今年の夏は何処へ行こうかおかーさんといろいろ話してた。ヨーゼフとクーを連れて行きたいので、厳しい山や小屋泊まりはできない。「大台ケ原」も行きたい候補だったけど、インターネットで調べると犬連れは禁止だし、暑いとこは避けたい。結局今年も東北へ行くことにした。休みをあまり取れないので精々4日間。色々調べて、スキーでもまだ行ったことのない「蔵王」に決めた。この距離なら早朝発ってその日に登れるからだ。あとの2日間は、昨年はおかーさんが怪我して私とヨーゼフだけで登った「西吾妻山」と「磐梯山」に今年は全員で登ることにした。
|
蔵王(熊野岳) 1,840m |
2006年8月5日 |
|
天気:曇りのち晴れ |
|
到着時間 |
出発時間 |
区間時間 |
休憩時間 |
総合時間 |
苅田岳山頂駐車場 |
|
9:30 |
|
|
|
馬の背分岐 |
10:19 |
10:19 |
0:49 |
|
0:49 |
熊野岳 |
10:30 |
10:55 |
0:11 |
0:25 |
1:00 |
ワサ小屋跡 |
11:15 |
11:15 |
0:20 |
|
1:45 |
地蔵山 |
11:30 |
12:10 |
0:15 |
0:40 |
2:00 |
ワサ小屋跡 |
12:21 |
12:21 |
0:11 |
|
2:51 |
熊野十字路(避難小屋) |
12:53 |
12:53 |
1:32 |
|
3:23 |
苅田岳 |
13:39 |
14:15 |
0:46 |
0:36 |
4:09 |
駐車場 |
14:18 |
|
0:03 |
|
4:48 |
合計時間 |
3時間07分 |
1時間41分 |
4時間48分 |
|
ガスの掛かった馬の背 |
初日は蔵王まで行くので前日は早寝する筈だったが、結局いつも通り11時過ぎになってしまった。
当日、3時には家を出る積りで2時に起床した。
ベッドやシートなど相変わらず私たちより多いヨーゼフたちの荷物を積み込む。まだ全員寝ぼけ眼で愛車レガシィに乗り込み、何とか予定通り3時ちょっと過ぎに出発した。
今日は蔵王に泊まるので、出発時間はもう少し遅くてもいいのだが、約370kmもあるので休みながら行きたいのと、遅くなって刈田岳の駐車場か満車になると困るので早めに出た。
3時半頃大泉ICから外環自動車道へ、川口JCで東北道へ進む。
ガラ空きかと思ったが車はそこそこ出ている。それでも順調に走り、那須高原SAで一回目の休憩を取った。
|
お釜(馬の背から) |
ここは東北自動車道で唯一のドッグランがある。車の中で窮屈な思いをしていたヨーゼフとクーを遊ばせてあげる。二人とも嬉しそうに走り回っていた。
白石ICの手前にある国見SAで二回目の休憩を取り、白石ICで東北道を降りて途中コンビニで水と食料を買って蔵王エコーラインへ向かった。
県道12号線を進み遠刈田温泉を過ぎ、滝見台の標識を過ぎる頃から道路は曲がりくねって高度を上げていく。 最高点の刈田峠に着くと路肩に随分と車が駐車している。車の周りには登山支度の人たちが一杯いる。
あれっ、もう駐車場は満車なのか?と思いつつも、とりあえず刈田岳山頂直下の駐車場へ続く蔵王ハイライン(有料)へと右折した。
|
熊野神社 |
すぐの料金所で係りの人に「駐車場はまだ停められますか?」と聞くと「大丈夫ですよ」と言われ、そのまま車を進めた。
高度を上げるにつれ大分ガスの掛かってきたハイラインをレストハウスのある山頂駐車場まで来ると、何の事はないまだ3分の1ぐらいは空いていた。停められなかったらエコーラインへ戻りこの先の刈田駐車場からリフトに乗る積りだったけど先ずは一安心。
車から出ると風が強く、ガスも掛かっていてTシャツ一枚では寒い。おかーさんは長袖のシャツを着たけれど、どっちみち歩き出せばすぐ暑くなるので私はそのまま。ヨーゼフとクーは早く外に出たくて車の中で大騒ぎしている。 登山靴に履き替えザックの中身を点検してヨーゼフとクーを外に出してあげた。
レストハウスの横を通り稜線に出る。そこは十字路になっていて右に行けば刈田神社のある「刈田岳」山頂、真っ直ぐ行けば蔵王の名所「お釜」、左は最高峰「熊野岳」へ続く。
私たちは「熊野岳」から「地蔵山」へ行く予定だが、先ずは「お釜」を見に行くことにした。
稜線を横切って下って行くとすぐにエメラルドグリーンの水を湛えるお釜が見えてきた。
陶器の茶碗に抹茶が入っている感じだ。
相変わらず山肌をガスが流れている。思った通り寒さは感じないが、お釜全体を写真に収める事はできない。 お釜を右に見ながら遊歩道を歩き、やがて登り返して馬の背と呼ばれる稜線に出た。
馬の背と言うには幅広い道だが、この稜線には熊野岳方面に向かって約10ヤード?刻みに位に丸太のポールが立っている。これならかなりガスっていても迷わないで済むだろう。やはり蔵王は風とガスが名物なのか?
ポールが5、6本先ぐらいしか見えなかったガスも段々薄くなってきた。先ほどとは違う角度からお釜を見たり(下のほうはガスが掛かってない)しながら平坦な馬の背を行く。
やがて前方が見渡せるようになり、左右に長い尾根が見えてきた。その直下に馬の背分岐の標識が立っていた。
|
|
熊野岳(上)と地蔵山で |
真っ直ぐ行くと避難小屋、左の斜めに尾根に向かって登る道が熊野岳山頂へ続いている。避難小屋へは帰りに通る事にして、先ずは蔵王最高峰の熊野岳を目指した。
難なく尾根に出るとその先に熊野神社が見えた。鳥居を潜ると低い石垣に囲まれた小さな神社があった。
お参りして神社の横に出ると石がゴロゴロした広場に山頂標識があった。
風が強いので次の目標「地蔵山」へ向けて出発した。
神社の前から岩だらけの斜面を白ペンキのマークに従って下って行く。
10分ほどで右に避難小屋からの道を合わせ、石畳の道を緩やかに下ると鞍部に出た。
ワサ小屋跡の標識が立っている。近くには遭難石碑があった。碑文から、まだ積雪期に縦走していて遭難したものと思われる。
右にロープウエー山頂駅への道を分けて階段状の登山道を登り切ると、前方に「地蔵山」が見えてきた。
ほとんど平坦な道を地蔵山に進んで行くとやがて木道が現れた。木道はすぐ終わり、右にロープウエーの駅が見えてくるともう山頂に着いた。
ここも広場になっていて、ベンチも設置されている。眼下に蔵王温泉街が見渡せるベンチに座り、ヨーゼフとクーに水とおやつをあげた。
|
地蔵山から熊野岳を |
着いた時は1組の家族がいたが、今は発ってしまい私たちの貸し切り広場になっている。お釜の周辺は観光客が多く朝早いわりには人が出ていた。熊野岳まで来ると観光客はほとんどいないものの、それでも登山者で賑わっていたが、ここ地蔵山は私たちがいた間に2組・3人の登山者が来ただけだ。静かな山の雰囲気を味わえて大変良かった。
天気もこのころには晴れてきて、熊野岳の稜線に神社の赤い屋根がはっきり見える。 あとは戻るだけなのでここではお昼を食べたりしてゆっくり休憩した。
ワサ小屋跡まで戻り、その先の分岐で左に道を取り避難小屋 l熊野十字路へ斜めに登って行った。
避難小屋まで来るとまた人が増えてきた。小屋からザレ場を急下降して馬の背分岐へ。朝、ガスの中を歩いてきた馬の背を山頂駐車場方面にへ向う。
前方には一段高いところに苅田神社が、その下にレストハウスの建物が遠く見える。熊野岳を振り返ったり、お釜を背景に記念写真を撮ったりして緩やかに馬の背を下って行く。
|
地蔵山で |
レストハウスに近付くと、朝よりもさらに増えた大勢の観光客で賑わっていた。
レストハウス前の十字路を突っ切り、コンクリートの道を登って行くと4、5分で苅田岳山頂に着いた。
広い山頂は観光客でごった返していた。
とりあえず社務所のある苅田神社にお参り、桜のお土産にサクランボのストラップを購入。
ここ苅田岳からも「お釜」を見下ろせる。朝はガスっていたけど、今は晴れて全景が見えた。
記念写真を撮ってしばらく休んでから駐車場へ戻った。駐車場は満車でバスも何台も停まっていた。
今日の宿泊は蔵王坊平のペンション「しばずけ小屋」。ここからは15分ぐらいの距離だ。エコーラインを蔵王温泉方面へ行くと、リフトのある苅田駐車場が右にある。その先をしばらく行くとやがてライザスキー場があり、その先に坊平の入口があった。
|
苅田岳 |
しばずけ小屋はペンション村の奥の方にあった。私たちは2階の屋根裏みたいな部屋で、ベッドが充分4つは置ける広い部屋だった。その代わり端はちょっと天井が低いけど・・・
この建物は玄関のある道路が高く、1階と私達の2階が客室で玄関の下の階に食堂とお風呂がある。
時間があるので滝を見物がてら沢沿いの遊歩道を少し歩こうかと思っていたが、朝が早く寝不足で疲れ気味なので中止した。
それではと早速お風呂に入り汗を流した。食事まで間があるのでベッドに横になったらいつの間にか寝ていた。夕食の時間になり食堂へ行くと、私たちの他に3組10人ぐらいのお客さんが来ていた。ワンちゃんは他にプードルが一匹いたけど、ヨーゼフとクーはおとなしくしていた。
夕食は冷しゃぶでお肉が柔らかくてとても美味しかった。
ここ坊平ではちょうどクロスカントリーの大会があるとかで、大会に参加する人も同宿していて、一人はなんと80歳だという。元気で明るくてとてもその歳には見えない。自分もあんな歳の取り方をしたいなと思わせる。いい人に会えた一夜だった。
【2日目】
西吾妻山 2,035m |
2006年8月6日 |
|
天気:晴れ |
|
到着時間 |
出発時間 |
区間時間 |
休憩時間 |
総合時間 |
北望台(リフト終点) |
|
10:23 |
|
|
|
かもしか展望台 |
10:45 |
10:45 |
0:22 |
|
0:22 |
大凹水場 |
11:15 |
11:20 |
0:30 |
0:05 |
0:52 |
梵天岩 |
11:49 |
12:05 |
0:29 |
0:16 |
1:22 |
天狗岩 |
12:12 |
12:12 |
0:07 |
|
1:49 |
西吾妻山 |
12:28 |
12:35 |
0:16 |
0:07 |
2:05 |
西吾妻小屋 |
12:47 |
12:47 |
0:12 |
|
2:24 |
天狗岩(吾妻神社) |
13:00 |
13:07 |
0:13 |
0:07 |
2:37 |
梵天岩 |
13:15 |
13:55 |
0:08 |
0:40 |
2:52 |
大凹水場 |
14:15 |
14:25 |
0:20 |
0:10 |
3:52 |
かもしか展望台 |
14:46 |
14:57 |
0:21 |
0:11 |
4:23 |
北望台 |
15:08 |
|
0:11 |
|
4:45 |
合計時間 |
3時間09分 |
1時間36分 |
4時間45分 |
昨夜は例によってビールとお酒プラス疲れで8時にはもう寝てしまった。それで今朝は4時過ぎにはもう目が覚めてしまった。
|
元気に登るクーちゃん |
今日は天元台まで移動するので朝食は他の人より1時間早く、7時にお願いしてあった。
ヨーゼフ、クーと散歩から帰ってしばらくするとオーナーが「食事の用意ができましたよ」と小声で知らせてくれた。
朝食も外ちょいカリで中ふんわかのパンが美味しかった。
腹ごしらえを終えると8時には蔵王を後にして一路「西吾妻山」の登山口の一つ天元台へ向った。
国道13号線を南陽市、米沢へ、米沢から県道2号線を南下。山間部に入るとやがて白布温泉に、ここから天元台スキー場へは直ぐだった。
昨年より早めに着いたが、すでにロープウエー乗り場の駐車場は一杯で、係員に手前の道路脇のスペースに停めるよう指示された。
|
大凹 |
身支度を済ませヨーゼフとクーを連れてロープウエー乗り場へ行く。ヨーゼフとクーは子供料金、でもリフトは無料。混んでいたけど臨時便がありほぼ待たずにロープウエーに乗れた。
ロープウエーとリフトを3基乗り継いで、900mの標高差を約1時間で1,820mのリフト終点・北望台まで運んでくれる。何ともありがたいことだ。
昨年はロープウエー山頂前広場でアルプホルンの演奏会などのイベントを開催していたが、今年はないらしくやや寂しい感じだ。
広場を横切りリフト乗り場へ行く。ヨーゼフはリフトに乗っても静かにしているけど、クーは初めて乗るリフトが不安なのか落ち着かない。おかーさんに「静かにしてなさい」とか言われている。
|
|
カラマツソウとチングルマ |
3基を乗り継いで北望台に着き、登山口から樹林帯に入って行く。最初から丸太の階段や岩と木の根で段差のある登りになる。
ヨーゼフはスイスイ登って行く。クーちゃんも頑張って少しぐらいの段差は飛び上がってクリアして行く。
樹林帯の曲がりくねった登山道を20分ほど登ると「かもしか展望台」に出る。樹林帯を抜けると突然石の広場になる不思議な感じだ。
ここは休まずに先へ進む。ちょっと下ると前方に岩の展望台「梵天岩」が遠望できる。
ここから木道の下りが始まる。しばらく歩くと周りには小さな湿地もあり、小さな高山植物が咲いている。
やがて「人形石」方面への分岐に来る。何組かのグループが休んでいる。
ヨーゼフとクーを見ると「あっ、ワンちゃんだ。頑張ってるね」と声を掛けてくれる。
さらに下ると山裾に池塘が点在する大凹(おおくぼ)が眼に飛び込んでくる。その中を木道が縦断している。
大凹に向って階段を降りていく。再び木道を中心部に向って進んで行くと、右の斜面にチングルマの群生が出現。咲き終わって穂になったのはここまでにもあったけど、今まさに咲き誇っているところを見られるとは・・・
思いもしなかったチングルマとの出会いに気をよくして先へ進む。
|
チングルマの群生 |
池塘の周りや岩の周りに黄や白の小さな花が陽の光を浴びている。
湿地帯を縦断するといよいよ「梵天岩」への登りが待っている。
その前に大凹の端にある水場で冷たい水を頂く。ヨーゼフとクーも美味しそうに飲んでいる。
大凹へは最初岩場の登りになる。ここはヨーゼフも抱き上げるところもある。クーには無理なので最初から抱いて登る事になる。クーは食事に気をつけているので、一時ほど太ってはいないけど、それでも5.5キロはある。もう少しダイエットしようねクーちゃん。
岩場を抜けると小石を敷き詰めた道になる。やがてまた木道になりクーにも歩きやすくなる。
遠く見えていた「梵天岩」ももうすぐそこになって来た。岩の上に立っている人たちが良く見える。
ここにも池塘があり、ワタスゲの群生が見られる。
|
クーちゃん楽チン |
木道が終わり潅木の間に入るとシャクナゲが咲いていた。
梵天岩で長めの休憩を取った。ここは絶好の休憩ポイントだ。
ヨーゼフとクーは傘の下に入れる。
再び潅木帯に入りちょっと行くと梵天岩ほどの大岩ではないが大石のゴロゴロした「天狗岩」にでる。
昨年はここを直進し端にある吾妻神社(小さな祠)へ向ったが、今日は天狗岩に入ってすぐ左の下降点から「西吾妻山」の山頂を目指した。
短いが急な下りで窪地に降り立つ。ここから樹林帯の中を登って行く。クーは段差を嫌がって結局抱いて登った。その間におかーさんとヨーゼフは先に行って貰った。
|
シャクナゲ |
山頂は木々の中に標識が立っているだけで展望はない。去年ヨーゼフと来た時、他の人にシャッターを押してもらったのだが、私のミスで電源を入れ忘れて写ってなかったので、今回はしっかり撮った。
下りは避難小屋回りだ。下りもクーは歩きたがらない。樹林帯を下り切ると湿地帯で木道になる。小屋の丸い赤い屋根に向って進む。
湿地帯といってもこの辺りは地面が乾いていて、雪解けの頃を除くと湿地帯だったと言ったほうがいいだろう。
避難小屋の辺りには多くの登山者が休んでいた。
私たちは休まずに天狗岩へ向った。クーは木道は元気に歩くが、ちょっと岩が出てくると嫌がって歩かない。
|
西吾妻山 |
緩い傾斜の木道を上がって行き木道の終わると10mほどの急斜面を登ると天狗岩の上に出た。吾妻神社の小さな祠が岩の上にある。
台地状の天狗岩を縦断し、潅木帯を通り梵天岩へ。
梵天岩で遅い昼食休憩にした。
何でここにこんな大きな岩が集まっているのか不思議だ。それにしても岩の上から周りを眺めているとずっと休んでいたい気になる。ちょっと時間が遅いけど大休止してしまった。
梵天岩からの下りもクーはゆっくりペースで時間が掛かってしまった。もともと下りの段差が苦手なのでしょうがない。
岩場の下りはヨーゼフも抱いて下りた。
大凹で冷たい水を飲み、大分人の少なくなった大凹の木道を歩いていくと、前を歩いていた人が大きな声で「入ったら駄目ですよー」と言っている。見るとチングルマが群生している辺りでカップルのハイカーが木道から外れチングルマの方へ行こうとしていた。あまりにきれいなので写真を撮りたかったのだろうが、そりゃマズイよ。
人形石への分岐で、そちらへ行こうかと思ったけど時間が遅いのでやめてかもしか展望台への道を進んだ。
かもしか展望台への木道の登りはクーも元気に歩いてくれた。
かもしか展望台で小休止してあとは北望台へ樹林帯をクーを抱いてひたすら下った。
|
梵天岩でヨーゼフ |
北望台へは3時をちょっと過ぎて着いた。梵天岩で大休止したので昨年より大分遅くなってしまった。
帰りのリフトではクーを私が連れて乗った。
ロープウエーを降りるとあれほどいた車もさすがに少なくなっていた。
今日は磐梯七つ森にあるペンション「こりす」に泊まる。
天元台からは西吾妻スカイバレーを通っていく。白布峠(ここにも西吾妻山登山口がある)までは登りで、峠を過ぎると桧原湖へ向って下って行く。
桧原湖の湖岸を走って行くと「休暇村」の前辺りで湖越しに「磐梯山」がくっきり見えた。あわてて車を停め、去年撮れなかった磐梯山を写真に収めた。
|
ペンションこりす |
七つ森はテニスコートやプールがあるがその他は何もなく静かなペンション村だ。
広い敷地に洒落た外観の「こりす」に着いたのは6時近かった。
早速お風呂に入り7時から夕食を頂いた。ヨーゼフとクーは疲れて眠そうだったので試しに部屋で留守番させてみた。部屋の外からそっと耳をそばだててみたが二人とも静かにしていたのでホッとした。
ご飯に赤米が出たのだがお腹が一杯で食べられなかった。残念!
食事を終え部屋へ戻ると二人とも「何で置いて行ったんだよ」とばかりに飛びついてきた。
【3日目】
磐梯山 1,819m |
2006年8月7日 |
|
天気:晴れ |
|
到着時間 |
出発時間 |
区間時間 |
休憩時間 |
総合時間 |
八方台 |
|
9:35 |
|
|
|
中の湯跡 |
10:02 |
10:02 |
0:27 |
|
0:27 |
休憩 |
10:47 |
11:00 |
0:45 |
0:13 |
1:12 |
分岐 |
11:23 |
11:23 |
0:23 |
|
1:48 |
弘法清水 |
11:54 |
12:07 |
0:31 |
0:13 |
2:19 |
磐梯山 |
12:39 |
13:45 |
0:31 |
1:06 |
3:04 |
弘法清水 |
14:03 |
14:10 |
0:18 |
0:07 |
4:28 |
分岐 |
14:16 |
14:16 |
0:06 |
|
4:41 |
中の湯跡 |
15:00 |
15:00 |
0:44 |
|
5:25 |
八方台 |
15:24 |
|
0:14 |
|
5:49 |
合計時間 |
4時間10分 |
1時間39分 |
5時間49分 |
5時ごろ目が覚めるとおかーさんも起きていて「雨が降ってるよ」と言う。
確かに音がする。ベッドの中で雨じゃどうしようかな、どっか遊べるところはあるのか或いは喜多方にラーメンでも食べに行くかなどと考えていると、外が明るくなるにつれどうも様子がおかしい。
起きて外を見ると雨なんてちっとも降っていない。良く見るとすぐ脇を小川が流れている。何のことはない川の流れを雨の音と勘違いしたのだ。
ヨーゼフとクーを散歩に連れ出す。ペンション村の入口にあるグラウンドの方へ行ってみた。ペットはグラウンドに入れないでと看板に書いてある。芝生のグラウンドなので散歩させるにはいいのだが、多分糞の始末をしなかったりして苦情があったのだろう。マナーは守らなきゃね。
朝食を終え、車に乗り込み八方台へ向う。磐梯山ゴールドラインを五色沼方面に高度を上げて行く。
ほとんど車は走っていない。途中磐梯山が見える。
八方台の駐車場に着くともう大分車が停まっていた。
西吾妻といい磐梯いいとかなり人が入ってるのだろう。
|
|
磐梯山(上)と櫛ヶ峰 |
支度をして道路の向こう側の登山道に入って行く。私たちの前後にも大勢のハイカーが歩いている。
中の湯跡までは道幅の広い緩やかな登り道だ。
クーも短い脚でお尻を振りふり私たちと歩いて行く。その格好が可愛いので追い越して行くハイカーが声を掛けて行く。
中の湯まで30分弱、みんなに追い越されながらも何とかクーも歩いてきた。硫黄の匂いがする白濁した池を左に見ながら短い木道を渡り階段を上ると再び樹林帯に入る。
ここから30分ほどは尾根筋のキツイ登りが待っている。段差もありクーはほとんど抱いて登る。
時々左側が開けて風が通ると気持ちいい。気温が高いので汗びっしょりだ。
やがて尾根を外れ山腹を右に巻きながら緩い登り下りを繰り返すようになる。
この八方台コースは最短コースだけど樹林帯の中を行くのでほとんど眺望がなくただ歩くのみ。
去年ヨーゼフと休憩したところをもう少し先に行って休憩した。
全員水分を補給する。ヨーゼフとクーにはおやつを少しあげる。
ここからは15分ぐらいで直接弘法清水へ行くコースとお花畑経由の分岐点に着く筈だ。
10分ちょっと休んで分岐に向けて出発。
登山道は段々細くなり、岩で段差が出てくる。そのたびにクーを抱き上げて岩の上に持ち上げる。
徐々におかーさん・ヨーゼフ組と離れてきた。
おかーさんには先に行ってしまう。騙しだましクーを歩かせるけど、時間が掛かってしょうがないので結局途中から抱いて歩いた。
おかーさんとヨーゼフは分岐点で待っていてくれた。私とクーは5分ほど遅れてしまった。
ここからは昨年同様左の道をお花畑経由で行くことにした。直接弘法清水に行く道は何の眺望もなく帰りに通る予定。
分岐から少し行くと広い草原に出てロープの張られた登山道の両側にはいろいろな花が咲いている。
磐梯山の山頂を右に、前方には荒々しい「櫛ヶ峰」が、足元の花を写真に撮りながら進む。
お花畑の終わりごろにはナデシコが紫の花をいっぱい咲かせていた。
猪苗代からのコースと合わさると弘法清水への登りだ。
ザレ場で足元が悪くここもクーは抱いて上がる。
ふうふう言いながら弘法清水に着くと、おかーさんが冷たい水を用意して待っていてくれた。
清水のところには石碑があり「四合目弘法」と書いてある。何で四合目なの?
清水の前の岡部小屋のおじさんが「日本一の富士山に敬意を表して、磐梯山山頂を半分の五合目に見立て、ここを四合目としたそうだ」と教えてくれた。
|
山頂の祠 |
磐梯山を遠くから見ても分かるけど、ここから約200mの登りがこのコースで一番きついところだ。
冷たい水で息をつき最後の登りにアタック開始。
クーは最初から抱いていく。最初はそれほどでもないが、だんだん両腕に重みが効いてくる。段差があるので「ヨイショっと」と自然に声が出てしまう。クーは涼しい顔をしている。
30分以上を掛けてヘロヘロになってやっと山頂到達。おかーさんとヨーゼフは先に着いて座る場所を探していた。
山頂には大勢の人が岩の上で休んでいる。私たちも祠の下辺りに場所を確保。とりあえず記念写真を撮ってから昼食にした。
残念ながら南側に広がる猪苗代湖は昨年同様霞んでいてはっきり見えない。裏磐梯の桧原湖や秋元湖はそれほどでなくまぁ見える。
桧原湖のやや右遠くに昨日登った吾妻連峰、東には昨年登った安達太良山が微かに望める。
|
山頂 |
そらには異常なほど赤とんぼが無数に飛んでいる。
ヨーゼフとクーは陽射しを避けるため傘の下に入れてあげる。
のんびり休んでいたら、いつの間にか山頂にはほとんど人がいなくなっていた。
そろそろ2時になるので下山することにした。
クーは山頂からずっとカンガルー袋に入れて行くことにした。
下りは体を持ち上げなくていいので、クーを抱いていてもそれ程疲れないけど足元が見えにくいので急斜面や急な段差は慎重に下りないと足を踏み外したりするので危険だ。
弘法清水で一休みしてから八方台へ戻ることにした。
昨年は突然の大雨で、上がった後も登山道が川のように水が流れ、ヨーゼフを抱いて下りたっけ。今年はいい天気だけどクーを抱いて下りることになってしまった。
中の湯跡まで下りて、あとは歩き易い道なのでクーに歩いてもらおうと下ろしたけどなかなか歩いてくれない。待ってあげると少し歩くのだが、すぐ止まってキョロキョロしている。しょうがなしにクーちゃん抱っこしようかと手を出すと尻尾を振って腕に乗ってくる。どうも抱き癖がついてしまったようだ。
結局クーを抱いて登山口まで戻った。
昨年はヨーゼフと登って2時前に戻ってきたけど、今年はクーのせいで3時半近くになってしまった。
これで今回3日間の山登りは終わった。
何はともあれ全員無事に下山できバンザーイ!
ちょっと寄り道してペンションに戻るとミニュチュアダックスを2匹連れた宿泊客が来ていた。
昨日は広い食堂に私たちだけだったので夕食がちょっと寂しかったけど今日はそんな事がない。
夕食にはまたヨーゼフとクーは部屋で留守番させた。
食堂に行くと、M・ダックス連れのご夫婦が先に来ていた。このダックス君2匹(母子)がとても人懐っこくて可愛かった。
今回の東北山の旅はこれで無事に終わった。
雨にも降られず(ちよっと暑かったけど)怪我もしないで楽しい3日間だった。
明日は家に帰る日だ。休みは時間の経つのが早い、あっと言う間の3日間だった。
山行記へ 山行メニューへ トップページへ
|