2008年01月の山行記です

 3日に初詣で御岳山には行っているけど、今年の実質初山行は「矢倉岳」に行きました。今回はクーちゃんの100回登山記念になります。
 矢倉岳の山頂はカヤトの広場で、富士山をはじめ眺望の良いところです。我が家は昨年まで4年連続この時季に訪れていますが、富士山には恵まれませんでした。果たして今年は富士山を見ることができるかな?

矢倉岳  870m 2008年01月10日(木)
天気:晴れ
到着時間 出発時間 区間時間 休憩時間 総合時間
 洒水の滝駐車場(標高約150m) 8:53
 最勝寺 8:57 8:57 0:04 0:04
 観瀑台 9:06 9:09 0:09 0:03 0:13
 林道終点 9:30 9:30 0:21 0:37
 21世紀の森、テレビ塔分岐 9:58 9:58 0:28 1:05
 セントラル広場 10:43 10:55 0:45 0:12 1:50
 山伏平 11:57 12:05 1:02 0:08 3:04
 矢倉岳 12:23 13:30 0:18 1:07 3:30
 山伏平 13:42 13:42 0:12 4:49
 セントラル広場 14:30 14:40 0:48 0:10 5:37
 林道終点 15:30 15:30 0:50 6:37
 洒水の滝駐車場 15:50 0:20
 合計時間 5時間17分 1時間40分 6時間57分

 4時半過ぎに起床して支度をする。
東名高速から(マウスで246号から)

 いつも我が家で一番遅いクーちゃんが起きてきた。あれっ、自分の100回記念ってこと知ってるの?
 ヨーゼフも遅れて起きてきて全員集合完了。
 今日は久し振りにレガシィワゴンで行くことにした。と言うのもあまり乗らなかったので新年早々バッテリーが上がってしまい(まだ1年ちょっとなのに)、先日ディーラーで充電して貰った時「1週間に1度は乗ってくださいね」と言われていたのだ。

 矢倉岳には今まで矢倉沢からと万葉公園から登っていたので、以前山伏平に洒水の滝方面の道標があったのを記憶していて、今回は洒水の滝から神奈川県・21世紀の森を経由して登ることにした。今までより距離も標高差もあるけど。違うルートを歩いてみたかった。それに21世紀の森とはどういうところなのかも見てみたかったからだ。
スタート地点


 東名高速を走行していると、厚木を過ぎると右手に丹沢・大山が雄大な姿を見せる。秦野中井辺りになると富士山がその大きな頭を現す。
 大井松田ICを出て国道246号線を御殿場線に沿って進むと左手に再び富士山が姿を出す。やがて左前方にお椀を伏せたような特徴のある、ま~るい頭の「矢倉岳も」良く見える。
 山北駅を過ぎると洒水の滝はすぐだった。
 滝を見たかったのだが、現在落石防止の治山工事で観瀑台に行かれない。

 あまり広くない公共駐車場に車を停め、登山靴に履き替え出発。
最勝寺

 先ずはその名も瀧沢川(酒匂川に流入する)に掛かった石橋を渡った。
 渡るとすぐ分岐があり、左に臨時観瀑台の案内が大きく出ていた。良く見るとその脇に道標があり、それには左21世紀の森とあったが見落として右に行ってしまった。これが今日のケチのつきはじめとはこの時誰も知る由がなかった。

 右へ行くと最勝寺があり道はここで行き止まりだった。
 しようがない?のでお寺を一周して写真を撮って戻った。時間をちょっとロス。
 先ほどの分岐点に戻り、今度は道標に従って舗装路を登って行った。
洒水の滝(マウスで拡大します)
 5、6分(行程表には最勝寺から9分とあるが)の距離に臨時観瀑台があった。木のテラスが道の脇にあり、前方に細い筋の滝が見える。落差もありきれいな滝だ。資料によると3段になっていて全長100mを超す見事な滝だ。

 しばらく行くと北側が開け、谷間に掛かる東名の赤い橋がきれいだ。その先には牧場がある大野山、橋の右手先の方には端正な佇まいの丹沢の大山がその姿を見せている。
 舗装された車1台分ほどの幅の林道をしばらく行くと行き止まりになり、右に山道が続いていた。

 5分ほど石混じりの山道を登ると再び林道に突き当たった。正面に道標があり、右に21世紀の森とある。
林道から(マウスで大山の拡大します)

 ここを右に緩やかに登って行く。この林道も軽自動車1台分ぐらいの狭い道だ。
 先の方に車が1台林道を塞いで停まっていた。治山整備のため注意の看板がある。道路から一気に切れ落ちている斜面で、先に丸い刃の付いた機械で雑草を刈り取る作業をしていた。よくこんな急斜面で作業ができるものだ。作業している人に聞くとスパイク付きの地下足袋を履いているそうだ。スパイクがなきゃ死んじゃうよと言っていたけど、それにしても命綱もなしの作業には驚いた。
 そのうち今度はチェーンソーの音がして上の方で木を伐採していた。ヨーゼフがその音に腰が引けていた。うちの子は音に弱く特にヨーゼフは極端だ。

 後で分かったのだがこの林道は滝脇林道という道で、21世紀の森の北側をぐるりと回っている林道だった。
森林館方面に行けば良かった。でも・・・
 林道の終点まで分岐が出てくるのだが、事前の調べが悪く21世紀の森のどこから山伏平へ行くのが分からなかったのでとにかくセントラル広場に行ってみようと思っていた。これも後で分かったのだけど、21世紀の森は大きく北と南のエリアにわかれ南のエリアに駐車場や施設があり、北のエリアは東西に一本メインストリートが貫いていてあとは森があるだけだった。私たちはこの北エリアのそれも北の外周を歩いていたのだった。公園なら案内板があってすぐに分かるだろうという目論見はもろくも崩れ去ったのであった。

 途中に分岐があったけどどの道標にも「矢倉岳」の標示はなく、「セントラル広場」はすべてこの林道を進めとなっていた。結局林道の終点まで行ってしまった。
セントラル広場

 ここで今度は2車線幅の広い道路に突き当たった。ここを戻るような方向に森林館、セントラル広場の道標があった。ここから5分ぐらいで右にセントラル広場の案内。またまた森の中を進むことになった。

 洒水の滝駐車場から2時間近く掛けてやっとセントラル広場に到着。
 ここでやっと矢倉岳、足柄峠の案内を見ることができた。だから到着と言ってもここが矢倉岳への出発点なのだが、とりあえず先が見えてホッとした。
 ここまでほとんど休みなしだったのでベンチに座って一休み。
 大きな園内マップの案内板があったので見ると、かなり遠回りしたのが分かった。2番目にあった分岐を来れば中を通ってセントラル広場に辿り着けたのだった。でも道標には「森林館」となっていて、セントラル広場は林道を進むようになっていたんでモン・・・
ピーク越え(往路)と巻き道(復路)


 ここにあった道標のひとつには矢倉岳130分、足柄峠175分となっている。エーッまだ2時間以上あるの! もう11時近くなので着くのは1時過ぎちゃうかも・・・ ちょっと気持ちが萎えてしまったメンバーだった。
 気を取り直してとにかく矢倉岳目指して再出発。
 ここでまた難問が。道が二つあるのだが、大きな案内板には右の林道を行くと矢倉岳に行けそう。でも矢印型の道標は左の道にあって、こちらにははっきり矢倉岳と書いてある。この結論は矢倉岳の往復で分かった。

 大いに迷ったが、結局左の道を行くことにした。
 最初は舗装された道を登って行くが、すぐに登山道になった。ピークを二つ越えると分岐があり、真っ直ぐそのまま行けば矢倉岳・足柄峠、右に戻るようにな道を行けば、21世紀の森・洒水の滝となっていた。
万葉公園からと出会う山伏平

 これでさっきの道が巻き道だったと推測できた。帰りにこの道を通り推測が証明された。

 左前方に矢倉岳が木々の間に見えてきた。
 やがて右の方に沢の音が聞こえてきた。登山道は沢に向かって下降して結局この沢を渡り左岸に出た。
 ここから大きく抉られたU字溝の底を行くように登って行く。
 登りが終わると小さなアップダウンの後セントラル広場から1時間ほどで山伏平に着いた。
 ここから最後の登り、約150mの急登が待っている。いつも雪か霜柱で苦労する登り下りの場所だ。
 疲れていたので(特に私、精神的に)分岐からちょっと先の日の当たった所で一休みした。休んでいると一組の夫婦が足取りも軽く登って行った。足柄万葉公園から来たのだろう。
山頂より富士山を望む

 息を整え最後の登りに取り掛かった。
 今日は雪もなく、暖かい割には霜柱も解けていなかった。
 振り返りながら富士山の様子を見ると、時間が遅いのでダメかと思ったが何とか真っ白な頂が見えてきた。

 20分足らずでカヤトの原の広い山頂に着いた。
 山頂広場には何組かのグループが思い思いの場所で輪を広げていた。
 私たちもちょっと離れた場所にシートを敷いてお昼休憩だ。
 クーちゃんの100回目の登山なのでおかーさんがコンビニでケーキを買ってきていた。トン汁を持ってきたので温めて私たちのお昼に、ヨーゼフとクーにはドッグフードあげた。デザートのケーキはクーとヨーゼフも一緒に食べた。
金時山、箱根山、愛鷹山(上から)


 矢倉岳は眺望の良い山で、山頂からは西に富士山が南に金時山や明神ヶ岳箱根山その間には遥か先に愛鷹連峰が霞んで見える。木で組まれた櫓に上がれば北には道志の山、その右には丹沢の山並み、南には相模灘も見えるという。
 私たちは櫓には上らなかったけど、代理でヨーゼフとクーを乗せた。
 犬が好きなのか、一人の女性がやってきヨーゼフとクーを盛んに可愛い可愛いと言ってくれた。
 富士山は雪を被った上の方ははっきりしているが裾の方は霞んでいた。肉眼では見えるのだが写真ではなかなか再現が難しい状況だ。

 山頂に着いたのが遅かったのでお昼の休憩は短くして早めに引き上げようと思っていたが、さぁ戻ろうかと時計を見ると1時半近くになっていた。
 急いでシートをたたみ山頂標識でお約束の写真を撮ってから戻ることにした。すると標識の杭に手袋とストックが掛けてあるではないか。そばで車座に座って声高にお喋りしている50、60代のご婦人方の一人だった。どかして貰ったけど、あなた方だけの山じゃないよ。写真を撮るのに邪魔だよ。ヨーゼフとクーを座らせてカメラを構えると今度は後の潅木に衣類を掛けてあるのでフレームに入ってしまう。これは我慢したけどアングルに苦労してしまった。考えて欲しいものだ。

 下りはまだ地面が硬く滑りそうで慎重に下った。おかーさんは下りに弱いので尚更慎重(というより単なる怖がり?)だった。逆に霜柱が解けてないお陰でヨーゼフとクーはお腹をそれ程汚さないで済んだのは幸いだった。
山頂で


 往きは時間が心配なので急いだけど、帰りはそれ程急がず普通のペースで歩いた。
 例の分岐からはピークを越えずに巻き道と推測した道を進んだ。予想通りセントラル公園に無事戻ることができた。
 セントラル広場で一服入れて来た時とは違う、舗装された広いメインストリート?を東に進んだ。こちらにはきれいなトイレもある。一旦坂を上るがそこからは矢倉岳が見渡せた。
 時計台の先、坂を下ったところに東屋があり、左洒水の滝の道標があった。

 野鳥の森を突き抜けると朝通った外周路に出た。森林館の道標があった分岐点だ。ここにセントラル広場も書いてあればここを通ったのにと今更ながらに思った。
 後は来た道を戻るだけ。途中で作業の人と分岐まで一緒になり話しながら歩いてきた。
クーちゃん、ヨーゼフが見えないよ!

 帰りに写真を撮っていて気が付いたのだが、カメラの日付・時間の設定がリセットされていた。
 山頂でバッテリーを入れ替えたときになったらしい。バックアップの電池がなくなってしまったようだ。いつもポイントで写真を撮って家に帰ってからのデータ整理に使っていたのでイタタッ!でも今日のケチはこれでおしまい。

 大井松田ICでゲートを抜けると夕焼けに富士山がきれいにシルエットになって浮かんでいた。その左には矢倉岳も。
 急いで車を停めて写真を撮ってしまった。
矢倉岳と富士(大井松田ICで)

 帰りの道路は渋滞もなく順調に帰宅できた。

 今日はいろいろ予定外のことが起きてしまった、無事に初山行を終えることができました。
 天気も良くて富士山も見られ、クーちゃんの100回記念に花を添えられました。
 それと今回はクーちゃんの記念だけではなく、私たちの山行300回と結婚記念日でもありました。そうか、もうウン10何年も経ったのか・・・ オッと、これは山と関係ありませんでした。

 クーちゃん100回達成おめでとう。まだ5歳になったばかりだから、もしかしたしら200回達成もできちやうかな?



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