2008年09月の山行記です
前日、おかーさんが「山に行こうか」と言うので、ちょうどネットで読んで一度行ってみたいと思っていた海沢からのコースで「大岳山」に登ることにした。 海沢は大岳山の北の海沢谷を奥多摩川に流れ込んでいる。 登山口の海沢園地には、青梅線の奥多摩駅のひとつ手前、白丸駅から奥多摩方面に行ったほど近くの海沢大橋を渡り海沢沿いに進む。 アメリカキャンプ村を目標に林道を進む。案内板があるので迷うことはない。 キャンプ村にはバンガローなどが立ち並んでいる。 キャンプ村を過ぎると林道はやや狭くなりクネクネしてくるが舗装道なので走り易い。 3kmほどで海沢園地に着いた。林道はここで左にヘアピンカーブして大楢峠へ向かう。
道路が広がっていて車が何台か停められるが、今日は一台も停まっていない。 道端に駐車して支度をして海沢園地に入る。ここには東屋?とトイレが設置されている。 トイレは簡易型で水洗でもない。でも登山口にトイレがあると助かる。 園地には道路際に三つ釜の滝、ネジレの滝、大滝を中心に海沢周辺の案内板がある。、大滝分岐から大岳山へは悪路・ベテラン向きと記してあった。 予定の8時を15分ほど過ぎていよいよ出発。 東屋の先から堰の上に出て、沢に架かった丸太橋渡って森林帯に入っていく。 岩がゴロゴロしていて緑色のコケが生している。
先のほうに鉄梯子が右の岩肌に架かっているのが見える。 鉄梯子を上ると滝の上の登山道にでた。 この滝が3段に落ちている「三ツ釜の滝」だった。思ったより園地から近かった。 写真は帰りに撮ることにして先に進む。 「ネジリの滝」の道標があったけどここも帰りによることにした。 最近、クライマーの山野井泰史さんが奥多摩で熊に襲われた事故があったので熊除けの鈴を鳴らしながら自然林の中を進む。 岩に架かった丸太橋や一枚岩を横切ったりして30分ほどで大滝の分岐に到着。ここの道標にも大岳山(悪路)とあった。
初めてのコース、大岳山まで3時間ぐらい掛かりそうなのでここも帰りに時間があったら寄ることにする。 沢音か大滝の音を聞きながら沢から離れて登って行くと大滝分岐から20分ほどで大岳山2.1㎞の道標があった。 ここから徐々に下って行く。 10分ほどで下りきると再び沢に出た。沢の向こうにワサビ畑が上流に向かって伸びている。 すぐに丸太橋を渡って右岸にでる。おかーさんは滑って落ちるのを嫌って橋を渡らずに飛び石を伝って渡っていた。
ワサビ田沿いに1本のレールが走っている。ワサビを運んだりするものだろう。 やがてかまぼこ状の停車場?があり、中に車両が停まっていた。この停車場の先でレールは二手に分かれていた。 停車場の先で休憩をとることにした。 気温はそんなに高くはないけどここまでたくさんの汗をかいてきた。今日は湿度が高いのだろう。 10分休憩して再び登りはじめた。 沢筋の狭い登山道を張り出した木の根や岩を乗り越えていく。 すると道標があり大岳山1.4KMとある。周囲は杉林となりやがて沢も細くなって、いよいよ尾根への急登が始まろうとしている。沢筋の登山道はこの最後の尾根への急登がつきものだ。
尾根への急登は予想通りかなりきつかった。右足のアキレス腱が痛くなってきた。 ただし周りは再び自然林になったので眼にはやさしい。 後からやって来た単独行の男性に道をゆずり、クーちゃんを抱き上げたりしながら登ること15、6分ぐらい。やっと尾根に出た。 実はここで大誤算! ここは大ダワからの尾根ではなかった。何だよ~ッ!折角登ったと思ったのに・・・ガックリ! このルートはいつも登山の前には利用している国土地理院の地図閲覧サービス、2万5千分の1地形図には出ていないし、昭文社の山と高原地図(50,000分の1)には破線で示されていて縮尺の関係でそんなに細かくないので分からない。
ガックリしててもしょうがないので今度は尾根筋を登り始めた。 尾根道は最初はなだらかだったけど徐々にきつくなった。 普段休もうと言わないおかーさんが途中で休もうと声を掛けてきたほどだ。沢筋を登りつめた疲れがあったのだろう。 結局休まず20分ほど登り続けてついに縦走路に到着。 ここで休憩をとった。 ここまで来ればあとは見えている。山頂までもうすぐだ。 水を補給して出発はしたけど、いつもそうだけどヨーゼフとクーに水をあげたりおやつをあげたりしているとあっという間に時間が経ってしまう。何だか休んだ気がしない。
でもヨーゼフとクーがいるお陰で山歩きが楽しくなるのだからそのくらいしょうがないけど。それに家ではゴロゴロしているヨーゼフとクーが、山歩きに連れてくると生き生きとしている様子を見るとホントに可愛いくて連れてきてよかったなと思う。 ここからは何回か通った道。クーを岩の上に抱え上げたりしながらも10分ほどで山頂に達した。 山頂には2組の先行者が休んでいた。 木や草が伸びていて見晴しが悪い。それに曇り空で富士山も見えない。 山頂標柱の側の岩に陣取って大休止。 この時期はまだ小鳥も飛んでこない。 そのうち御岳山方面から何組ものグループが登ってきた。 平日だけど人気がある山ということが分かる。
ヨーゼフとクーを見て口々に「ワンちゃんも登ってきたの?スゴイね」と感心していた。ある人がヨーゼフに「ホントに登ってきたの?」と言うとヨーゼフは「馬鹿にしないで」とばかりその人を見上げていた。 今まで何回も来ているのに気がつかなかったけど、大きな栗の木があって、まだ青い小さい栗がいっぱいなっていた。 隣で休んでいた人が「山栗は美味しいよ」と言っていた。落ちていた青い栗のイガをナイフで割ってみたら、まだちゃんと実になっていなかった。もう少し経ったら良さそうなのでその頃来てみようかな?でも時期が難しい・・・ 12時の予定がやや遅れて下山開始。 縦走路から外れるところには道標があるけど、海沢方面への指示はない。以前大ダワから往復しているけど気がつかなかった。
尾根筋を下っているとき登ってくる人とすれ違ったが、海沢探勝路の往復に驚いて、下りは滑るので気をつけてくださいと注意してくれた。 尾根から沢筋への下りはかなり慎重に歩いた。 途中クーが歩くのを嫌がったので緩やかになるまで抱いて下ったりした。花は少なかったけどトリカブトなどいくらか咲いていた。 ワサビ田で一休みしたが、その手前の大岩に1.5mぐらいのシマヘビがいたのでビックリした。 渓流つりをしていたときはたまに見たけど、このシマヘビは最大級だ。マムシじゃなくてホッ! ここから少し登り、大岳山2.1kmの道標を過ぎると再び下り30分ほどで大滝の分岐に出た。 もう2時になっていたけどやはり観てくることにした。おかーさんは興味がないのか待ってると言うので私とヨーゼフで行った。 2、30mぐらい下ると滝つぼの前に出た。飛沫が飛んできて涼しい。なかなか良い滝だった。 写真を撮って分岐へ戻った。 10分ぐらいで今度はネジレの滝の分岐があった。ちょっと覗いたけどかなり歩きそうなのでネジレの滝はパス。 途中でヒヤッとすることがあった。一枚岩をトラバースしたときおかーさんが滑って転んで危なかった。もし岩が濡れていたら谷へ流されたかもしれない。肘を擦りむいただけで良かった。 その先、三ツ釜の滝の少し上で再びネジレの滝への道があったので私だけ下りて行った。 観瀑台みたいなものがあったけど滝はなかったので直ぐ引き返した。←あとで園地の案内板を見ると大分先のようだった。 三ツ釜の滝は登山道脇にあるので写真を撮ったけど、三ツ釜全体を撮影するのは沢に入るか対岸じゃないと無理そう。
三ツ釜の滝の脇の鉄梯子を降りるともう林道はすぐそこ。 車に着いたのは2時50分。予定通り3時前に下山できた。 今回の海沢探勝路はなかなか厳しいコースでした。 登りもだけど、下りは特に雨の後は通りたくない。このコースは登り用の感じでした。 ヨーゼフはまだ良いけどクーちゃんにはやや厳しかった山歩きでした。 |