。 ここから左側が切れ落ちた幅の狭い岩の道を鎖の助けを借りて進む。ここは結構危険だ。躓いたら大変ことになりそう。 多分新聞の片隅に掲載されちゃいそう。また中高年が・・・ 岩山の左を回りこむと、今までよりは幅広いガレ場を登る。ここで先程のワンちゃん連れの男性に道を譲った。 途中下山者のグループとすれ違う。ヨーゼフたちを見て一様に驚き、そして「頑張れ!」と応援してくれた。 半分ぐらい登ると尾根が見えてきた。朝日岳の肩だ。 稜線に着くと右に朝日岳への登山道。 左へ熊見曽根分岐を経て中の大倉尾根方面への縦走路が伸びている。
ここにはベンチが設置されている。何組かのグループが休んでいた。 私たちも10分ほど休憩して三本槍岳を目指して出発した。 先ずは目の前の小さなピークを目指す。 少し登ると右に巻き道があるので迷わずそこを進む。 ここにはツツジが少しと今年初めてのシャクナゲが咲いていた。私はシャクナゲが好きなのでちょっと嬉しかった。まして頭になかったので・・・ 左(西)には遥か彼方に雪を頂いた山並みが見える。比較的尖がった山はなくたおやかな感じの山脈だ。遠くだからそう見えるだけかもしれないが・・・ 写真を撮ろうとするとすぐに雲が動いてきて少し雲に隠れてしまった。帰宅後、地図を見るとどうも奥会津方面なのだが、 何と言う山かは結局分からなかった。 左に小ピークからの道を合わせると尾根道を緩やかに上がって行く。
すぐに大きめの石ころがゴロゴロしてる広場に出た。 熊見曽根の分岐だ。石を積んだものにプレートが埋め込まれていた。 分岐の先を少し上がった所が1900mのピークで、正面には中の大倉尾根が東南から北西に伸びている。 その間には一段と低くなった清水平が見下ろせる。 清水平への下りは地図によれば90mの降下だ。 丸太を横に渡した木段上の道だ。丸太と丸太の間が丹沢によくあるようなとても抉れた段で、結構傾斜もきつくとても歩きにくかった。 木段の横は岩に針金のネットを被せてあり、こちらも靴が引っ掛かり歩きにくい。 クーはもちろん抱いて下りた。それで足元が見えにくくてさらに歩きにくかった。 この下りで私の頭では三本槍岳はなくなった。 それでも20分ほどで清水平に降下した。下から見上げるとなかなか急なところだった。
下から見ると斜面のみどりの中にシャクナゲの薄いピンクがあちこちに見える。 木道を通って湿地帯だったであろう所(水は全然ない)を横断するとベンチとテーブルがあった。 ここで昼食休憩にした。 私はコンビニで買った塩ラーメンだがこれが外れで美味しくなかった。 おかーさんはおにぎり、ヨーゼフたちもジャーキーの昼食を食べた。 休むのにちょうど良い場所なので私たちのほかにも2組のグループ(1グループは約20名)が休んでいた。 今下った熊見曽根分岐への歩きにくい登り、ここから三本槍岳まで尾根への登りを含めまだ40分以上ある。 天気も少し曇ってきていた。そんなことを考え合わせ(いろいろ理由をつけて)て私はここ清水平で引き返すことにした。 もし仮に三本槍岳に行っても帰りは山にしてはかなり遅くなってしまう。おか―さんに相談すると、行きたそうだったけどここで引き返すことに賛成してくれた。
40分ほど休んで、下山することにした。 先ずは下山なのに1900mピークへの登りだ。しかも抉れて段差のある木段だ。 ヨーゼフは私が、クーはおか―さんがスリングに入れて行くことにした。メイは若くてまだまだ元気なので歩いていく。 ハァハァいいながら90mを登り返し、1900mピークに着いた。 振り返って三本槍岳をカメラに収めた。「また今度来るからね~」 ここからは来た道を戻る。熊見曽根分岐から巻き道を通り朝日岳の肩へ。 ベンチに腰掛け一休み。するとおかーさんが空身で朝日岳に登ってくると言う。 登りに10分~15分ぐらいか。でも私は気分が乗らずヨーゼフたちと待っていることにした。 登山道はずっと見渡せるのでおか―さんが登って行くのも見える。
10分ぐらいで山頂に着いたようだ。しばらくすると下山してくるのが見えた。半分ぐらい下ったところで手を振ったのでこちらも手を振ってこたえた。 おかーさんが下りてきて一休みしてから下山に掛った。 ガレ場を下り、危険な岩場のトラバースも無事にクリア。 行きの右か左か迷った蛇紋岩風の鎖場に差し掛かった。 鎖を渡す細い支柱は根元が浮いて心細い限りだ。私が下り終えると後ろで異変。 振り返るとおかーさんが滑って尻もちをつき、そのあと横に回転した。あと2、3回、転がったら危なかったところだった。 大丈夫、大丈夫と言って立ち上がったのでひとまず安心。 でもホントは痛かったろう。(帰宅翌日医者に行ったら骨折はしてないとのことだった。) あとは慎重に下って峰の茶屋跡の避難小屋に到着。
ちょっとのんびり休憩して駐車場までの下りを開始した。ヨーゼフとクーははずっとスリングの中。 一人が女性の三人グループが、ヨーゼフに行きは歩いてたのに今度は抱っこ?と聞いていた。 帰りは結局、駐車場までこのグループとずっと一緒だった。 駐車場に着いたのはほぼ3時だった。 トイレに行って帰る準備をして駐車場を出る頃にはあらかた車はなくなっていた。 行けなかったのは残念だったけど、やっぱり三本槍岳は中止して正解だった。 3ワン連れだとやはり岩場の急な所がきつい。第一抱かなきゃいけないし。 ヨーゼフもクーも少し体力が衰えてきてるのかもしれない。もちろんおかーさんは別として私もそれなり以上に衰えてるが・・・ ヨーゼフもクーも帰りは清水平からずっとスリングの中だった。峰の茶屋からはクーが私のスリングに入ったのだが、登山口まで来ると寝てしまった。
三本槍岳までは行けなかったけど、久し振りの山歩きは楽しいものだった。ちょっと怖いところもあったけど・・・ ヨーゼフたちも毎日のアスファルトの道と違って楽しかったろう。クーなんかは毎日の散歩ではすぐに止まっちゃうけど、山では随分歩く。今日だって行きは歩き通した。またみんなで山歩きしたいものだ。 今日は「ペンション みなみかぜ」に泊る。メイにとっては初めてのお泊まりだ。果たしておとなしくしてくれるかな? ナビにみなみかぜをセットして駐車場を出発。 みなみかぜへは一旦那須IC方面に戻る。 広谷池の交差点を過ぎて次の交差点で「とりっくあーとぴあ」方面に左折する。そこからはすぐだった。 みなみぜの宿泊は私たちの他は一組だけだった。私たちが部屋に入ってすぐに来たようだ。
露天風呂が3つもあり、部屋もトイレパス付。なかなか設備が良いペンションです。オーナーの対応も気持ち良いです。実は3日前の日曜日に電話で予約したのですが、3匹でも気持ち良く対応してもらいました。 明日はマウントジーンズのゴンドラに乗ってシロヤシオを見に行く予定だ。 夕食にはビールと日本酒を飲み、折角のステーキだけでなくサラダさえちょっとつまんだきりだった。 食事の間、メイはクレートに入れて部屋でお留守番。ヨーゼフとクーは一緒に食堂でおとなしくしてました。 もう一組のワンちゃんはチワワで、食堂に来てたけどオーナーに吠えまくっていた。ヨーゼフとクーはおとなしかったので安心したのとヨーゼフとクーを褒めてあげたい。 ただクーとヨーゼフはクレートから出せとうるさいので、出したらおとなしくしていた。メイは普段はケージで寝てます。狭いけど今日は静かにクレートで寝ました。メイちゃん偉いぞ! |