尾瀬を散策してきました。


 8月27、28日に「尾瀬小屋」に泊まり、燧裏林道と尾瀬ヶ原を散策してきました。
 
 【1日目】   歩行時間 3:56  休憩時間 0:55  合計時間 4:51

 御池 5:37〜 6:20 上田代 6:20 〜 6:45 西田代 6:45 〜 7:19 天神田代 7:30 〜 7:46 裏燧橋 7:46 〜 8:26 三条ノ滝分岐 8:26 〜 8:46 大反沢 8:56 〜 9:21 温泉小屋 9:55 〜 10:28 見晴し

 【2日目】   歩行時間 2:42  休憩時間 1:09  合計時間 3:51

 見晴し 7:56 〜 8:26 竜宮 8:38 〜 9:22 牛首 9:47 〜 10:25 山の鼻 10:57 〜 11:47 鳩待峠

燧裏林道の湿原に咲いて花

 東雲ハイキングクラブの8月例会で『燧ケ岳』に登り、翌日は尾瀬ヶ原を散策する計画だが、安達太良山で脚の骨にひびの入る怪我したおかーさんは当初不参加の予定だった。でも3日前に驚異的な回復力でギブスも取れ、急遽参加することになった。でもまだ完全ではないので私たちは山には登らず、足慣らしのため、燧裏林道を通って見晴しまで行くことにした。ヨーゼフとクーは留守番だが、娘夫婦が泊まりに来てくれるので安心だ。感謝!感謝!

 前夜10時30分、集合場所の新宿に行くと、クラブのみなさんはもう来ていて、おかーさんの姿を見るとビックリしていた。
 11時、夜行バスで一路「御池」に向った。2回の休憩を挟み、バスは順調に進み4時45分ごろに御池に到着。あたりはまだ薄暗かった。

 5時半にスタートすることにして、とりあえず休憩所のテラスで朝食をり、完全に明けるのを待った。誰かおかーさんと林道を行くという人がいたら、私は「燧ケ岳」に登ろうかと思っていたが、みんな登ると言うので予定通り林道を行くことにした。初めてのコースなのと湿原が何ヶ所かあるので楽しみだ。
 休憩中に、田原さんから「会津尾瀬友の会」の会長さんから貰った「あかベコ」の可愛いキーホルダーとピンバッチを頂いた。会長さんありがとう。

上田代

 空も明るくなり、前日の台風で登山道は濡れているだろうと、スパッツを着け、2人だけなので熊避けにザックに鈴を付けたりして身支度を整え、先ずは駐車場を横切り登山道に入る。すぐに燧ケ岳方面への分岐に着く。ここでみなさんと別れ、私たちは2人で真っ直ぐ進む。左の道に分け入った本隊の元気な話し声がしばらく聞こえていた。

 ちょっと寂しかったけど、ここから始まった御池田代の木道を、両側に咲く花を写真に撮りながら進んだ。
 木道が途切れ道が登りになる。木の根が張り出していて歩きにくい。おかーさんのペースに合わせゆっくり進んだ。
 
 やがて傾斜が緩くなり湿原の中の木道に出た。地図を見ると「姫田代」となっている。名前の通り小さな湿原だった。

 再び道は登りになるが、15分ほど行くと今度は比較的大きな湿原に出た。この裏燧林道では一番大きな「上田代」だ。私達の外には鳥の声だけが聞こえるだけでとても静かだ。近くの山肌には薄く霞が掛かっていて幻想的だ。

 上田代を横切ると下って小さな沢に掛かった橋を渡る。登り返すと「ノメリ田代」、「横田代」と小さな湿原を渡る。ほんとに小さな小さな池塘が湿原の中に浮いている。

 樹林帯に入り、10分ほどで今度は「西田代」に出た。先程よりは大き目の池塘が2つ寄り添うように隣り合っている。3つとも樹林に囲まれたほんの小さな湿原だけど、花の季節に来たらとても綺麗だろうなと思わせる。

西田代

 西田代に別れを告げると木道はなくなり、山道を一旦下り、小さな沢に掛かった角材の橋を渡る。登り返してしばらく行くと後ろの方から話し声が聞こえてきた。久し振りに聞いた人の声だ。

 ラクダのような形をした面白い木の横を通り、また小さな沢を渡ったころ、7、8人学生のグループが後ろからやって来た。私たちはゆっくりペースなので先に行ってもらった。

 やがて再び短い下りがあり、登り返すと「天神田代」の分岐点に出た。道標には右に行くと「渋沢温泉」と表示されている。

 ずっと休んでいなかったので、ここで休憩した。地名は「天神田代」となっているが、湿原はなく単なる山道の分岐点だ。昔はここにも湿原があったけど今はもうなくなってしまったのかもしれない。

 「天神田代」から15分ほどで「裏燧橋」に着いた。こんな山の中なのに随分立派な吊橋だった。

 小さな上り下りを何度か繰り返すと40分ほどで「三条ノ滝」との分岐点に着いた。「三条ノ滝」には急な上り下りがあるので、私たちは左の道「段吉新道」を「赤田代」の「温泉小屋」に向った。

 ここからは「大反沢」の通過以外は登り下りはなかったが、山道が木道になっていて、これが湿っていて場所によっては苔むし、特に斜めになっているものが結構あり、滑って非常に歩きにくかった。幸い転ばないで済んだものの、滑って冷や汗タラリーが何回もあった。
 「三条ノ滝」か、遠くからゴォーッと川の流れる音が聞こえてくる。

赤田代に咲いていた花


 おかーさんが遅れ始めたので「大反沢」に下る直前で休憩を入れた。どうも怪我した足首を庇って歩いていたので膝に来たらしい。

 ここまで来ればもう温泉小屋は近い。「もう30分も掛からないよ」とおかーさんに声を掛け10分ほど休んで出発。

 やがて「赤田代」と「三条ノ滝」を結ぶ道に合流した。おかーさんの顔がホッとした。

 2、3分で休憩所に着いた。先にある温泉小屋でカキ氷を食べようと思っていたが、残念ながら店は閉まっていたので、ベンチで休んだ。お昼を食べようかと思っていたが、まだ時間が早いので水分補給だけにした。時間調整もあり、ここでは30分以上の大休止をした。

 あとは「赤田代」を通って見晴しまでのんびり歩いた。ウメバチソウがとても綺麗だった。

 見晴しの「尾瀬小屋」には10時半前に着いてしまった。小屋には1時半にならないと入れないので前のテーブルでお昼にした。昼飯のあとはベンチでのんびり休んだ。雲の間から顔を出す陽射しが強くベンチで寝てると暑いくらいだ。

 何もすることがないのでビールを飲んだりしているうち1時半になり、本日最初の泊り客で部屋に案内された。

 ホントは3時からのお風呂に2時ごろ「お風呂どうぞ」と声が掛かったので、早速一番風呂に飛び込んだ。風呂上りにはまた玄関前のテーブルに陣取りビールを飲みながらみんなの到着を待った。

 『燧ケ岳』を登った本隊は3時に小屋に到着した。ここからはいつものパターン。今度は屋内のテーブルでビールや焼酎、お酒と持ち寄ったつまみで小宴会?夕食(例によって私は味噌汁のみ)の後は部屋でまたアルコール。あー疲れる。

 明けて2日目

尾瀬ヶ原

 今日は尾瀬ヶ原を歩くだけなのでのんびりムード。
 6時からの朝食に間に合うように起床。朝食は綺麗に平らげた。食器を下げる時「見事に完食」と言ったら厨房のおねーさんたちが笑っていたっけ。

 出発まではコーヒーを沸かして飲んだりして時間を過ごし、8時前に小屋を出発した。
 木道をゆっくり花を写真に撮ったりしながら歩いた。時々後ろを振り返り「燧ケ岳」を見たが、今日は雲が多く頭はすっぽり雲の中。正面の「至仏山」も雲に頭を隠している。

 竜宮小屋の先の十字路手前で休憩。ここから山の鼻まで尾瀬ヶ原は完全禁煙、休憩場所でも吸えない。2本ばかり吸って出発。

 横道に寄ったりしてのんびり木道を行く。牛首で大休止。みんなは昨日の残りのビールやワインを飲んで賑やかにやっている。私は歩いている時は飲まないのでその辺をブラブラしていた。

尾瀬ヶ原に咲いていた花

 山の鼻までの池塘にはヒツジグサが咲きかかっていたが、時間が早いので全開でないのがちょっと残念。
 山の鼻で大休止後、鳩待峠に向った。おかーさんはまだ膝が痛そうでペースが上がらなかったが、最後の階段も頑張って1時間掛からずに着くことができた。

 タクシーに分乗して尾瀬戸倉に行き、旅館の温泉に浸かり、以前も寄った近くの食堂で反省会後、3時にはバスに乗り、車中の人となった。
 途中渋滞があったものの7時15分ごろには新宿に着いた。

 みんなは反省会の2次会をやったようだが、私たちはヨーゼフとクーが待っているので真っ直ぐ帰宅した。

 今回の山行は山に登らなかったけど、小さな湿原を何ヶ所か歩き静かな山歩きができた。こういうのもまたいいな。いつか孫の桜を連れてのんびり歩きたいものだ。


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