《2003年9月の登山記録です》


山名 : 白 山 〔1日目〕 山行日 : 2003年9月13日
天気:曇り
ポイント 到着時間 出発時間 区間時間 休憩時間 経過時間
 別当出合 - 9:03 - - -
 中飯場 9:43 9:56 0:40 0:13 0:40
 別当覗 10:32 10:32 0:36 - 1:29
 休 憩 10:46 10:57 0:14 - 1:57
 甚ノ助避難小屋 11:25 11:58 0:28 0:33 2:22
 砂防新道分岐 12:18 12:18 0:20 - 3:15
 南竜荘分岐 12:31 12:31 0:13 - 3:28
 休 憩 13:11 13:20 0:40 0:09 4:08
 弥陀ヶ原 13:25 13:25 0:05 - 4:22
 観光新道分岐 13:34 13:34 0:09 - 4:31
 室 堂 13:50 - 0:16 - 4:47
 合 計 時 間 3時間41分 1時間06分 4時間47分

今回の『白山』は東雲HCのリーダー田原さんが、あの深田久弥の『日本百名山』の百山目にあたる。そのためもあって参加者は最近にない大盛況で、金沢で合流する前川さんち3名と合わせ総勢24名の大団体になった。
9月12日、台風の影響で蒸し暑い夜になった集合場所の池袋には、今年初参加の高野氏、船橋氏やドイツから参加のアレックス君の顔もあり百名山達成に相応しい賑やかな顔ぶれとなった。10時40分、夜行バスは私たちの夢を乗せて一路金沢に向けて出発した。


【1日目】

一夜明けて、5時45分頃バスは工事中で閑散とした金沢駅東口に到着した。夜行列車やバスが苦手な私も、いつもよりは眠れたのですっきりした気分で降り立った。登山口の別当出合行のバスは6時40分発。時間がたっぷりあるので駅前で朝食をとった。ここから別当出合まではさらに2時間バスに揺られた。
 別当出合には売店や立派なトイレもあった。ここでとりあえず記念写真を撮り、身支度を整えいよいよ出発。心配した天気も上々だ。この日に備え(?)最近購入したビデオカメラをしっかり手に持ち、他にデジカメと一眼レフをザックに。まるで観光旅行みたい…。

 歩き始めて直ぐ、別当谷に掛かるつり橋を渡る。このつり橋が結構揺れた。おかーさんは相当びびっていた。何年か前、白峰三山を縦走した時の下山路(大門沢)で何本もつり橋を渡ったが、その時ちょっとでも揺らそうものなら鬼の形相で怒っていたのを思い出した。
 橋を渡ると樹林帯の中を登って行く。大きな岩もなく歩き易い道だ。勾配もそれ程急ではないが、暑いので直ぐに汗が滴り落ちる。
 40分ほど歩くと中飯場に着いた。ここにもトイレと休憩スペースがあり、なかなか設備の行き届いた登山道だ。一休みし、水を補給してまだまだみんな元気に出発。
 階段状の道を登ると突然、立体交差の工事現場へ出た。下には舗装こそしていないが道幅の広い林道が!! 急峻な谷には何段にも連なった滝が見えるが、その下にはこれまた何段にも砂防ダムが。土石流や鉄砲水を防ぐには止むを得ないのだろうが、何とも残念な光景だ。
 林道を跨ぎまた樹林帯の道に入る。だんだんみんな無口になり、黙々と登っていく。途中小広い見晴らしの良い場所を通過。別当覗の標識があり、標高1,750mと記してある。登山口から丁度500m登った事になる。今日の目的地室堂までは、まだまだ800m近く残っている。
 トップに出てみんなをビデオに収めようと脚を使いすぎ、小屋まで800mの標識で「えっ、まだ800mもあるんだ」などと言っていると、田原リーダーが「甚ノ助避難小屋まで頑張ろうと思っていたけど、遅れ始めたメンバーもいるので、ここでみんなを待ちましょう」ということになった。

 結局15分ほど休憩になり、甚ノ助避難小屋には11時半前に着いた。小屋の前にはテーブルやベンチが設置され、トイレもありいい休憩ポイントだ。ここで大休止、各自昼食となった。このころからガスや風か出始め汗でびっしょりになったTシャツ一枚では寒くなってきた。
 隊列が長くなったので、先発隊と後発隊の2班に分かれることになった。12時出発の筈が先発隊は入れ込んでいて、フライング気味に出て行った。私とおかーさんも慌てて荷物をまとめ後を追った。
小屋の横手からまたまた樹林帯を登り始めると、石を敷き詰め登山道を整備している人たちが道端でお昼を食べていた。おかーさんと「ご苦労様です!」などと声を掛けて進んで行くと、大きな石も出てきて段々急にり、足を持ち上げなくてはならなくなって来た。
 とっ突然、私の腿に痛みが走った。それも両足に…ヤバイ!こりゃつっちゃうぞ、先発隊を追うのを諦め、ちょっと歩いちゃ脚を伸ばし、騙しだまし歩かざるをえなかった。そのうち勾配が緩くなり、山腹を巻くような道になった。砂防新道(工事のため通行止め)を左に分け、さらに進むとエコーラインの分岐点にきた。真っ直ぐ行けば南竜荘の看板がある。
 私たちはエコーラインへ足を向けた。ここから急登になってきて、森林限界も過ぎ晴れてたら見晴らしが良いのだろうが、ガスが濃くなりまわりは全然見えない。おまけに風も強くなり、時折突風となって体重の軽い私たちを襲ってくる。
 先発隊は行っちゃうし、後発隊は来ない。前後には他の登山者もいないので心細かった。何とか頑張ったが、1時間以上歩いたところでついに休憩を入れた。
 気を取り直して歩き始め、5分ほど行くと木道が出現した。弥陀ヶ原に出たようだ。現金なもので腿も元気を取り戻し尾瀬気分で歩けた。ただ相変わらずまわりは何も見えない。木道の終点からほどなく観光新道と合流。大岩のゴロゴロ道の出現でまたまた腿が機嫌悪くなり、最初はおかーさんと一緒に登っていたが、時間が掛かってしまうので途中から先に行ってもらった。
 室堂にはビジターセンターを中心に何棟か小屋があり、私たちはこざくら荘の3号室に落ち着いた。着替えを済ませ一休みして布団を敷き、食堂に行ってとりあえずビールなどを頂いた。後発隊も一緒に夕食までの間食堂で談笑していると、外は雨が降り始めていた。
 そのうち私は睡魔に襲われ、まさにこれから食事ですよという時、ついに我慢できず部屋へ引き上げてしまった。あーあ、鹿島槍に続きまた夕食抜きのハメに陥ってしまったのであった。
 みんなが食事中に少し寝てしまったのと、外の雨音やカミナリ(何故か室内)で夜は時々目が覚めてしまい、挙句に3時過ぎには完全に目が覚めてしまった。



さあ、これから






中飯場で







ガスの中を行く







室堂、こざくら荘







御前峰(翌日撮影)





白山神社(翌日撮影)


山名 : 白 山 〔2日目〕 山行日 : 2003年9月14日
天気:晴れ
ポイント 到着時間 出発時間 区間時間 休憩時間 経過時間
 室 堂 - 5:051 - - -
 御前峰 5:35 6:05 0:30 0:30 0:30
 室 堂 6:40 - 0:35 0:56 1:35
 池めぐり - 7:36 - - -
 室 堂 9:19 9:42 1:43 0:23 4:14
 観光新道分岐 10:00 10:04 0:18 0:04 4:55
 南竜荘分岐 10:49 10:49 0:45 - 5:44
 砂防新道分岐 10:59 10:59 0:10 - 5:54
 甚ノ助避難小屋 11:15 11:35 0:16 0:20 6:10
 別当覗 12:07 12:07 0:32 - 7:02
 中飯場 12:39 12:50 0:32 0:11 7:34
 別当出合 13:25 - 0:35 - 8:20
 合 計 時 間 5時間56分 2時間24分 8時間20分

【2日目:白山(2,702m)登頂】

 4時半頃に神社の太鼓がドーン、ドーンと鳴り、日の出が見られますよと教えてくれる。みんなあたふたと寝床から抜け出し、カメラや水など必要最小限の荷物を持ち、小屋前の広場に集まった。
 かなりの人が山頂を目指し数珠つなぎに登って行く。ハイマツ帯を抜けて九十九折の良く整備された登山道を行く。頭はハッキリ起きているのだが、体が重くペースが上がらない。そのうち体が温まってきて防寒に着たカッパを脱いだりしているうち、おかーさんはズンズン先に行ってしまった。結局私は山頂直下日の出を迎えた。
 バンザイの声が聞こえたので、山頂に着いたとき「もう百名山達成のバンザイをやっちゃったの?」と聞いたら「やっちゃった」とのことだったが、ホントは日の出のバンザイだったそうだ。
 山頂は大勢の人で大混雑だったが何とか場所を確保し、田原さんの百名山達成を祝ってバンザイ三唱、そして中村さんが作ってきてくれた横断幕を広げ記念写真を撮った。
 山頂からは乗鞍岳や御嶽山、遠く北アルプスが望めた。記念すべき日に晴れてよかった。眼下には室堂ビジターセンターの赤い屋根や木道が2本くっきりと見える。山頂はお鉢になっているのかと思っていたがそうではなかった。目の前に剣が峰、大汝峰が鋭く立ち上がっている。
 30分ほど居て室堂に戻り朝食をとった。うーん、凄い味噌汁だ!よくもここまで薄くして味噌の味を感じさせないものだ。おかずもなかなかのもので、結局半分も食べられなかった。いつも朝は食べられるのに、最近では珍しいことだ。
 朝食のあとはまだ時間もあるので池めぐりに行った。「蛇ヶ池」や「血の池」「翠ヶ池」などを巡って室堂に戻った。9時40分過ぎに室堂を後に昨日と違って暑いくらいによく晴れた空の下、下山を開始した。
 弥陀ヶ原から御前峰を振り返り、昨日は見えなかった南竜荘を見下ろしながら気持ちいい下山だった。甚ノ助避難小屋では先に着いていた加藤さんたちがオコジョを目撃し、写真に撮ったというので帰ったら貰うことにした。
 甚ノ助避難小屋と中飯場で休憩して1時半には別当出合に到着した。登山口では田原さんの奥様と拓くんが迎えに来ていた。

 今日は一里野温泉のホテルに泊まることになっている。ホテルの送迎バスに乗り、1時間半ほど掛けてホテルに着くと早速温泉に浸かり汗を流した。夕食は囲炉裏を囲みよく飲み食い、大いに盛り上がった。さらに二次会がありカラオケルームでSさんやEさんのエンターテイメントぶりにまたまた盛り上がった。私は途中で失礼して部屋に戻り布団に潜り込んだが、最終便は場所を替えて1時ごろまで続いたそうだ。それにしてもみんな元気だな。
 翌日はホテルのバスで金沢まで送ってもらい、列車に乗るまでの約3時間各々ミニ観光をした。私たちは3組で兼六園を訪れ、ガイドさん(若いお嬢さん)に案内してもらったが、鋭い質問でガイドさんを困らせちゃったのは大いに反省しなければならないだろう。

 【最後に】
 田原さん「百名山達成」おめでとうございます。

      日の出

      池めぐり

      コゴメグサ

      ノコンギク

      つり橋を渡る

      オコジョ(加藤氏撮影)


山名 : 日和田山  (305m)   山行日 : 2003年9月27日
天気:晴れ
ポイント 到着時間 出発時間 区間時間 休憩時間 経過時間
 武蔵横手 - 8:51 - - -
 五常の滝 9:20 9:25 0:29 0:05 0:29
 北向地蔵  9:57 10:07 0:32 0:10 1:06
 物見山 10:37 11:25 0:30 0:48 1:46
 駒 高 11:39 11:39 0:14 - 2:48
 高指山 12:01 12:01 0:22 - 3:10
 日和田山 12:05 12:18 0:04 0:13 3:14
 高麗本郷 12:49 - 0:31 - 3:58
 合 計 時 間 2時間42分 1時間16分 3時間58分

 今日は久し振りにヨーゼフとクーを連れて、ハイキングと高麗(こま)の巾着田に群生する曼珠沙華を見に出掛けた。
 コースは西武線の武蔵横手駅から五常の滝、物見山、日和田山を経て巾着田に出て、高麗駅へ至る、歩行時間約3時間のハイキングなのでクーにも余裕?
 7時54分の東村山発に乗り、隣の所沢で池袋線に乗り換えて武蔵横手には8時36分に着いた。
 天気もいいので行楽客で電車は混んでいたが、1駅手前の高麗駅で大分降りてしまい、武蔵横手では私たちの他は何組もいなかった。
 駅前の道路をちょっと戻ると「五常の滝」への標識に従い左折する。信号がないので行き交う車が途切れるのを待って、ヨーゼフとクーを抱いて急ぎ渡った。
 沢沿いに段々山に入って行くが、まだ道路は広く舗装されている。道端には曼珠沙華も咲いている。杉木立からの木漏れ日がまぶしい。幼稚園児の一団とすれ違った。みんな元気に挨拶をしてくれる。
 五常の滝にはそのまま舗装された道路を30分ほど行った所に入り口があった。10mほど川へ下りて行くのだが、道がドロドロになっていたので見に行くのはやめようとなった。でも滝が大好きなおとーさんだけはカメラを持って見に行った。小さいけど形の良い滝だった。戻ると結局おかーさんも見に行ったが、ヨーゼフとクーは留守番。
 五常の滝を過ぎて先へ行くと、鎌北湖方面との分岐に来た。ここで舗装道路と分かれ砂利道を土山・北向地蔵方面に向かった。
 途中「北向地蔵」近道の表示があり、林道を横切り迷わずその道を進んだ。再び林道に出たところが「北向地蔵」だった。その名のとおり北向きの小さな祠にお地蔵さんが祀られていた。これからの先の道程が無事なように手を合わせ、休憩のあと今回の最高地点「物見山」目指して出発。
 歩き易い登山道を約30分、最後にちょっと急登を登りきると「物見山」の頂上に着いた。
 山頂は南に開けていて陽射しが暑いくらいだ。丸太のベンチに座ってお昼を食べた。ヨーゼフとクーもジャーキーとほねっこのお昼だ。周りの人に「可愛いね」などと声を掛けられ二人とも盛んに尻尾を振って愛嬌を振りまいている。
 いつもどおり大休止してメインの「日和田山」向かった。以前、高麗から今回の逆コースを武蔵横手の一つ先の東吾野まで歩いたことがあるが、やはり今日もすれ違う人たちの方が圧倒的に多い。
 一旦下って、駒高で舗装路に出てダラダラ坂を登り返す。電波塔のある「高指山」から再び登山道に入り、短い急登を登りきった所が「日和田山」だ。
 山頂は大勢の人で賑わっていた。ちょっと霞んでいて遠望は効かずちよっと残念だったが、それでも目の前が開けていて気持ちがいい。
 「日和田山」からちよっと下った所に「金刀比羅神社」があり、ここも大勢の人が休憩していた。あの「巾着田」ここからは下山路が「男坂」と「女坂」の2コースがある。「男坂」は最初岩場になっている。私たちはクーもいるので、ちょっとつまらないが「女坂」を下った。
 だが「女坂」が決して楽なものではなかった。赤土が濡れていて滑るのなんのってホントに凄く滑ったんです。慎重に下ったが、登りの母子を避けて斜面に立った時についにスッテンコロリンを派手にやってしまいました。その母子に大丈夫ですかと声を掛けられたのには情けなかった。ヨーゼフとクーはそんな道も4輪駆動の威力でまったく問題なし。
 何とか高麗まで下りたあとは巾着田に寄って、曼珠沙華を見に行った。盛りは若干過ぎたとの事だったが、一面に咲く真っ赤な曼珠沙華は圧巻だった。奥のほうがメインだったのだが、人が多いので戻ることにした。ここにはミニ牧場もあり、馬がいたのでヨーゼフとクーを連れて行った。いつも元気な2人がスーッと通り過ぎてしまった。
 今日は普通と逆コースだったため、物見山までは人がいなく静かな山の雰囲気を味わえた。でも物見山以降は何処に行っても人ひと・・・で疲れた。おまけに帰りの電車もこれまた混雑。
 でも天気も良かったし、久し振りのヨーゼフ&クーとのハイキングは楽しかった。


木漏れ日を浴びて


五常の滝


北向地蔵


物見山で

巾着田


曼珠沙華

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